4連目
「さてと、大体の確認は住んだなこれからどうするか」
カイトは、大方確認は終わった為、そろそろ移動するかと考えていた。
「きゅ!」
「ん、どうした?」
いつの間にか、カイトの頭に上がってきたホワイトフォックスのニュアが辺りを見回し鳴き声をあげる。
「うーん、ああそうか、いろいろ確認してきずかなかったけどもうだいぶ暗いね」
カイトは、ニュアと同じく辺りを見渡すともうだいぶ日が落ち夕方頃になっていた。
「そう言えば、魔法テントまだ見てないや」
カイトはそう言うと、ストレージから魔法のテントを出す。テントは外見は普通のテントで、形はキャンプで良く見かける三角錐だった。
「見た目は、普通テントなんだけど……おお~」
カイトが入ると、中はとても広く、小学校の教室ぐらいの広さがあった。
「今日は、このままここで野宿だな、なあニュア、あれ?」
さっきまで、カイトの頭の上にいた筈のニュアの姿が何処にもなかった。
「道理で頭が軽かったわけだ、ニュア、何処いったんだ?」
カイトはテントを出て辺りを見回す、すると、正面の茂みが揺れており、中からニュアが出てきた。
「きゅ!」
「ニュア、何処に行ってたんだよ、ん?これは林檎?、」
「きゅ!」
カイトが近くに行くと、ニュアは何か食わえていることにきずいた。それは果物の林檎の様な物だとわかった。
「もしかして、採ってきてくれたのかな?」
「きゅう~」
ニュアは、そうだよ~と言っているのか、甘える様な鳴き声を上げて、カイト脚に頬擦り合わせる。
「ありがとう、ニュア、中に入って一緒食べようか」
「きゅう~」
そう言うとカイトは、ニュアを両手に抱える様にして抱き上げる。ニュアもそんな優しいカイトに頬擦りをして甘える。こうしてカイトとニュアは、テントで休み、異世界1日目を終えた。
翌朝、カイトとニュアは、まだ日が出始めの頃に起き、フェルの手紙に書いていた通り森の中を東に向かう。
「手紙に書いてた北ってこっちかな~?」
「きゅう~」
ニュアは、すっかり定位置となったカイト頭の上で寛いでいる。
「多分、合ってると思うんだよな~」
森の中に転生された為、北と言っても辺りが全て木しか無く、まずここが何処かもわからないカイトだった。
「大体フェルも、もう少し分かりやすい場所に転生させてくれれば良かったのに」
カイトは、フェルの愚痴をこぼしながら勘で歩いていた。1時間程歩くと、前の方から風が吹いて来た。
「もう少しで森を抜けそうだな~それにしてもここまで1匹も魔物にあってなんだよな~何でだろう?」
もう少しで森を抜けそうなカイトは、ここまで1匹も魔物が出てこない事が不思議と思っていた時だった、
「きゅ!、きゅ!」
今までカイトの頭の上で大人しくしていたニュアがもぞもぞと動き出しカイトの頭を前足でペシペシ叩く。
「ん、どうしたニュア前に何かあるのか?」
ニュアは、カイトの頭から降りると、前に走っていってしまう。それをカイトは、走って追いかけるのであった。
やがてカイトは、木々の開けた場所にでた。そこには、大きな黒い熊が、何かの動物の死骸を食べていた。
「な、なにあれ!?」
カイトは、素早く神眼を発動し熊を見る。
名前 シャドウベアー ランク C
普段は、森の奥に生息し夜に獲物を狩る魔物。その爪は、岩をも砕き、皮膚は鉄の鎧とも言われる。
「森の奥って何でこんな所に!?」
シャドウベアーは、食事に夢中で気付いていなかったが、カイトが、驚いた事だ此方に気付き、咆哮を上げる。
「グオオオオーー!!」
「ま、まずい!気付かれた!どうする!?」
「きゅう!」
「!、グオ!?」
カイトに気付いたシャドウベアーは、咆哮を上げ襲いかかって来たが、いきなり出てきた氷の槍に脚を串刺しにされその場に倒れる。それは、ニュアの使った氷魔法アイスランスだった。
「ニュア!ありがとう、でもいつの間に魔法を使える様になったんだ?」
この世界には、火、水、風、土、雷、氷、光、闇、の8属性の魔法が存在する。ニュアには、全魔法の適性は有るものの、実際使う所は初めて見る為、カイトは驚いていた。
「きゅう?きゅう!きゅ~」
ニュアは、そんなカイトの姿を見て、まほう?つかえるよ!かんたんだよ~と言っているようだった。カイトには、魔力がなく、魔法はスキルカードで使うしかない為、魔法が使えるニュアを羨ましく思っていた。
「グウウ~」
「!!、まだ生きる!」
「きゅ!」
カイトは、シャドウベアーがまだ生きている事に気付き、どうしようかと考えていた時だった、ニュアが前足をカイトの方に付きだし鳴き声を上げる。
「もしかして、僕に止めを刺せって言っているの?」
「きゅ!」
ニュアは、カイトに早くこっちの世界に慣れてもらう為、止めを譲るのであった。
「わ、わかった殺るよ」
カイトは、地球では当然、動物すら殺したことがなく、いざとなるとやはり抵抗があった。
「この世界で行きるなら殺らなきゃ」
カイトはそう言うと、ストレージから妖刀不知火を出し、シャドウベアーの首を切る。
「グウゥゥ」
シャドウベアーは、首を切られた事で小さなうめき声と共に死んでいった。
「はぁ、はぁ、はぁ」
カイトは、初めて動物を殺す感覚がとても不愉快で、呼吸が荒くなってしまう。
「きゅう?」
ニュアは、息を荒くしたカイトの脚にすり寄りだいじょうぶ?とでも言うような鳴き声を上げる。
「大丈夫だよ、乗り越えなきゃこの先やって行けないからね、少し休んで行こっか」
カイトは、自分の心配をするニュアを抱き上げ。近くの木に寄りかかるのであった。




