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第5話 ルトと呼んでください

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「問題も解決したし、話を戻そう。ダンジョンのことについて、さらに詳しいことを言ってくれ」

「分かりました。ダンジョンは基本的に10階層ごとにボスの層になって、5層、15層……と続く階層はモンスターのいない、安全地帯となっております」

「なるほど。あと、ダンジョン内で食料はとれるのか?」

「タイミングにもよりますが……」

「タイミング?」

「ダンジョンは1日で構造を変化させます。そして10層ごとに対応するボスと構造になります。1〜10層では草。11〜20層は水などです」

「てことは飲み水や果実はとれる可能性が高いと…?」

「そうです。まあ最悪魔力で作れますが…ですが元は魔力!栄養はなく、満足感のみしかできません」

 2人じゃ、食料を持っていくと荷物がいっぱいになるな……。人数の問題か…。



 話をしていると、ドアをノックする音。

「響様。食事のご準備が整いました」

 執事からの呼びかけに、あぁと返し、席を立つ。

「行こう。アルスラールさん」

 彼女は少し顔を赤くして

「私のことは………ルトと呼んでください」

「分かった。行こう。ルト」

 そう言い、扉を開けた。

 あんなに照れるものなのだろうか。名前を短くして呼んでほしい…と言うことは。

 


 扉を開けると、香ばしい匂い。

 少し歩き、中央に白いテーブルクロスの掛けられている長いテーブル。そこに豪華な料理の品々。それが置かれている席に座る。

 彼女も座り、食事を始める。

 ルトは、異世界から来た者。食事のあいさつを知らないと思っていた。が、それは間違いだった。

 言い方こそ違えど、違う形で「いただきます」を始める。

 両手を合わせるのではなく、祈る形で、言葉を発した。

「母なる海。父とする森。全てに感謝」

 と言い、綺麗にナイフとフォークを使いながら肉を食べる。



 食事も食べ終わり、彼女と少し、黒く染まった夜の下を歩くことにした。

 夜8時。敷地の山。そこで俺は彼女に聞いた。

「なあ。ルトってエルフだよな?」

「ええ。そうです」

「エルフってみんな。弓を使って戦うもんだと思ってたんだけど、本当に魔法を使えるのか?」

「それは響くんの世界の基準です!私の世界ではエルフは魔術師となり、ヒューマンは弓を使い、ドワーフが、戦士です。基準が違います」

「色々違うんだな」



 俺は彼女との違いに理解を拒みながらも、なんとか飲み込んだ。

「そういえばさ。俺って魔法使えないの?」

「無理です」

「即答かっ!」

 あまりの速さに驚いてしまった。

「まず、私達が魔法や魔術を使っているのではないんです。私達は魔力を持っているだけ。その魔力を使って、この"魔石"を媒介にし、発動させています」

 彼女は首にかけ、服の中にしまっていた赤い宝石をだし、次に杖を出した。

「この2つの魔石が繋がっていて、魔法、魔術が使えるので、魔石がない状態では使えません」

「じゃあ、その2つを俺がつければ使えるか?」

「無理です」

「また即答っ!」

「魔力はあると思いますが、この魔石は私固定にされているので使えません」

「んーじゃあ。ダンジョンで取った魔石は?」

「ん〜。難しいでしょう」

「今回は即答じゃなかった…」

「魔石を2つ集めても、杖が必要です。あ!でも剣につければ……でも、私じゃ魔術を教えれないです」

「結局。どっちなんだ?」

「無理ですね」

「まじかぁ!」

 俺は夢を潰されたような喪失感を覚えた。

「でも、魔術を帯びた剣ならなんとか」

「魔剣か…!かっこいい…!!!」

「魔剣なら、今すぐ作れますけど…どうしますか?」

「家に帰ったらにしよう。まだ聞きたいことがある」

「答えられることならなんでも言ってください」

「魔法と魔術って違うのか?さっきの説明を聞いて思ったんだ」

「魔術は、物質を魔力によって変化させて、攻撃するものです。たとえば……オープン」

 彼女はそう言って両手を合わせ、勢いよく手を広げる。なぜだろう。杖があり、宙に浮いている。そして杖を持ち、上向きにし、火を作り出す。その時、杖の魔石が少し輝いている。

「これが魔術です。そしてそれ以外。攻撃にならないものは魔法です。例えば杖を生み出す。など」

「やはりすごい。魔法は、科学で証明できない」

 彼女に対し、褒めると少し照れ臭くなったのか、顔を赤くしそっぽむいてしまった。


黒髪青目で魔法使いエルフの見た目が高校生て。めっちゃ刺さるな。

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