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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
四話:『シエル カーネーション』のタマゴアイドル:後編
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それから放課後、私はグラウンドにいた。

グラウンドの高台で、バンドをしていた三人組がいた。


彼らの名は『ノットシステム』。昼間に私が許可をした三人組の学生バンド。

ベースを持った虎太郎と、もう一人の男が演奏する。その男の名を私は知らないが。

そして、中央には唯一バンドの女である詰草さんがいた。

その恵とは、ほんの三十分前に『ゲームセンターSOGO』で出会ったばかりだ。


私は、グラウンドで彼女たちの演奏を聞いていた。

彼女たちのライブは、人気があった。


二人の音楽が、かなり上達していた。

そして、なにより詰草さんの歌声は綺麗な声だ。

歌わなくても、それなりに可愛い声だけど歌うとボーカルの声だ。

生徒たちも、いや一部の外部の一般人もここに見に来ていた。


「ありがとう、ありがとう~」

マイクを持った詰草さんが、中央で手を振っていた。

踏み台を降りた詰草さん、それから虎太郎。


「お疲れ様です」

私はすぐに、詰草さんに駆け寄っていた。

歌ったのか、汗をかいた詰草さんが笑顔を見せていた。


「ありがと、会長」

「いえ、シエルは単にハンコを押しただけです」

「そうそう、俺が頼んだんだからな」

虎太郎が、なぜか胸を張っていた。


「むうっ、虎太郎はあまり関係ない」

「ははっ、いいじゃないか」

「こちらの方は?」

「ああ、隆聖。ボクら『ノットシステム』のリーダーだよ」

そう言いながら、ギターを持った細くて背の高い男を紹介する恵。

詰草さんの紹介を受けて、手を差し出してきた隆聖。


「初めまして、リーダーの隆聖です。よろしく……生徒会長」

「シエルでいいです」

私は彼の手をとった。バンド演奏で汗をかいていて、手汗がすごい。


「にしても、虎太郎って会長と知り合いだったんだね。意外だよ」

「ああ、ちょっとクラスも同じだしよ」

「はい、虎太郎は師匠です」

「し、師匠?」恵が首をかしげていた。

それを言われて、虎太郎が急に取り乱していた。


「ば、ばかっ!アニメの話はだな……一応バンドだし……」

「え?虎太郎はシエルにいっぱいコスプレを教えてくれました。

アニメや漫画、ロリコンのことも詳しく教えてくれましたよ」

「ふーん、そうなんだ」

私の言葉に、詰草さんがなぜか険しい目つきで虎太郎を見ていた。

虎太郎は、なんだか顔が引きつっているように見えた。


「あのさ、会長。ちょっとお話しない?

虎太郎のこととか、久しぶりにお話したいから」

「ええ、いいですよ。シエルも詰草さんにお願いがありますから」

「お、おいちょっと待てって、メグッポ、いや恵様っ!」

虎太郎があたふたして手を伸ばそうとするけど、私は詰草さんと一緒にその場を離れた。



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