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第17話:ゴブリンとの決戦

 森の中を進み昼の大休止を取る。

 ゴブリン集落が近く、火が使えないので干し肉とパンを食べる。 


「偵察部隊が戻って来たぞ、集落の場所が判明した。」

「向こうもやる気のようだ。」

「数では互角だ。」

「質ではこっちが勝ってる。」


 騒がしいな、戦は数でしょと思う。

 リーダクラスが戻ってくる。


 主力がゴブリンと戦っている間に横から攻撃する部隊を選ぶらしい。

 クリームや、バニラ、ジェラが選ばれている、大変だな気をつけてと思っているとクリームが、


「リクも一緒に来てくれ。」

「危ない仕事は嫌です。」

「遠くから弓射ってるだけでいいから来てくれ。」


 いやいや、このパターンは絶対危ないパターンだ。

 嫌だと木にしがみついたが、ジェラとバニラに両手を抱えられ連行された。


 諦めて、ジェラにエルフのマントを渡す。


「これ借りちゃっていいの?」

「まあ、死なれちゃ寝覚め悪いし、後これ。」


 実を言うと俺は不可視の指輪があるので、隠れ身にボーナスが付くマントはそんなに必要ないから貸せるんだよね。


「スクロールじゃない。」


 スクロールを2つ渡す。

 ファイヤーボールとライドニングのスクロールが使えるか聞いてみる。


「リードマジックが1回分あるからどちらかは使えるわ。」

「こんなの有るならもっと早く言ってよね。呪文の用意してないじゃない。」

「言っている意味が分からない。」


 魔術師は毎日呪文を呪文書から選択して覚えるので、覚えた呪文以外使えないようだ。


「不便だな。」 

「魔術師の腕のよさは事前の情報収集と分析力よ、その日に選択する呪文が生死を分けるわ。」


 よく分からんがまあいい、俺はレベルごとに1個しか呪文が無いので選択できないからな。

 ジェラはライトニングを選択したようだ。


 10人の隠密部隊はゴブリン集団の横側に回り込む。

 ゴブリン集団を見ると騎兵が見当たらない気がするな。

 バニラが戻ってきて、騎兵がこちらに向かってくると言っている。

 やり過ごすか迎撃するか判断を求められる。

 数は20体かなり厳しいが迎撃することになった。


「俺に考えがあります。」


 バニラとクリームと俺で並び射撃し敵を挑発する。

 出来るだけゴブリンが直線になる地形まで誘導し、ライトニングで一網打尽。

 残りの敵を全員で攻撃して倒す。


「どうでしょう。」

「どちらにしても戦力差があるのでそれしか無いな。」

「失敗したら各自で逃げること。」  


 弓を構えるボスっぽいやつを狙う事にした。

 ちょっと遠いな、200mぐらいスコープが無ければ狙うのも無理だな。

 クリームと2人で矢を発射する、俺の矢が当たる肩かな。


「ちょっとなんなのその弓、飛距離が異常じゃない。」

「リクから貰った。」

「あげてませんからね、レポートと交換ですよ。」


 次々に矢を射るので、今居る場所が発見されたようだ。

 こちらに突進してくる。

 残り100mバニラの矢も当たりだす。

 俺とクリームの矢が当たると、敵将が落馬?した、あっけないな。

 残り70m・40m・10m、5体の騎手を落とす。


 敵が殺到するかと思われた所で一斉に止まる。

 前方の通路に念入りにまきびしを巻いたからだ。


 俺達は通路の脇に退くとジェラがスクロールを広げて呪文を発動する。


「ライトニング」


 ゴブリンは全員黒焦げになり狼だけになった。

 戦士が2列になって道を塞ぎ火炎瓶を投げ込む、1人に5本ずつ渡しているので投げ放題だ。

 無くなったら酸のビンを投げるようさらに5本渡している。


 ジェラは狼の中心に幻惑魔法を使用して何体か朦朧状態にした。


 弓矢組みは、周り込もうとする狼を仕留めていく、まきびしで移動力の落ちた狼はクリームとバニラにはいい的だった。

 30秒ほどで5体になり狼は逃げていく。


 俺とクリームで逃げた狼を弓で追撃し1体を仕留めた。


「完全勝利ね。」


 ジェラはVの字を掲げてポーズを決めている、何処に向かってポーズを決めているの?

 レベル1の魔法を2回唱えているだけで、呪文の残りに満足しているようだ。


 3人負傷、2人瀕死ではあるが死んでいなければポーションで回復できるので無損害に近い。

 戦士にポーションを7本使い傷を全快させる。


 予定通りゴブリン一団の側面を攻撃をする事にした。

 戦線は混戦状態、騎兵がゴブリン部隊を中心から二つに分けるように突き進んでいる。

 よく見ると、ギーの馬鹿が先頭にいる狂ってるな、もう気にしない事にした。


 副官らしきゴブリンをやるかリーダをやるか迷ったが、副官にはでかい狼がいるので止めてリーダを狙うことにした。

 リーダの周りは体格の良い戦士と魔術師風のゴブリンが控えている。


「リクはゴブリンシャーマンを頼む。」


 30mぐらいまで走り近づいてシャーマンを狙うことになった。


 突撃の合図をクリームが出す。

 皆静かに走り出す。


 俺は予定通りの位置でゴブリンシャーマンを狙うが外した。

 ジェラは火の玉を出現させてゴブリンシャーマンに押し当てるが避けられる。


 シャーマンが呪文を唱え、戦士が1人倒れた。

 ジェラの操る火の玉が後からシャーマンを押しつぶす、俺の矢はまた外れた、役に立ってません。

 ゴブリンシャーマンが動かなくなるのを確認する。


 クリームはゴブリンリーダと対峙する。

 あれ、ゴブリンリーダ強くねクリームが圧されている。   

 背後からバニラがリーダを刺す。

 

「ジェラ、リーダを狙ってくれ。」

「了解。」


 雑魚ゴブリンは戦士6人で十分相手できそうだが、ゴブリン戦士は強そうなので俺が狙う。

 胸を貫いたがまだ倒れない頑丈だな。


 ジェラは火の玉を操りゴブリンリーダを焼く。

 クリームとバニラの連携でダメージを与えるが、クリームもゴブリンリーダの攻撃で徐々に削られていく。

 バニラもゴブリン戦士の攻撃を受けてしまう。


 俺の矢はゴブリン戦士の盾で受けられた。

 火の玉が消滅したのでジェラは光の矢を使う。

 ゴブリンリーダはまだ倒れない。

 クリームが攻撃を受ける。

 バニラも攻撃を受ける。


 やばくないか、俺の矢はまた盾で防がれる。

 ジェラの光の矢がゴブリンリーダを倒した。


 リーダを失いうろたえるゴブリン戦士をバニラが飛び掛り突き倒すと勝敗が決まった。

 後はゴブリンのだけなので、簡単な殲滅戦だ。 


 クリームとバニラに中回復ポーションを渡す。


「ポーションってこんなに回復したかしら。」

「中回復ポーションです。」

「金貨300枚はするんじゃないか。」

「お金より命が大切でしょ、ポーションはまた作ればいいじゃないですか。」

「なっバニラ、リクをパーティに選んで正解だったろ。」


 俺はアイテム係りだったのか、がっくりしていると、このレベルでこの量の魔法のアイテムを持っている人はそんなにいないのだそうだ。

 いいよフォローしなくても。


 リーダを失ったゴブリンは士気が下がり逃げて行った。

 俺達は、矢が尽きるまでゴブリンを射った後に本部に戻った。


 本部は負傷者であふれ返っていたが、皆表情は明るかった。

 大きな狼と副官でかなり犠牲者が出たようだが、ギーが副官を倒したおかげでゴブリンの敗北が決まったようだった。


 どうやら裏方の俺達の活躍は目立ってないな。

 バニラもクリームも余り目立ちたくないので良しとする。


 今夜はよく寝ることが出来た。


 宿に戻るのはもう一日経った昼過ぎごろだった。

 部屋に戻ると、スロットマシーンの液晶パネルが光っておりレベルが上がっていた。



異世界冒険13日目

取得経験点

経験値:1740を得た。

   :660を得た。 


総計経験値:6955



異世界冒険14日目


Lv3→4

HP:18→23

AC13

命中:+2→+3


筋力13(+1)

敏捷14(+2)

耐久力11(0)→12(+1)

知力13(+1)

判断力6(-2)

魅力11(0)



取得スキル

錬金術

神秘学

建築術

地理

歴史

自然学

宗教

異次元

交渉術


特技

長弓習熟

接近射撃

精密射撃


呪文数

Lv0 4回

Lv1 4回

Lv2 3回



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