表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この運命を天使《キミ》と共に  作者: 事故物件住まいの伽藍鳥
4章 激動の交武祭典篇
103/152

82話 友人《デミ》

 ーーー部屋に戻る途中でリーフと別れた俺は、戻った所、純白のドレスに身を包めた少女が俺の部屋その前こに佇んでいた 



 その少女は、艶やかな黒髪を持つ美少女。


「戻ってこられたのですね」


 ヒョウガに気付くと、柔らかい声音で話しかけてきた。


「ん・・・・・・!? どちら様だ?」


 「私としたことが済みませんね。ホント。(わたくし)は―――カルナ・ミアと申します。それで要件なんですが・・・・・・」


 「―――ミアさん。貴方、運営委員会の人だろ? 昨晩殺された男と同じ所で、んで要件ていうのが、犯人基仲間が強いがために、自分たちの力では手も、足も出せないとかじゃないか?」


 「話が速くてとても助かります。彼の話だと、どうやら海底楽園都市(ライシス)内に、゛悪しき者が潜んでいる”ようで。そいつらがアンドレアを殺したんです」


 ―――ヒョウガは相手の狙いを言い当てる。するとその少女―――カルナは両手を後ろ手に組んだまま、ニコっと言う。



 「多分、元学園長せロラン・リュードが関かかわってる気がするぞ!」


 「元学園長……!? アンドレアがその名前を言ってました。それで話は戻ります。私と協力してもらえません?」


 聞き覚えがあるらしく、その名前に反応し、協力を申し出る。


 そして少しの時間考え込んだ後、一つの答えを出す。


 「断るぞ! 何せあって数分しかたっていない。信用の仕様が無い。だからもっとお互いを知って信頼関係を築く必要があるぞ!」


 キッパリと断ったヒョウガ。


 「それなら仕方有りませんね。では、ご友人になりません? ヒョウガ? 貴方の事に興味を持ちましたから」


 「ああ、勿論良いぞ! 色々教えてやるからな。んでだけど、今の時点でどこまで知ってるんだ?」


 ―――その言葉を聞いたカルナは諦めたように肩を竦めた。

 が、その代わりに友好関係を結ぼうと、無邪気な笑みを浮かべて頼む。


 そう来るだろうと予測していた彼は、差し出された手を取り、握手を交わす。

 その直後今迄の感じからして、もしやと思い、そう尋ねると。


 「私が伺っているののは、ヒョウガはロリコンで、幼女に全裸にして寝かせせて、酷い事をすると言う最低クズ野郎と言うことだけです」


 「良いか? 確り聞いておくんだぞ! 俺はロリコンでも、幼女に手を出す最低クズ野郎でもないんだぞ! 誤解だ。誤解!」


 「分かりました。信じます。私ってば、よく誤解しちゃいやすいんですよね。済みません」


「分かればいいんだ!」


 何処から聞いたのか―――否、もうほとんどの人に間違った情報が文字通り―――流出してしまったに違いない。


 そのデマに、溜め息交じりの吐息を溢し、ヒョウガは感情剥き出しにして、誤解を解いてもらうと。


 どうやら信じて貰えたらしく。


 天然な一面を見せたミアは、ヒョウガとは反対のエレベーター方面を向くと。


 「では、今日はこれで失礼しますね」


 顔だけそちらへ向かせて言うと、ヒョウガは「ああ、じゃあな」と別れの言葉をかけ、今度こそエレベーターへと向かった。


 ―――そして、部屋へと戻ろうとしたら。


「今の黒髪の美少女は誰だったんですの?」


 「ま、まさかとは思うけど、告白されたんじゃないでしょうね?」


「え? そうなの!? ヒョウガ」


 一連の光景を目撃していたカナミ達が、見知らぬ少女の事を問い質す。


 するとヒョウガは、皆に耳を傾けるように仕向けるや、ごにょごにょと話しだして、そして伝え終ると。


 「まさかあの美少女が、運営委員会の人だったとは思いませんでした」


 「大事なのそこじゃないよー。そのカルナさんていう人の言ってることが確かなら、これで終わるとは思わないよー」


「確かにそうだね!」


 カルナが運営委員会に属していることを、驚いた顔で口にするミューフィへ、鋭いツッコミをサラが挟む。


 そして言われた事の惨劇性を口にし、フラグを立ててしまう。


「だが、先ずは明日のことが優先だぞ!」


 先のことを危惧するのではなく、今の事に集中しろと言われ、カナミ達はただ頷く。


 そんな事をしている内に夕食の時間になり、部屋に戻って行くと、選手ここホテルの従業員スタッフが料理を運んで来て―――。


 先ず先付けで、松茸の和あえ物、焼き豆腐、(フナ)の甘露煮、茄子(ナス)。次に椀物で、海老の沢煮。そして造りは(ブリ)、鮫、(ハモ)。台物は、セレーモル牛の鉄板焼き、ブロッコリー、南瓜(カボチャ)ヒラタ、クルジェット、バター。その次に温物で、手造り豆腐、湯葉、苦汁にがりが机の上へと運ばれてきた。

 そして、次に鯛サラダ、シーザードレッシング、煮物は(キス)の銀煮、昆布、竹の子。勿論ご飯も釜に沢山入っていて、そして汁物として鯛のお吸い物。そしてデザートにロールケーキも運び込まれてきて。


机に全てを並べると。


「んじゃあ、食うか」


 そう言うと、手前にある刺身から順に食べて行き―――見る見るうちに無くなって行く。


―――ん~ん。どれもこれも美味いぞ!


そうあれやこれを食べて思い。


 それから残りのご飯と、お吸い物を食べて行って、ご飯が無くなると、釜から又取り出して、食べていく。


「フ~もうお腹一杯だぞ!」


何とか全部食べ切った彼は、そう零す。


「それでは、片付けさせて頂きます」


「ん・・・・・・!? ああ、ありがとう」


 ―――偶然終わった時にやって来た男のスタッフは、次々とお盆の上にからの容器を載せて行き―――全て終わると、机を拭く。


そしてスタッフは部屋から立ち去った。


 そして少し椅子に座って寛いでから、洗面所に向い。ヒョウガは歯を綺麗に磨いて、嗽をして。顔を洗いタオルで拭く。

それからカナミ達の部屋へ挨拶に向い。


 コンコンと、ドアをノックしてから、ドアノブに手を掛けてから、ドアを開く。


「んじゃあ、俺は寝るわ!」


「うん。お休み」


「お、お休みなさいよ!」


「お休みなさいですの!」


「お休みなさい」


「お休みだよー」


 彼がお休みの挨拶をすると、彼女たちがお休みを返す。


 そして彼は寝る準備をして、横になり、何分かして眠りに就く。


 カナミたちも何十分か経ってから、寝る準備をして横になり、眠りに就く。


こうして二日目は終わりを迎えた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ