NG,152
ギィィィィンッ!
刀と銃身がぶつかり合い
耳障りな音が周囲へ響く。
「パワーも申し分ねぇな。」
刀を全力で振り落としたのに
その場から動くことなく腕1本で
衛宮は衝撃に耐えていた。
「これなら殺されがいがあるってもんだッ!」
手に持っていた刀を手放し
新たな刀を召喚する。
「破邪の御太刀」
それは実在する日本最長の刀である。
重さ75kgにまで至るその太刀をパワーと手首に
魔力を集中することで持ち上げた。
喰らえ、、、斜めに裂くように御太刀が衛宮を襲う。
「なめてんのか?」
スピードが遅い分それを交わすのはさほど難しくはない。
体を宙で半回転させ斬撃をスレスレで躱していく
カチャ、、、、「あ?」
半回転させた勢いで銃口を井口の方へ向けるも
彼は既にそこにいなかった。
「ここだッ!」
パっと空を見上げ井口の姿を確認する。
「こ、この。死にてぇ奴のする事じゃねぇぞ」
宙に展開される1000本はあるであろう御太刀、、、それを
「俺は強いお前に殺されたいんだよ」
寸分の違いもなく1000本を同時に地上にいる
衛宮目掛け撃ち落とす。
「くッ!」
躱す余裕はない、、、ならばッ!
「【武器創造】サンダーガン!」
ピピッという機械音と共に上空へ向けそれを発射する。
それにより、雨あられの様に降り注いでいた
御太刀は全てがバラバラと落下地点とは違うところに撃ち落としていく。
だが、こんなもので井口の猛攻も止まらない。
「【連刃】」
1本の刀から刃が増殖されていく。
これもどうやら躱せるだけの余裕は無さそうだ。
「【武器召喚】・【カスタマイズ】」
召喚したバレットM82を肩に担ぎ
狙いを定める。
ダ、ダダダダダダダダッ!
連射仕様にし機関銃の様に連なった弾薬達が
連刃とぶつかり合っていく。
「て、てめぇ、、、」
連刃を持つ手が痺れる。
例え、同じスキル同じ能力値であったとしても
使い手が変われば戦闘法も変わる。
かつての難波も同じパワータイプだったが
ここまでむちゃくちゃな戦いはしてこなかった。
「【武器召喚】耐えてみろ」
手元に召喚されたミニガンを井口へ向け
発砲していく。
「くっそがぁぁぁぁ!」
飛んでくる何発かを新たに召喚した刀で
受け止めるも均衡はすぐに音をたてながら崩れた。
「ぐはぁッ!」
10〜20発。いやそれ以上か、、、
数え切れない程の弾丸が容赦なく井口を襲う。
だが、この程度で終わる程
井口は弱くはない。
「まさかだろ」
音もなく衛宮の背後に現れた
井口はなんの躊躇いもなく
衛宮の背中を袈裟に切り裂いた。
「鏡花水月、、、これがある限りは負けねぇよ」
「ぐぅッ!、、、だが、、、それはお互い様だッ!」
ガッ!
背後から誰かが井口の首を絞め上げる。
そして、、、ドンドンドンッ!
3発の発砲音と共に井口の土手っ腹に穴が空いた。
「【幻影銃】あんたの鏡花水月を元に作り上げた1丁だ」
口元から血が零れ撃たれた部分に灼熱が走る。
やられたのか、、、俺は。
ドサっと膝をつき顔をあげると
あの日と同じ様にこちらへハンドガンを向ける衛宮がいた。
「は、はは。あのクソガキがなぁ、、、強くなったもんだ」
「もう、、、いいよな」
「あぁ、、、もういい。手間かけた」
ダァンッ!
弾かれた1発の弾丸はそのまま
井口の頭を貫いた。
もう、これで終わりなのだ、、、
衛宮のしがらみもシステムも何もかも。
ガシャン、、、銃を置きその場で腰掛ける。
もう少しこの場で色んな物を感じていたい。
「・・・俺も。もういいよな」
地面に置いた銃を広いあげ
自分のコメカミにそれをあてる。
これまで、いくつもの命を奪ってきた。
その贖罪など生きている限り存在はしない。
それになにより、、、もう戦うのは疲れた。
グっ。
指にかけた引き金を力いっぱい引く。
これでもう、、、終わりだ。




