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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
五話:『宇野中 撫子』のタマゴアイドル:前編
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~~野外ステージ『バロット・アレナ』:ソロ『ナデシコ』~~


そこは無人の野外ステージ。

昼間の野外ステージは、太陽の明かりでとても明るい。

このステージの中央は、もちろん私だ。

タマドル『ナデシコ』が、立っていた。観客席にはカクイドリ。


(このライブは、絶対に成功させないと)

私の口が動く。そしてこのステージに、曲が流れてきた。

この曲は私も知っているバラードだ。


(知っている曲なら、いけるかもしれない)

曲が流れると、私の周りには音符玉が発生した。

それに触れるような、ダンスで玉をはじく。


(絶対に成功させるっ)

私はノーミスで、順調に曲が進む。

カクイドリはミスがなければ、私に襲ってくることはない。


(丁寧にいこう、ライブと同じだ)

曲をやっているのなら、落ち着けば問題はない。

だけど、当然リアルライブと通常のライブは勝手が違う。

それが、徐々に表れてきた。玉の配置パターンが変わった。


(パターンが変わった!)

私は一瞬にして、同時に二つの玉が湧いた。それは通常のライブと違う。

慌てて私が手を出すが、間に合わなかった。


すると、一匹のコウモリが私の方に飛びかかってくる。

私の足元のブーツを噛み切った。


(いった~い)

ブーツを噛み切られただけなのに、足に痛みがあった。私は苦い顔を見せた。

それでも、曲は止まらない。次々と音符玉が出てくる。


(こんなに……間に合わないっ)

だけど一つのミスをした私は、立て直せない。

ミスがミスを呼び、私の衣装を容赦なくカクイドリが噛みちぎってきた。


(そんなっ、なんで)

曲のサビに入る前に、私の衣装がボロボロになった。

ドレスが引きちぎられて、スカートのフリルも破けていた。

それでも、観客席にはまだたくさんのカクイドリが見ていた。


「私はやっぱりだめなのだろうか」

ライブの時も、ハコベよりもグッドを稼げない。

もともと、ハコベはライブが得意で私は苦手だ。

苦手だから一生懸命練習したけど、私には一人で克服できない。

いつもリアルライブは、私一人ではクリアできなかった。

私は顔を歪めながら、カクイドリの攻撃を耐えていた。


「そうだ、『タマゴアピール』」

私は、車の中でハコベに前に言われた言葉を思い出した。

ER(エッグレア)は、タマゴアピールがサビの時にできる」

つまり、『イチゴプリンセス』なら使うことができる。


「確か発動条件は、私が祈るポーズをする」

そう言いながら、私はサビの曲に入った瞬間に両手を合わせた。

私の周りには、玉が発生したがすべてが消滅した。


すると、次の瞬間私の体が急に光りだした。

「えっ?まさか」

まるで、それは魔法少女が変身するかのような光景だ。

光った体は、ゆっくりと足から現れた。

足元のぼろぼろのブーツが、光りだした赤いブーツに変わった。

破けた手のドレスグローブも、光りだしてピンク色のグローブになった。

あちこちカクイドリの爪で裂けたドレスも、一瞬にして元に戻った。

いや、赤い光を帯びて進化していた。

スカートのフリルも緑色に光って、まるで私自身が光るイチゴのようだ。


「これが『イチゴプリンセス』コーデの真の姿」

私は、全く違うコーデに変身をしていたのだ。



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