第14話:蜘蛛人討伐
朝早く宿に戻るとレベルが上がっていた。
しかもスロットマシンの形がまた変わっている。
窓が9個に増え、完全にパチスロと同じ形になったな。
さっそくやってみる。バックラーを選択し3回分の材料をベット。
ペイラインが1、3、5と増える、リール中の7数は10箇所中7個か1個増えている、レバーを倒しスタートする。
『チャラリー♪チャラリー♪ピ♪ピ』赤7リーチ、リール左は全部赤、中央は上下赤だ。
『ピ♪』全部赤7『チャラリーリー♪』、2ライン揃った。
バックラーが6個作成される。
凄いなこれ、次にレザーアーマー:鋲打入りを作ってみる。
1ライン揃い3着出来た。
2ライン以上揃うと質量保存の法則を無視しているのが引っかかるが魔法が存在する世界にはナンセンスか。
昨日売るために指輪を大量に作ったのは失敗だったな。
まあいい指輪を選択して、できるものを確認する。
不可視の指輪があるタップ、説明文は透明人間現る現る。
そんないい加減な説明でいいのか、流行歌の歌詞だよなしかも古い。
不可視のスクロールが2本しか無いのが残念だ、3ラインで挑戦してみよう。
呪文発動、Lv0を3回使用する。
『チャラリー♪チャラリー♪ピ♪ピ♪ピ♪』『チャラリーリー♪』成功した。
不可視の指輪2個ゲット。
あとは、アンデット対策品を作成、Lv1呪文を2回使って成功した。
聖句箱、何だこれ説明はアンデットを退ける。
持ってるだけでいいのかな、後で僧侶のエステルに聞いてみよう。
Lv1とLv2の呪文が1回残っているのでバックラーを3個ベットしてまわす、失敗した。
ん?真ん中のリールが光っている。
Lv2呪文を使用しますか。
YESをタップする。
真ん中のリールが回りだしリーチ音がする、Lv2呪文は再抽選だな。
Lv1呪文を使って成功を増やしてから止める、結果はバックラー+1が3個出来た。
成功率が格段に上がったので、もうお金心配の必要が無くなったな。
時間が無いので、バックラー+1を2個ショーケースに陳列する。
バニラ来て今日だけでいいから貸しなさいよと1個持って行ってしまった。
まあいい残り1個が売れることを願おう。
自分はレザーアーマーとバックラー+1を装備した、冒険者みたいになるかと思ったが、どう見てもコスプレのおっさんだな。
他の冒険者と比べても鎧が新品で俺だけ浮いている。
バニラに不可視の指輪とキラーダガー(対異形)+2を渡す。
「指輪の合言葉はエルフ語で『透明になれ』です。」
「何でエルフ語なのよ。」
「普段の会話で透明になったら嫌だからですよ。」
盾の裏に共通語で発音を書いておいた。
「このダガーこの前より輝きが増してない。」
「ダガー+2と、対異形の能力が付いてます。」
「+2って初めて見るわ、でも強力だけど隠れるのには適さないわね。」
「武器を抜いている時は、指輪で不可視になってください。」
そんなやり取りをしているとパーティが揃った、あれ?ペレトラがいる。
フィ師匠の命令で同行する事になったらしい、あんたも大変だね。
8人は薬草群生地に行く、ここで大休止を取る事になった、昼食を取ったら時間が余ったので薬草を採取する。
後ろから声がかかる、この声はドライアードだな。
こいつは何で毎回後ろから声をかけてくるのかと思っていると、木人形みたいな人が木から出てきた。
交渉はイケメンでエルフ語の喋れるクリームに任せた。
エステルさんに聖句箱を見せる。
「これどうやって使うか分かりますか。」
「この箱は、アンデット退散の効果が上昇するのよ。」
アンデットの退散を使えない俺には必要ないのでエステルさんに渡しておいた。
「こんな高価な物貰って良いの。」
「貸すだけです。貸すだけ。」
ドライアードから蜘蛛人の居場所を聞いて其方に向かう。
スケルトン14体とゾンビ7体いる。
あの洞穴の中にいるらしい。
作戦を皆で確認する。
バニラと俺で透明になり洞穴近くに潜む。
笛で合図をして戦闘開始する。
ペレトラのファイヤボールで6体吹っ飛ぶ、残り15体。
エステルのターンアンデットにより全スケルトンはバラバラになった。
ゾンビも次々破壊して戦闘はすぐに終わった。
洞窟から一瞬風が吹いた気がしたがバニラも俺も気が付かなかった。
様子を見てくると言ってバニラが洞穴に近づくと、爆発した。
「おい!バニラ大丈夫か。」
透明で見えないのでどうなったのか分からない。
「ゲフッゲフッ、大丈夫隠れていて。」
3体のアンデットが出てくる。
バニラは戻ってきて、グールだと教えてくれる。
スプモーニとタルトがグールの突撃に備えていると、クリームの弓を構ている所に真っ黒な球体が現れる。
「後ろ6時の方向に大蜘蛛2と蜘蛛人1」
バニラが直ぐに敵をサーチして叫ぶ。
大丈夫予定通りだ、ジェラがライトの呪文を使いダークネスを解除する。
不可視の魔法が解除され姿を現した蜘蛛人を見る。
下半身が蜘蛛であることを除けば綺麗な女性だった。
綺麗故に、狂気が見える顔が恐ろしさを引き立たせていた。
自分は弓をグールに向けて射る。
当たるが、倒すことは出来なかった。
エステルはターンアンデットを行う。
彼女は太陽の紋章を掲げるとアンデット3体を焼き尽くした。
1日に1度だけ太陽神の力をターンアンデットに乗せることができるようだ。
ペレトラは光輝く犬を3体呼び出して、蜘蛛2体を止める。
蜘蛛人は光の光線をジェラに向けて放つ、スプモーニが代わりに受け止める。
スプモーニは派手に吹っ飛ばされたが立ち上がる、そしてポーション取り出して飲んだ。
好きな時に使ってくださいと、回復薬を全員に1つ渡している。
クリームと俺で弓を射る。クリームの矢が蜘蛛に当たる。
ジェラとペレトラはアシッドアローを放ち1体の蜘蛛は動かなくなった。
タルトは蜘蛛人に攻撃し足を切り落とす。
「キャシャー」
声にならない叫びを上げながらタルトを攻撃する、肩にショートソードが刺さる。
タルトは一瞬ぐらついたが踏ん張る、エルフの眠り毒が塗ってあるようだが耐える事ができた。
ジェラとペレトラは光の矢を蜘蛛に放ち倒す。
召還した犬は蜘蛛人の絶対悪の防御の魔法で近づけないようだが、これも想定内。
スプモーニとタルトで攻撃する、前後で挟まれると避けきれないようだ。
タルトは、蜘蛛人の下半身に全体重を乗た剣を叩きつける、硬い外骨格を突き貫いて切り下ろした。
ブチブチと聞こえてきそうだ、蜘蛛人はまだ動けるのか。
突然『ズーン』と蜘蛛人が倒れる。
よく見ると、透明化が徐々に解けたバニラが心臓にダガーを突きつけていた。
回復薬3個分の損害ですんだので、楽勝だったな。
タルトに聞いたら、今回は幸運だったらしい、毒や麻痺が効けばもっと苦戦していたと言っている。
罠が仕掛けられていた辺りを入念にチェックする。
バニラが魔法の罠で死にかけた所だ、1度しか起動しないタイプの罠らしい。
洞穴の奥には、銀貨7000枚と金貨100枚相当の宝石、金貨5000枚相当の浮遊石をが有った。
ドライアードは皆に感謝の言葉を伝えていた。
残りの報酬の銀貨1000枚を受取り帰ることにした。
アイテムは売って全部で銀貨9000枚、金貨2390、1人金貨410枚分の稼ぎになった。
後日に討伐報酬金貨1000枚が出るので、いい稼ぎになったよ。
端数は、祝勝パーティの資金に当てました。
祝勝パーティは派手に行われた、自分も騒いで飲みすぎてしまった。
どうやってベットに戻ったのかすら余り覚えていない。
取得経験点
経験値:530を得た。
:675を得た。
総計経験値:4255
異世界冒険10日目