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笑えるように  作者: 遠藤 敦子
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 男が立ち去ったのを見計らい、僕は女性に「大丈夫だった? 怪我はない?」と声をかける。女性は「大丈夫です。ありがとうございます」と言ってくれる。

「あの人はどういう関係? 君の元カレとか?」

男について女性に尋ねると、女性は言いにくそうに口を開く。言いたくないなら無理に言わなくていいよ、と僕は女性に伝えた。

「元カレとかじゃなくて、前のバイト先の同僚なんです。断っても断ってもしつこくアプローチされて、逃げるように退職してしまいました。私が前のバイト先を辞めてからは駅で待ち伏せされるようになって……」

女性は深刻そうな顔であの男について話す。僕は警察に相談することを提案した。そして1人暮らしをしているかと聞くと、1人暮らしだとのこと。家を知られていないか確認すると、そこまでは知られていないようだ。念のため引っ越しした方が良いのではないかと言うと、引っ越しできるだけのお金はないとのこと。

「あ、そうだ。実家とか誰か頼れる人はいないの?」

僕がそう聞くと、「母は再婚相手と暮らしてて頼りにくいけど、祖父母なら……」と女性は切り出した。


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