21番
遅刻したので初投稿です
「まあ、そうは言っても午後まで普通に体鍛祭なんですけどね。」
「流石に暑くなってきたわねー…」
「……陽射しがキツい……」
私たちの計画は午後に行う予定なのでそれまでは普通に体鍛祭です。
と言ってもこれは学年対抗ですから…なんで学年なんですかね?まあ、いいですか。
2年生にだけは勝ちたいですからね。最悪3年生はいいです。
「あ、私最初の綱引き行ってくる。なな、後よろしく。」
「…あ、私もです。行ってきます…!」
「あ、いってらしゃいやすみちゃん光威さん。頑張れー!」
「いってらしゃい…ひかり、その服は着替えた方がいいわよ。」
「?動きやすくていいじゃないですか」
「だめだっての…ほら着替え行くよ」
「あ、やすみさん待ってください……」
第1競技は綱引き。
シンプルかつ最初の競技として相応しい競技ですね…私はやったことがないですけども。
引っ張ればいいだけらしいので簡単だし適度に盛り上がっていいで『っしゃあああああああああい!』…………前言撤回です。
これは……非常にまずい事態になりました。
着替え終わり体操服を来た私たちが校庭で見たのは…ありとあらゆるポージングを決めた筋肉達の群れでした……
「……(プルプルプルプル)」
「……やすみさん、私たち今からあの中に行くんだそうです。」
「嫌!絶対嫌!ちょっと待ちなさいよ!確かに盛り上がるとは思ったけどここまでとは思わないじゃない!?」
「確かに…ここまで熱気が……」
「それにあんな筋肉の群れに投げ来れたらどうなるのか分かるでしょ!?」
「……大丈夫ですよ、流石に怪我とかはしないで『おーい!医療班!救急車は来てるかー!?』…………命は…大丈夫ですよ……」
「いやああああああ!」
あ、よくよく見たら空間を校庭に張ってますね……なるほど怪我前提の競技ですね。これは……綱引き……ですよね?綱を引っ張り合う………………なるほど……シンプル……
シンプルな力較べですか…納得いきました。
「…なるほど、力自慢の筋肉達が押し寄せてるんですか…ほらやすみさんいつもより背筋が鍛えられてる筋肉が多いですよ。」
「それで何が変わるのよ!?」
「大丈夫です。少なくとも彼等はパンチ力も強いということです。」
「本当に何も変わらないどころか悪化したじゃない!?」
校庭にいざ出ると熱気が凄まじいです。
筋肉共は皆服を脱ぎ捨て…あの人ブーメランパンツ一丁ですよ、凄いですね。
先生もよく何も言わな……あ、連れてかれましたね。流石にダメですか……
私たち覇組は基本力自慢が少ないので1年生列でも前列に集められます。
ふむ、この綱を引っ張れば…この綱ワイヤーじゃないですか。
え?ちぎれるんですか?もしかして普通の縄だと持たないんですか?
「……やすみさん」
「やめて、今思ったこと忘れなさい。私は何も知らないわ考えてないし思ってもないわ」
「これ普通の綱だとちぎれちゃうんですかね」
「言うなって言ったじゃない!このバカ!アホ!猪!」
「?ありがとうございます?」
「……もう勝手にして……呆れるのも疲れた……」
おお……なるほど。もしかしてこれ引っ張ると……危なくないですか?ワイヤーですし最悪手のひらズタズタになりま……あ、だから空間ですか。
うんうん、それなら大丈夫ですね!…………私以外。
…………痛いの……やだなぁ……
「……やすみさん」
「?今度は何よ…これ以上私に余計なこと教えないで……」
「私の手がズタズタでも手を繋いでくれますか……?」
「ちょっと待って?会話が出来ないのね?そうよね?」
「?出来てますよ?」
「……頭がおかしくなりそう……」
うう……私は空間との適性が高いらしい……まあつまるところ思い込みが激しいんだそうです。
基本的に6歳前後の子供に多くそれゆえ子供には空間訓練禁止してるとか何とか……つまり私の精神年齢は小学1年生と同等だと?え?そういうことなんですか?
…まあいいです。
つまりそのせいでこの空間でおった傷はそのまま現れるとか何とか。うーん…ここで手のひらをダメにするのはちょっと……
「やすみさん、どうにかする方法ないですか…?」
「待って、何の話か最初からして……」
「あれ?今話してませんでした?」
「無言でボケっとしてたけど?」
「あれー?」
かくかくしかじか話をしますと…
「……なるほど、確かに困るわね……あ、これ使いなさいよ。」
「……わ、これ手袋じゃないですか。どうしたんです?」
「……実はさっき渡してくれって知らない人に渡されて…」
「手袋をですか!?」
「そ、へんよね…」
なんでこんなピンポイントに…まあ助かりますしいいですか。
「よしっ!今の私は100人力ですよ!任せてください!」
「はいはい、期待してるわ」
あ、整列するみたいです。
縄…ワイヤーの横にずらーっと並ぶとなかなか壮観ですね。
ん?急組で最初に股間を殴ってやった筋肉が後ろにいますね。あの筋肉、力だけはやたら強そうでしたしね…
『全員!位置につけ!』
始まりますね。
まずは1年対3年…多分負け確定だと思われてるから1番最初なんでしょうね…ふふん、見ててくださいよ!私一人でもどうにかしちゃいますよ!
「……なんでそんなにワクワクできるのよ…」
「?楽しみです!」
『よぉい!』
「……はぁ…程々にしなさいよ。」
「ふふん!任せてくださ『始めっ!』ひへっ」
始めの合図に少し遅れてしまい急いでワイヤーを掴み直そうとします。あとは後ろに引くだけ……
と、思ってたんですが……
なんだか……
浮遊感……
あれ?やすみさんはどこに…?
『うわああああああああ!?光威いいい!?』
わあ、凄いです。
筋肉が飛び散ってますよ。
昔お母様が見せてくれたテレビのアニメーションに肉まんマンとかいうキャラクターがいたんですけど、主人公の必殺技の肉パンチは毎回派手な演出で敵の貧弱マンを吹き飛ばしてしまうんです。
これって本当に現実で起こるんですね、あはは。なんだかいつもより色々考えられる気がしますね。スローモーションみたいな…あ、何だか拾われた頃の記憶が
『ちゃ!着地!着地しなさい!ちゃんと!どこ見てるの!?』
なんだか空が綺麗ですしきっと今日はいい日になりますね。雲がいつもより近く感じますね…それにしても視界がぐるぐる回って……うーん…この記憶がフラッシュバックしてくるのなんて言うんですっけ。
『わ、ちょっと!なんでそんなに笑顔なの!?』
あ、思い出しました……これ…………
走馬灯ですね…………
「あいきゃんふらい……」
『うわあああああ!?きりもみ回転!?かっ……かかってこいやー!?』
『勝者!3年生!』
___________
うーん……うーん……お母様……それはたわしです……身体を洗ったら痛いですよ……うーん……お母様……お花畑に火を放とうとしないで下さ……
「…………はっ!?今川の向こうでお母様が放火を……!?」
「…………そう、なら早く私の上からどいて……なに?放火?訳わかんないわ……」
「……?やすみさんなんで私の下に……」
「周り見てみなさい…あいててて……」
言われた通り周りを見ると…うわぁ……これは酷い……死屍累々ってこういうこと言うんですね…
「ぐおおおお……腕の骨が……」
「負けた……筋肉が負けた……」
「ぐあああ……肘が……」
……綱引きで人が散乱して怪我してるなんてことあります…?
「一体何が……?」
「始まったと同時に3年生が馬鹿みたいな力で引っ張ってあんた達全員空に飛ばされたのよ」
「……?やすみさん、人は飛びませんよ」
「殴られたいのね?身を呈して庇った私を馬鹿にしてんのね?」
「あはは、やすみさんは冗談が下手くそですね。もっと現実味がないと…」
「あそこ、見てみなさい」
「?」
指さした先には…………木に引っかかってる……クラスの田中きんにくん……
「あっちも」
そっちには……来賓用テントの上で伸びてるクラスの佐藤きんにくん……
「oh......」
「私は一旦離してて助かったけどあんた達皆飛んでくんだからびっくりしたわ……」
これは酷いですね……本当に……え?流石に力の差があり過ぎでは…?
私もそんじょそこらの筋肉には負けない自信があったんですけど……
「ぬるいぬるいぬるいぬるいわァ!貴様ら1年はやはり筋肉の量が足りんのだ!量が!質も!何もかも!足らんなぁ!」
うるさいっ!?声おっきいですね!?
一体何が…!?
そんな!?あれは……筋肉が輝いてる……!?1人だけ体育着の上に…軍服?みたいなの羽織ってますね…
「…あれは……」
「!そんなあれは生徒会長!?」
「え?あれが…!」
生徒会長。
そのシンプルな響きと役職に対し、それになるのはとてつもなく厳しい条件が必要…………私でも知ってるくらいに!
つまり…!彼女がこの学園最強の人!
「はっはっはっは!貴様ら軟弱すぎるな!3年生は私以外力を入れておらんぞ!ほら!そこの案山子!起きて私と死合わんか!」
「会長。その人伸びています」
「む!?貧弱!こいつは!?」
「伸びています。」
「はっはっはっは!鍛え直せ!」
「……豪快…?な人ですね……」
「めちゃくちゃなだけじゃないの…」
こう、イメージと違いますね。生徒会長は歴代冷静沈着英俊豪傑って感じだと………………?今私以外力を入れてないって……
「私達あの人1人にやられたんですか…?」
「人間……?」
「……む!?生存反応!貴様らか!」
「ひぃっ!?こっち来るけど!?」
「おお…胸がブルンブルンしてますよ。ソフィアちゃんよりおっきいですね。」
「いやああ……あ、ほんと…羨ましくなるわ…」
豪快に大股でこちらに歩いてくる生徒会長。
赤みがかった茶髪でくせっ毛ですがロングで後ろに流しています。筋肉がとても着いているのにパッと見でも美人だと分かります……凄い!強さと美しさを兼ね備えた筋肉!
「はっはっはっは!生きているな!怪我も特になし!良いでは無いか!そんじょそこらの筋肉とは違うな!所属!名前を言え!」
「ひぃっ!?1年覇組田谷やすみです!」
「おっ同じく覇組、光威 光です!」
「そうか!良い名前だな!桔梗、覚えておけ!」
「はい。」
よく見ると後ろにメガネですらっとした…秘書…かな?秘書っぽい人がいます。
「ああ、安心しろ!これは毎年のことだからな!去年は私も前会長に投げられかけた!今撤収作業が行われているからしばらく私の話に付き合え!」
「り、了解です!」
「…お、同じく……」
投げられはしなかったんですね…つよいです。
あ、筋肉達が回収されて…なんですかあの人、片手で筋肉達を投げてますよ…?
え?私と同じくらいのサイズの人がブンブン……
「む、副会長。雑事は下のものにやらせろと…」
あ、あの人副会長なんですね…ふわふわした髪してる人ですね…
?なんだか横のメガネさんから見られてるような…
「会長。彼女、あの光威では?」
「ん?光威…光威……おお!1年で戦争をしでかしたあの光威か!」
「…嫌なの思い出したわ…」
「…?あ、あの戦争ですか、確かに私ですね…」
「ははは!よくやるものだ!仕掛けたのはどうせ急組だろう?」
「あ、はい…なぜ分かるんですか?」
「うむ、急組はな1番訓練所に近い場所でな…横に男子用更衣室があるんだ。要は臭い。あそこはハズレの組でな…特に女子からの不満がすごい!私も元々急組でな!授業中くさいのが嫌でな!1年の頃思わずしかけてしまった!」
「あ…だからショートさんは仕掛けてきたんですか…」
「もし負けたとしてもクラスの筋肉共のストレス発散になるからな!1年生で唯一戦争をやるメリットがあるクラスだ!」
「なるほど…」
まさかこんな場所で理由が分かるとは…
「それよりだ!あのルール!貴様は気がついたそうだな!1人で大暴れするためのものだと!」
「…あ、はい。やっぱり…あれそういうルールですよね…戦争にしては緩すぎますし…」
「ああ!あれは私が作ったからな!」
「……なるほ…………!?あれ会長が作ったんですか!?」
「ああ!……む!そろそろ終わるな!貴様らもさっさと戻れ!ではな!……光威 光!貴様とはまた会うことになる!その時までに今度は一人で倒せる様にしておけ!」
私たちが返事をする前にメガネさんを連れて行ってしまいました…嵐みたいな人でしたね。でも圧倒的強さと誠実さが伝わってくる………あれですね、かっこいい人ですね。
……あれ?そういえばなんで私が1人じゃ勝てなかったことを…まあ、そういうこともありますか。
それにしてもあの髪の色どこかで……
「…すごい人でしたね……」
「…………よく話せるわねあんた……もう疲れたわ…次は2年生が相手でしょ。並ぼ…」
「はい!」
次こそは勝ってやります!
言い訳するなら昨日まで完全に投稿するのを忘れていたこととこの作品は未定期更新だよって言い訳していい?だめ?あっはい。




