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4/7 (日曜) 午前 曇

た ち あ が れ

たちあがれ~

ブリタニア~ナイツ~

人類滅亡目論む魔術師軍団ー

やつらの正体うちゅうじんー

レクチル座ゼータ星からやってきたー

平和を求めて出撃せよー

銀河に向かって発進せよー

ブリタニアーナーイーツー


『センリツの全人類絶食計画!!蒼き狼ランバーウルフ登場!!』


「おのれブリタニアナイツめ。よくも我が最愛の弟マルガを倒してくれたな。しかも逃げるところを背後から戦艦の艦砲射撃で狙い撃ちにするとは許せん。必ずや皆殺しにしてくれるわ!!」


「それですが皇帝陛下。マルガ様の敵討ちの件。このランバーウルフめにお任せください」


「おお。お前は我が魔術師軍団の切り込み隊長。蒼き狼ランバーウルフ!何か良き作戦でもあるのか?」


「人間共は毎日必ずご飯を食べます。そこで塩工場を襲うのです」


「なにっ?塩工場とな??!」


「人間は塩がなくなれば食欲が衰え、消化機能がおち、全身の筋肉が衰え、足腰が弱り、肌がカサカサになって死んでいくのです」


「おお!なんという完璧な作戦!さっそく実行に移すのだ!!」


「ははっ!!仰せのままに」


(どどーん)


「わあわー」


「きゃきゃーー」


「助けてくれー。魔術師共が塩工場を襲撃してきたぞー」


「ハハハハ。どうだ人間共よ。塩不足で苦しむがよい」


「大変だ!魔術師が塩工場を破壊しているぞっ!!」


「このままではみんなが塩からミネラルを取り入れることが出来なくなって大変な事になるぞっ!!」


「よし、ブリタニアナイツ出動!」


『おうっ!!』



「なんなのこれ・・・」


 鯖江は工作が持ち込んだ古いDVDを見ながらそう呟いた。


「ブリタニアナイツだよ。これ一番面白い第四シーズンな。まぁ実家には全シーズン揃ってるんだけどな」


 彼はキメ顔でそう言った。


わたくしは好きですわよ。これ」


 イロナは子供がそうするように食い入るように見ている。


「そうだよね。昨日会ったのと似たような魔術師が出てくるね。ほんとリアル」


 瑠璃も似たような反応である。


「ていうか流石に五人は狭いよね。この部屋」


 巴川はイロナのベッドに座りながらそう言った。女四人男一人。鯖江の学生寮のアパートの部屋は二人用だ。流石に五人はいると手狭である。


「問題ありませんわ。昨日の戦いの勝利を記念して、祝勝会を開く場所は別に用意してありますのよ。ねぇ鯖江さん?」


 と、イロナは言った。


「アタシ店の予約なんかしてないけど?」


 鯖江は当然の反応をした。


「鯖江さん。貴女まさか祝勝会を開くというのにお店の予約をしていなかったんですのっ?!」


「アンタの万能執事がやってくれたんじゃないの?」


「それがですわね」


 イロナはちゃぶ台の上にあった鈴を鳴らした。


「いつもならこれを鳴らせば三分で執事が来る筈ですのに、今日は五回も鳴らしたのに来ないだなんて」


 その執事は今、留置場の檻の中にいる。


「そうだね。おかしいね」


「お蔭で今朝は非常食でしたわ」


「あれが?」


 ちゃぶ台の上にはピンク髪のアニメキャラが描かれたクッキー缶が置いてある。


「世界中から集まった五人の女の子が各国の戦闘機に乗って魔術師と戦うアニメらしいよ。タイトル知らないけど」


「第三十三航空支援少女隊」


「工作詳しいね。アニオタ?」


「実在の元ネタがあるらしいぜ」


「てゆーかパーティどーするー?コンビニでお菓子買ってこの部屋でやるー?」


「えー狭いのあたしやだなー」


「予約なら俺がした」


 室内の女子一同が工作の方を一斉に振り向く。


「えっ?!マジで??!!」


「工作さんいつやってくれたんですかっ?!!」


「たった今。幹事のイロナがやってねぇって聞いたからな。ほれ」


 工作は自分のスマフォをみんなに見せた。


「今は携帯で飲み会の予約ができる時代なんだ。まぁ俺らは学生だからアルコールはなしだけどな。じゃ行こうか?」

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