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笑えるように  作者: 遠藤 敦子
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 ある金曜日の仕事帰りのこと。誰かが揉めているような声がしたので、気になって近くに行ってみる。20代前半か半ばくらいの男女が何らかのトラブルになっているようだ。女性が「もう関わらないでって言ってるでしょ!」と悲鳴のような声で相手の男に叫んでいた。

「大学辞めて俺と結婚すれば、お前もあくせく働かなくてよくなるぞ。俺が外で仕事して、お前は家のことをやる。その方がお前にとってメリットだらけだって、頭の良いお前ならわかるよな?」

男は女性に諭すような口調でそう言っている。きっと女性の元カレか何かだろう。すると女性は「私とあなたは赤の他人なの! これ以上関わるなら警察呼ぶわ!」と叫ぶ。

 これは元カレというよりストーカーだ。そう確信した僕は仲裁に入った。

「お前、彼女が嫌がってるのがわからんのか?」

僕がそう言うと、男は「何なんすかアンタ! アンタに何が関係あるんだ!」と僕に怒鳴りつける。

「喧嘩かと思って見に来たまでだ。警察呼ばれたくなかったらさっさと失せろって言ってんだよ」

僕は男の胸ぐらを掴んで凄む。男は舌打ちし、「チッ、クソ、覚えてろよ!」と捨て台詞を吐いて立ち去った。


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