↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この運命を天使《キミ》と共に  作者: 事故物件住まいの伽藍鳥
4章 波瀾の災典

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
102/152

81話 危機一髪

凄く汗かいたし、お風呂入るか!」


そう言って、お風呂へ向かう。


暖簾(のれん)を潜って、中に入ると誰も居らず。


―――やっぱりこの時間は誰もいないか。


 と全部を脱ぎ終えたヒョウガは、其の儘タオル片手に入って行く。


 入ったら、先ずシャワーで体を濡らし、ボディーソープをタオルに付て洗い、お湯で流す。


 それから髪をお湯で濡らし、シャンプーでしっかりと髪を擦ってから洗い流す。そして次にリンス―で髪を洗い流すと、温泉に浸かる。


「はあ、気持ち良いぞ!」

 

 湯船に浸かった彼は、気持ちよさそうにしている矢先。


 ガラガラっとドアが開いた。


 そこに居たのは、そこに居る筈の無い幼女―――リーフが布製のタオル一枚で入って来ているではないか。


 ―――肝心なのはそこではない。何故男湯に入ってきているかと言うことではないだろうか。


 「ヒョウガ。部屋に居なかったから心配したのじゃ。だから来ちゃったのじゃじゃ」


 「来ちゃったじゃ無いぞ! 駄目だろう、入って来ちゃ。俺だったからまだしも、誰かほかの奴がいたらどうするつもりだったんだ? 大変なことになっていたぞ!」


 リーフの言い分を聞き、ヒョウガは叱咤した。


ーーーすると。


 「グスグス、だって…・・・だって心配だったのじゃ。昨日起こった事件があったから、ヒョウガに何かあったんじゃないかとと思ってたのじゃじゃ」


 それを聞くや否、入り口に佇む幼女へと駆け寄り―――。


 「何だ、そうだったのか。心配かけて悪かったな。一言声を掛けとくべきだった。でも大丈夫だぞ。大切なもの、守りたいものがあるから、死んでも死にきれないぞ! だから、安心しろ!」


「グスグス、分かったなのじゃ」


「んじゃあ、体と髪の毛を確りと洗うんだぞ!」


 とヒョウガが指示を仰ぐと、直ぐにリーフは洗い場で体を洗いに行き―――その間にヒョウガは湯船に入り直す。


何分かして、幼女も隣りに入ってきてから。


「はあ、気持ち良いのじゃ」


「だな。温泉て良いよな」


「妾もそう思うのじゃ」


 首まで浸かり、ふにゃけた様子のまま二人は言葉を交わす。


 ―――それから少しして、露天風呂に入りるために、外に出た。


 足で温度の確認した彼に続いて、リーフも入って行き―――タオルを濡らさないように、湯船に浸かる。


「ふぅ~、ここからの景色(ながめ)は最高だぞ!」


「おお、ホントなのじゃ!」


 暗闇から射す光に照らしだされたそれは、文字通り―――幻想的な景色と言って問題は無いだろう。


 「海底楽園都市(ここ)の技術は凄いよな。こんな露天風呂なんか作るんだから!」


 「妾もそう思うのじゃ。妾たちの所はこんなの無いじゃから、新鮮? な感じがするのじゃ」


 露天風呂の創設者の凄さに、驚きを超えて呆れすら感じ始め…


そんな事を考えながら暢気に話をしていると。


 ガラガラっと―――ドアが開け放たれ、お風呂場の中へと他の学園の男子生徒が続々と入って行く。 



「ん・・・・・・!? これは不味いぞ!」


 「どうするのじゃ? このままじゃ危ないのじゃ。何とかしないと・・・・・・」


「あそこにある茂みに隠れておいてくれ!」


 と言うヒョウガの指示に従い、リーフはそっと誰も見られぬよう立ち上がった。


ぽたぽたと垂れた水滴をお構いなしと言う風に、茂みの中へと身を潜め、やり過ごすことに。


―――寒いのじゃ。


 と幼女は彼に視線を送り合図を送ると、それを察したのか―――熱風をリーフの方へ起こし、これで寒さの方も大丈夫の様だ。


 その直後ーーー露天風呂の方へと何処かの生徒がやって来た。


「今日は空いてるな」


 「良かった良かった。昨日みたいな窮屈じゃなくて。あれ? そこに居るのは、北の学園代表チームにいた確か、アリマ・ヒョウガさんではないか?」


 「ん・・・・・・!? それは間違いなく俺だ」


 「やっぱりそうだ。あの決勝戦の映像見たけど、途中で駆けつけた子が一番カッコ良かったけど、それに負けないくらいカッコよかったな。普通あれで逆転はあり得ない」


「そう言われると照れるな」


「これだと噂も本当かな?」


「噂?」


 肯定した彼を見た一人の男は、優勝する切っ掛けの試合を見た感想を言う。

 それを聞いたヒョウガは照れ臭そうな素振りをさせると、男の隣にいた金髪の男が意味深そうにそう尋ねて来たから。

 

 意味が分からず彼はつい、鸚鵡(おうむ)返しをしてしまう。


 「メイドから聞いたんだけど、何でも幼女を全裸にして、酷い事をするようなロリコンで最低やろうっていう噂さ」


 「色々と誤解されかねない…否、もうそうなってるか」


 ―――さてはエーゼルだな。確かに普通の人だとそう思いかねないが、はあ、俺がそんな最低クズ野郎に思われるとか勘弁してくれよ。 誰か誤解だと解いて欲しいぞ!


 この場に居ない誰かへと、届くはずもない言葉を喚く。


 ―――そろそろ熱風の効果が切れそうなのじゃ。そしたら限界が直ぐに来ちゃうのじゃじゃ。


 そのリーフの思いが伝わったのか、ヒョウガは一緒にいた人たちと共に、中のお風呂へと消えて行く。

 誰も入ってこない事の確認が済むと、そっと温泉に浸かり直してから。

 

 数分間浸かると、中の様子を窺い、ヒョウガだけなのを確認すると、中へ戻る。


 ―――中に入ると、靄(もや)がかかってるももの、辛うじて肉眼でどこに何があるのか判別できるほどで。


「妾ももう一度入るのじゃ」


そう言うと、彼の隣に浸かり―――、


「何とかなったのじゃ」


「はあ、まだこれからだぞ!」


「それは危ないのじゃ」


 「んじゃあ、もう少ししてから髪と体洗って出るぞ!」


 一安心したリーフへと、現実を伝えるヒョウガ。


 本当に思いもしなかったのか、幼女は慌ただしくしているので、彼はそう言うと。


 少しの間使って、そして髪と体を洗い、脱衣所に出る。


 そして体を綺麗に拭き終え、浴衣に着替えた後、リーフの髪をドライヤーとブラシを使って乾かす。


 その後、誰もいないここを念入りに確認し、そして部屋へと戻った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。