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(無実の罪で)指名手配中の悪役令嬢。メイドに転身して事件を調査していたら、王子殿下から溺愛されました……?!  作者: あきはる


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転生した悪役令嬢、無実の罪で指名手配される!?

「――コーネリアお嬢様、大変です。国王陛下の暗殺未遂の罪で、お嬢様に捕縛状が出ています」


「ええっ!」


深夜、いつものように屋敷の寝室で眠っていた私は、家老のアルバスの叫び声でベッドから叩き起こされた。


「ただ今、王室近衛騎士団が、お嬢様の身柄を拘束するために屋敷へ向かっているとの報せが入りました。

ここは危険です、一刻も早くお逃げください」


「そ、そんなこと言われても……」


事態が呑み込めずに右往左往する私を、アルバスは容赦なく急かす。

さらに、戸口からメイドが数人駆け込んできて、寝ぼけ眼の私に無理やり着替えをさせはじめた。


なんとか支度を済ませた後、私はアルバスとともに、屋敷の裏口からこっそりと外へ抜け出した。


外はまだ足元もおぼつかない暗闇だった。幸いにも追手の気配はまだ感じられず、あたりはしんと静まり返っていた。

周囲を警戒しながら用意された馬車に乗り込むと、私は重い溜息をついた。


(やはり……私はどうあがいても、“悪役”の運命からは逃れられないようね……)


胸の内でひとりごちながら、私はこれまでの出来事を思い返していた。


***


――今から数年前、私は突如としてこの摩訶不思議な世界に転生してきた。

目が覚めた時、そこは見覚えのない豪華な一室だった。


「……こ、ここは、どこ?」


羽毛をたっぷり敷き詰めた布団に、つるつるのシルクのリネン。まるで雲の上にいるようなふかふかのベッドの上で、私は目を覚ました。


(確か昨日は、残業で深夜遅くに帰宅して、そのまま死んだように寝落ちしたはずでは……)


ここはどう見ても、元々住んでいた現代のマンションの一室ではない。

一体、何事かと。呆然とその場に座り込んで首をかしげていた、その時。


トントンッ。


戸口の方から、ドアをノックする音が聞こえた。


「コーネリアお嬢様、お目覚めでしょうか」


「……? コーネリアって、誰」


「どうかされましたか?」


警戒する私の前に現れたのは、おとぎ話から抜け出してきたような、フリフリのメイド服を着た若い女性だった。

メイドは、キョトンとしているこちらの顔を覗き込んでくる。


(一体何がどうなっているの……)


明らかに自分のものではない名前で呼ばれ、混乱はますます深まる。

訝しみながら立ち上がった時――壁にかけられた鏡に映る自分の姿に、私は目を剥いた。


「えっ……。これ、私、なの……?」


鏡の中にいたのは、見知らぬ少女だった。

珊瑚みたいに鮮やかなピンク色の長い髪、そして瞳はラズベリーみたいな赤色。まるでビスクドールみたいな美少女が、鏡越しにこちらを見つめ返している。それが他でもない自分の姿だと認めるまでに、暫く時間がかかってしまった。



――どうやら私は、この不思議な世界に転生してしまったらしい。


暫くして、私は自分がおかれた状況を受け入れ始めた。

私が転生した先は、グラン王国の由緒ある名門貴族――アーチャー公爵家の令嬢、コーネリアという少女だった。


――そして、どうやら彼女は、この世界ではある種の“悪役令嬢”みたいな立ち位置の女性だったらしい。



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