episode38.
「おい。」
白川が岡に声をかける。
「悪いが。俺は完全にお前のことを信用ちゃいない。」
それは難波や伊黒を含む他のメンバーもそうなのだろう。
皆の視線はまだ厳しい。
「だからステータスを見せろ。信用はまだ無理だがお前が使えるやつだということを証明しろ。」
それもそうだ。いきなり人を殺した経験のある
意味のわからないやつが加入するのだ。
知れることは何でも知っておきたいのだろう。
岡は「こくん」と頷くとステータスを開き皆へ見せる。
【岡 竜弥】ランクSSSレベル98/???
【HP85000】【MP1000000】
【適正職業:ダークエンパス※2次転職済】
【スキル:精神操作SSS 感情操作SSS 認知的協和SSS 過剰情与SSS 精神結界SSS】
【ステータス パワー60 スピード120 体力220 感覚200 魔力MAX】
【分配保有ポイント0】
松田の時同様に皆がステータスを見て固まる。
「な、なんですか?」
近すぎる距離。見せろと言われたから見せただけ。
こんな反応されるとは思わなかった。
「松田。お前もそこに並べ。」
いきなり岡の隣に座らされる。
「お前ら。正直に答えろ。どうやってそこまでレベルを上げた。」
やはり、疑われている。
当然だ。仮に高ランクゲートだけを回るにしても
ここまでのレベルにはそうそうなれない。
回数×時間×数=経験値これが常識である。
久々に松田のステータスを見せてもらう。
確かに凄い。いや凄すぎる。だが。
「俺とは違うやり方だなぁ」
岡のつぶやきが漏れてしまう。
「お前どうやって成長した?」
松田に尋ねてみる。
「スキルを使って上げたよ。」
これとこれとこれと。とスキルを指さす。
「あ〜、理解出来た。」
松田は岡と決別した後。1人C級ゲートへ向かっていた。
「おー!ちゃんと全員きたねー。」
以前カツアゲをされかけたギャル3人組だ。
こいつらを使って前のようにレベルを上げてくのだ。
やり方は簡単だ。
ゲート前にうろつく男グループにギャル達を
連れていかせる。危険なんて関係ない。男はいつでも
女を欲する生き物だ。
そしてゲート攻略後に出てきた男達へ
貸付を発動して〇3割の力で1分3割を認識させる。
だが貸したのはギャル3人分と3人分の攻略までの時間。
返せる方法がないため、代用回収として
レベルや経験値を頂く。そのおかげでここまでこれたのだ。
2次転職後すぐのBランクゲートはたまたま
言葉を理解出来るモンスターだったから
何とかなった。昨日Bランクゲートに松田がいたのもそういうことだ。
他のメンバーには理解出来ない。
普通ではないからだ。
目の前の2人だけが盛り上がっている。
「で、岡はなんでこんなレベル高いの?」
松田の言葉に皆が耳を寄せる。確かに知りたい。
どうやったのだ。。。
「あぁ、俺の場合は関西に5ヶ月いたからそれだわ」
その言葉に全員顔面蒼白へと変わる。




