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悪役姫は雑に突破する。

「「「ぎゃあああああ!!!」」」


 それは言ってしまえば蹂躙だった。


 圧倒的火力による攻撃はアーサーとシリウスだけでなく、周囲の騎士達もうっかり吹っ飛ばした。


 危ない、ついつい加減を忘れてツッコんでしまった。


 しかしちょっとすっきりしたミリアリアは少しだけ冷静さを取り戻していた。


「コホン……いや違いましたわ。今のは違います」


 久しぶりの原作に、ちょっぴり興奮しすぎてしまったが過度な干渉は処刑の元だ。


 だがすでに明らかに満身創痍のアーサーとシリウスは、立っていただけでも立派なものである。


 ひとしきり暴れて満足したミリアリアは、扇をキャリーバッグの中にしまって両手を上げた。


「ふぅ。じゃあそろそろ降参です。疲れましたわ」


「「「「納得できるか!!!!」」」」


 そうツッコミを受けてしまったわけだが、何を言っているのか。


 納得など、この場では何の意味もない言葉である。


「そんなにみんなで声をそろえなくても……じゃあ何ですの? 最後の一人になるまで殴り合いますの? こっちは全然かまいませんわよ?」


「「「――――」」」


 そう、無力化して案内などもはや不可能。


 今のうっかりの一撃で、雑な解決をしてしまったも同然だった。


 言葉が続かないのがその証拠である。


「よくってよ。安心なさい、今回はただの里帰りのつもりですわ」


 そのついでに、やり残したお邪魔虫をプチっと潰したいわけだが、手加減しないと大変なことになる。


 目下最大の不安はそこだった。


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