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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
七話:『奥津 霞』のタマゴアイドル:前編
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~~レストラン『フリッタータ』~~


大事な人を失っているから、あたしは心が腐っていた。

それはほかの人も同じ、同じだとわかっていたはずなのに心が痛い。

自分で切りつけた体の痛みが、あたしの心も蝕む。


向かっていたのは、学校の近くにあるゲームセンターSOGO。

三階建ての大きなゲームセンター。

その三階にあるエリアに、『タマゴアイドル』があった。

あたしは学校に行くと、流れてよく来ていた。緑子とも来たことがある。


いつもどおりの、『ポリスレディ』コーデ。

レア度R(レア)のこのコーデを、ずっとあたしは着ていた。

決して気に入っていたわけではない、むしろ戒めに近いかも知れない。


このコーデは、あたしが緑子と別れた時からずっと着たままだ。

あたしの足元には、すかさずイースターが来ていた。

「さて、今日は何用かな?」

だけど、それを無視してガチャの前に来ていた。


「相変わらず、それか」

「『エンジェルガール』が欲しいの。絶対に当てるわ」

『グミキャンディ』のガチャの前に来た、あたしはガチャを回し始めた。

持っている硬貨は、三百円。リアルのお金だ。


「『エンジェルガール』をなぜ欲しがる?」

「欲しいものは欲しい、これがあればミーコの所に行ける。そんな気がするの?」

「相手は緑魔女だぞ」

「関係ないわ」

あたしは、イースターを睨んでいた。


「無茶だ、ゲームの仕組みを変えることはできない」

「それでも……」ガチャのレバーを回して、あたしは目を大きく開いた。

あたしの口元が、不敵に緩んだ。

筐体画面には、映し出された一つのアイテム『エンジェルガール』。

銀色に輝くミニスカートを見て、あたしは高笑いをしていた。


「『エンジェルブラウス』、これでそろったわ。最強のコーデ」

「新しいコーデが、選択できるようになったのぅ」

「うん」そう言いながら、新しいブラウスのカードを見ていた。

真っ白なブラウスを見て、あたしは閃いた。


「この絵は?」

あたしのいるレストランには、一枚の絵が見えた。

その絵には、天使とその救いを求めるたくさんのタマゴが見えた。

絵の上には、無数の鳥らしきものが見えた。


「これは、かの有名な『天使の絵』だ」

「天使の絵?」

「そう、これはタマゴ王国ができた証でもある。

中央にいる天使の女性。あれが、ハコベ様だ」

「そう、ハコベ様ねぇ。なら、あたしもやってみようかしら」

あたしはちらりと、白いブラウスを見ていた。


「何を考えておる?」

「別に、あたし壊れちゃったかも」

そして、あたしは不敵な笑みを浮かべていた。

そこにいるハコベ様はとても嬉しそうな顔で、両手を広げていた。


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