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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
二話:『詰草 恵』のタマゴアイドル:後編
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021

商店街の一角にあるライブハウスの二階には、運営の事務所だ。

事務所といっても、決して大掛かりではない。

このライブハウス自体、商店街の一角にある小さなものだ。

昔はもっと大きかったらしいが、バンドブームが過ぎた現在はかなり規模が縮小されていた。


二階の事務所に、ボクはそのままの格好で入った。

「失礼します」入った事務所は、薄暗い。

半分の蛍光灯しかつかない事務所は、職員室のように机が並ぶ。

といっても規模は小さくて、奥にはついたてが見えた。

その奥から、ボクを招く手らしきものが見えた。


「こっちだよ」呼ばれて、ボクはついていった。

そしてついたての裏には、大きなソファーに一人の男性が座っていた。

ソファーの隣にはテレビがついていた。

テレビは、ライブ会場を映し出していた。あれ、客がだいぶ減ったような。


「やあ、初めまして。佐藤です、このライブハウスを運営しています」

「こちらこそ、初めまして。『ノットシステム』のボーカル『メグッポ』です」

「聞いているよ、そこに座って」

佐藤さんは、ボクにソファーを座るのを勧めた。遠慮なく座った。


「さて、さっきのライブをここで見させてもらったよ。

素晴らしいパフォーマンスだ、オーディエンスが君の声に共鳴していたぞ」

「はい、ありがとうございます」

「君は本当に素晴らしい、メグッポ」

「ありがとうございます」二度目だ。

なんだか絶賛ばかりされて、少しムズかゆい。


「なぜ、ボクだけなんですか?」

「君は、ソロデビューに興味はないか?」

「え?」ボクが戸惑っていると、座ったまま佐藤さんが名刺を渡してきた。


「ライブハウスを運営している傍ら、実は音楽プロデューサーも兼用しておりまして」

「はあ」渡された名刺にも、同じことが書かれていた。

「君はダイヤの原石だ。その声と、可愛いルックス。

君は、間違いなくメジャーデビューできるだろう。既に、声もルックスもプロ並みだ。

どうだい、私プロデュースでデビューをしてみないか?」

「ええっ!」ボクは最後までずっと驚いていた。



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