なんだろう。この気持ち…
非常まずい…
前から赤い頭、青い頭、黄色い頭…て、信号じゃん(笑)
が歩いてくるのだ。こっちを見てこそこそ笑ってる…
何か企んでる顔だ。
こういう時はどうする?
迷いは無い…
逃げる。
佐々木さんの手を掴み全力で走る。初めて手を握ったかも…
「ちょっ、ちょっとどうなってるの?」
「いいから。」
彼女は気付いてないらしい。
案の定、追いかけてきた。
おい、だのコラだの待てだの言いながら追いかけてくる。
待てって言われて待つ奴がどこにいる?
「そういうことね。」
「やっと気付いてくれた?
そこ、曲がって」
何回か曲がって細い路地に入った。もう、追って来ないらしい…ふぅ、一安心。
「怪我はない?」
「うん。特には。たくみくんは?」
「僕は平気」
けど、ここはどこだ?夢中で走ったから場所が、わからない。見たこと無い場所だ。
「ここどこかな?」
「いいじゃない。どこでも。ふふ」
何か楽しそうにしてる…
「ちょっと探検しよう。」
「あっ、あぁ」
探検って僕たち迷子だぞ…
「あっ、見てあれ」
「えっ」
彼女が指指す先にはお洒落な隠れ家的なカフェがあった。
「入ってみる?」
「うん。入りたいなら」
ガシャ
木でできた重い度合いを開ける…すごい…
ドアの中の世界は不思議な国のアリスの世界だ…
「いらっしゃいませ。お二人様ですね?では、こちらへ。」
案内された席はテーブルにロウソクが照らされロマンチックな雰囲気をかもし出していた。
こういう所って、カップルで来る所だよね…多分。
店員さんも僕たちを見ている。
そりゃそうだ。目の前にいるのは、超がつく程の美女がいるのだ。この時だけ僕は優越感というものに浸った。だけど、君らが想像しているような関係ではない。
「へぇー何か、すごいカフェ見つけちゃった。」
僕はコーヒー。佐々木
さんはチーズケーキとガトーショコラを頼んで食べた。もちろん、味は最高。
ふと、目の前の子を見た。
いつ見てもかわいい…よく整った顔…サラサラのロングヘア…
「な、何?」
「いや、良く食べるなぁって。
話変わるけど、なんでここに転校して来たの?」
危ない。かわいくて見とれてたなんて口がさけても言えない…
「パパの転勤。」
「へぇ。けど、君の家の近くにも高校あるじゃん。何でわざわざ遠いこっちの高校に来たの?」
「秘密よ。ヒミツ ふふ」
「はいはい」
秘密の多い子だ。
~成城駅~
店員の人に道を聞いてようやく近くの駅に着いた。
今日はここでお別れだ。
長い一日だった。彼女と出会って一週間も経っていないのに、いろいろな事に巻き込まれてる。だが、そんな日常を楽しんでる自分がいる…
「私、上りだから」
「僕は、下り。じゃあね」
「うん。今日はありがとね。」
駅の改札口を出た所で別れる。
なんだろう、この気持ち…
この気持ちを言葉で表現するとなれば 寂しいかな…
「あーっ」
後ろから悲鳴が聞こえた。
まさか、佐々木さんか?
急いで振り返る。
「落としちゃったみたい…
今日水族館で買ってもらったストラップ…」
「あー、逃げてた時?いいよ。ままた買ってあげるよ」
「でもぉ、初めてのプレゼン…」
また語尾がフェードアウトして聞こえなかった。
「初めての何?ごめん、聞こえなかった」
「聞かなくていい」
「ご、ごめん」
何で謝るんだ?僕は…
その日は帰ってすぐ寝た。
起きたら日曜日の午後5時だった。せっかくの休みを無駄にした感じ…
起きてから家の大掃除をした。何故したかって?
明日になればわかる。来客があるからだ…超大物の。
はあ、栄養ドリンク飲まなきゃ。




