5連目
異世界に来て初めて魔物を倒したカイトは、また森の中を移動していた。先程いた場所は、シャドウベアーの血で辺りが赤く染まっていたからだ。
「あのままあそこにいたら、血の匂いでまた魔物がよってくるかもしれない、一応倒したシャドウベアーは、ストレージに入れたけど、売れるかな~?」
カイトは、今手持ちがない為、街に着いたら倒したシャドウベアーを売って足しにしようと考えていた。
カイト達は、シャドウベアーを倒してから30分程歩いて、ようやく森の出口にたどり着いた。
「やっと森の出口が見えた……あれ?」
「きゅう?」
森の出口にたどり着いたカイト達が見たものは、馬車道が続く草原………でわなく、気高い丘の上だった。
「え……あれ~?何で道が無いんだ?どこかで間違えたかな~?うわ!しかも高!!」
カイトは、ここまでの自分だ通った道を思いだしながら、丘の下を見るとビルの5階は有るだろうかと言う程の高さがあり、下には、馬車道が東西に広かっていた。
「あぁ~下の森はつながってるのか、やっぱり何処かで道間違えたんだ、う~んどうしようかなあ~来た道を戻るのもなあ~」
馬車道の左右には、道ではなく先ほどカイト達が通ったと思われる森があった。カイトは、どうにかして下に降りられないかと考えた時、ふと天馬のブーツの事を思い出した。
「そういえば、この靴の力まだ使ってないや」
カイトは、天馬のブーツのスキルを使えば下に降りられると思い発動しようとする。その時
キンッ! キンッ!
「ん?この音、金属がぶつかる音?この下かな?」
下から金属同士がぶつかる音が聞こえ、カイトは下を見る。
「あれは…ゴブリン?」
下に居たのは、1つの馬車とそれを守って戦っている騎士が数名、それと魔物が数匹だった。魔物は、よく小説で出てくるゴブリンに似ていた。ゴブリンは体が小さく子供の様な感じで耳は尖っていた。
「へ~あれがゴブリンか、ラノベでは王道の魔物なんだけど、実際見るとやっぱり子供位の大きさなんだなあ~馬車を守ってる騎士の方は、余裕そうだな馬車の移動中に、ゴブリンに遭遇したって所かな、まあでもあのくらいなら大丈夫だよね」
馬車を守って戦っている騎士はゴブリンを次と倒していく。カイトは、あれならあと数分でゴブリンを倒せるだろうと考えていた。すると、
「ガアァァァァァ!!!」
突然森の奥から大型ゴブリン?がゴブリンを数十匹つれて出てきた。
「うわー!!」
「な、何でこんな所にゴブリンジェネラルが?!」
「考えるのは後だ!今はお嬢様を守るのが先だ!」
騎士のリーダー的な人が、他の怯えている騎士に指示を出し、馬車を守る様に立った。
「ちょっとまずいかな」
「きゅう~きゅ?」
カイトは、いきなり森から現れた、ゴブリンジェネラルに神眼を発動させながら、どうしようかと考え、その考えを見通してかニュアが、たすけないの?、と言っているような鳴き声上げる。
「勿論助けるよ、ニュアしっかり捕まってね」
「きゅ!」
カイトは、ニュアにそう言うと天馬ブーツのスキルを使い丘から飛び降りる。ニュアは、そのカイトの言葉に従い頭の上で大の字でしっかり捕まる。
天馬のブーツのスキルを発動したカイトは、丘を飛び降り、下に降りると、素早い動きでストレージから、不知火を出し、後ろからゴブリンに奇襲をかける。
「グギャ!?」
ゴブリンは後ろから突然現れた、カイトに驚きそして、次々と倒される同胞を見て戸惑いの声を上げる。
「やっぱり、シャドウベアーの時と違って魔物を倒すのに戸惑いがなくなってきてる、初めの戦闘で吹っ切れたのかなあ~」
ゴブリンが戸惑いの声を上げている時、カイトは、そのゴブリンの集団を薙ぎ倒し、一直線にゴブリンジェネラルと馬車のある方に向かっていた。
「きゅ!きゅ~!!」
先ほどまでカイトの頭の上に居たニュアも今は、降りシャドウベアーを串刺しにした氷の槍でゴブリンを倒していく。
カイトとニュアで20匹程のゴブリンを倒し前に進むと、ゴブリンジェネラルが今まさに、持っていた大剣で、馬車を守る騎士に襲いかかろうとしていた。
「おっと、まずい」
カイトはそう言うと、走る速度を上げ、ゴブリンジェネラルと騎士の間に入り、ゴブリンジェネラルの振り下ろされた大剣を受け止める。
「グァ!?」
ゴブリンジェネラルは横からいきなり出てきたカイトが、自分の剣を意図も容易く受け止める事に驚愕した。
「き、君は、一体?」
騎士達も、いきなり出てきてゴブリンジェネラルの剣を、意図も容易く受け止める、カイトに驚愕する。そのうち騎士に先ほど指示を出していたリーダー風の男がカイトに、質問する。
「話は後で、今はその馬車を守る事を優勢してください!ゴブリンジェネラルは私が殺ります。」
カイトはそう言うと、ゴブリンジェネラルの剣を押し返しよろけさせる。
「ガガ!?」
ゴブリンジェネラルは、自分が剣で押し負ける筈がないと思っていたのか、その顔は、未だに驚きを隠せないでいる。
「さてと、ここからは、一歩も通らせないからね」
カイトはそう言うと、不知火を構え直す。




