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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
四話:『シエル カーネーション』のタマゴアイドル:後編
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『6月20日』

あれから五日後、この日は朝から小雨が降っていた。

梅雨の六月、雨が降っていても仕方がない。

セーラー服を着ながら、私は勉強をしていた。


最近は、私は昼を生徒会室で過ごすことが多い。

というか、昼間しか勉強できる時間がないからだ。


「今日もせいが出ますね、会長」

「成績があがらないです」

相変わらず奥津副会長がここにいた。私の後ろで立っては勉強を見ていた。


「副会長は、いつもここで昼を過ごしているの?」

「ええ、友達いませんから」

はっはっはと、愉快に笑い飛ばす。あまり笑い事ではないのだけど。


「人当たりは良さそうなのに、奥津副会長は友達がいないとは思えないです」

「まあ、いろいろあるわけで。やっぱり数学ですか?」

「うん、私は数学がどうも苦手ですね。

苦手を克服しないと、次の期末試験はいい成績を取らないといけないですから」

「大変なんですね、会長も。でも受験はまだ来年でしょう」

「いや、親が……」私が続けようとしたとき、突然生徒会室のドアが開いた。

そして、その中から背が高い男が現れたのだ。


「あなたは……」

一瞬身構える奥津副会長を、私は腕で制した。

「私の友達だ」

それは私がよく知っている友達で師匠でもある。

制服姿で、小太りの男。すぐに彼は私のところにやってきた。


「どうした虎太郎じゃないか?」

「すまないが……許可を取りに来た」

「許可?ああ、虎太郎のバンドのことか?」

私は直感でわかった。虎太郎が持ってきたのが、学校敷地公認許可証だ。

一枚五十円で購買部に売っている書類だ。

虎太郎がここに来る理由は大体決まっている。全てがバンド絡みだ。


よく、ゲリラライブということで学校の場所取りの許可を頼まれたな。

この前の文化祭も、私が文化祭実行委員に掛け合った事案もあったし


「で、今度は?」

「今度は、もう少し大きな場所の許可が欲しい。パソコンを開いてくれ」

私の生徒会室のパソコンを、開かせた。


「ちょっとこのページを見て欲しい。

俺たちのバンドが、大変なことになっているんだ」

「どう大変ですか?」

「見ればわかる」

そして、虎太郎がパソコンを操作してある動画のページが開いた。


「これが、俺たちのライブ『ノットシステム』。

この前、ライブハウスでやったものだけど……」

「これは……」

私はライブが始まる前から、ひとつのものを見つけていた。

それは、かわいらしいナース服の女の子がいた。



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