列車で起きる異変
しばらく乗っているとエセレブシティに近づき、アナウンスが流れる。
アナウンス「本日もアクアペルム行き特急をご利用いただきありがとうございます。
当列車はまもなく、エセレブシティに到着します。」
そのアナウンスが聞こえて雅一達は目を覚ます。
レッド「ふぁぁぁぁ・・・寝てたな。今どこだ?」
ペイセル「エセレブシティだって。」
雅一「じゃあ、30分ぐらいか・・・。」
雅一「もう少し寝よ・・・。」
ラフェスタ「うーん・・・本当にのんびりした列車旅になってるね。」
レイラ「そうね。このまま何事もなくアクアペルムまで行ければ良いわね。」
すると次の瞬間、列車が途端に加速し始める。
雷閑「ん?なんだ?列車のスピードが・・・。」
レッド「上がった?もう停車駅に着くから減速するはずなのに!ラフェスタ!雅一を起こして!」
ラフェスタ「雅一!起きて!起きて!」
雅一「な、なんなんだよ・・・。一体。」
他の乗客達も何故か加速する列車に対し疑問を感じ始める。
しかし、そうこうしているうちに列車の速度は更に加速していく。
ペイセル「うわっ!」
レッド「大丈夫か?」
ペイセル「う、うん。大丈夫。」
雅一「おい、これ本当にまずいんじゃないか?」
雅一「すぐに原因を探らないと!」
ラフェスタ「何か・・・何か・・・。思い当たる節は・・・。」
するとラフェスタは先程ぶつかったフードの男の事を思い出し、一つの可能性を思いつく。
ラフェスタ「まさか・・・。いや、でも・・・。」
雅一「ラフェスタ?どうかしたのか?」
ラフェスタ「私、運転室行ってくる!」
するとラフェスタは急いで運転室の方へと急いで向かった。
雅一「あ、ちょっと待てよ、ラフェスタ!」
レッド「仕方ない、雅一、ペイセル。ラフェスタと一緒に運転室へ!
俺たちは乗客をどうにかする。」
雅一「わ、分かった。ペイセル行くぞ。」
ペイセル「うん!」
雅一とペイセルはラフェスタの後を追いかけるように運転室へと移動する。
~運転室~
そしてラフェスタは運転室にたどり着き扉を明けて中に入る。
ラフェスタ「こ、これは!?」
するとラフェスタは中の光景を見て思わず驚いてしまう。
ラフェスタが到着してから数分後、少し後にペイセルと雅一が到着した。
雅一「ラフェスタ!」
ラフェスタ「雅一・・・。」
ラフェスタは運転室の中を雅一とペイセルに見せると・・・。
ペイセル「そ、そんなっ!」
運転手二人が血を流して倒れていた。
ペイセル「そ、そうだ!早く回復魔法を!」
ラフェスタ「いや・・・もう死んでる・・・。」
雅一「だ、誰がこんなひどいことを・・・。」
ラフェスタはすぐに運転席の方を見る。すると加速装置が無人で動いているのがわかる。
ラフェスタ「これは・・・。」
雅一「お、おいラフェスタ。何を・・・。」
ラフェスタは運転手をどかし、レバーに手をかける。
ラフェスタ「ふんっ!」
ラフェスタは力いっぱいレバーをブレーキサイドに引こうとするがレバーはびくともしない。
ラフェスタ「はぁ・・・駄目だ・・・。ブレーキに倒れない!」
ラフェスタ「な・・・なんでっ!」
ラフェスタ「おそらく何か細工が仕掛けられてる。多分魔法関係。ペイセル調べられる?」
ペイセル「ま、任せて!」
雅一「この二人の遺体どこに運ぶ。流石にこのままは・・・。」
ラフェスタ「近くの客車に。確か個室部屋だったらそこに。」
雅一とラフェスタは運転手二人の遺体を一度個室へと移動させる。その間にペイセルが
魔法で運転席の魔法の形跡があるかを調べる。
ペイセル「ペネリスト!」
ペイセル「これで何か分かれば良いんだけど・・・。」
すると魔力反応があり、隠されていた魔法陣が浮かんでくる。
ペイセル「出た!やっぱりこの運転席に魔法が・・・。かなり強力な魔法・・・。」
するとラフェスタと雅一が戻って来る。
雅一「ペイセル、なにかわかったか?」
ペイセル「やっぱり、永遠に加速するように魔法が施されてる。しかも相当強い魔法だよ。」
ラフェスタ「誰かが意図的に運転手を襲って魔法を・・・。でもなんの目的で・・・。」
ペイセル「それと、この魔法から独特の魔力の流れを感じる。」
雅一「その魔力はどこから流れてる?」
ペイセル「これは・・・。屋根上!屋根の上にその人物はいるわ。」
ペイセル「今でもこの魔法陣に魔力を供給してるみたい。」
ラフェスタ「屋根の上・・・。」
雅一「とりあえず、レッドとギルドに報告入れておくよ。」
ペイセル「うん、お願い!」
するとラフェスタはすぐに次の行動を起こす。
ラフェスタ「雅一、屋上に行こう!魔力の供給元を断つ!」
ラフェスタ「ペイセルはなんとかこの列車の速度を落として時間を稼いで!」
ペイセル「い、いきなりそんな事言われても!」
ラフェスタ「このまま魔力が供給されていけば、列車のスピードは更に早くなる。すでに150km
を超えているし、このまま行けば、たくさんの乗客の命が危ない!」
雅一「っていうか、もう3駅ほど飛ばしてる・・・。考えてる時間はなさそうだ!」
ペイセル「わかった。やってみる!」
ラフェスタ「雅一、行こう!」
雅一「おう!」
ラフェスタと雅一は列車の屋根上に行ける車両に移動する。
ペイセル「ふたりとも気をつけて!」
ラフェスタ「ペイセルも、死ぬなよ!」
~屋根上~
フードの男「良いぞ・・・良いぞぉ・・・。このまま行けば・・・私は・・・」
屋根の上ではフードの男が悠然と立っている。
そしてラフェスタと雅一は後部車両の連結部にある窓から屋根の上に登る。
雅一「か、考えてみたら・・・爆速の列車の屋根上にのぼるとか、危険極まりないな。」
ラフェスタ「ごちゃごちゃ言ってないで!行くよ!」
二人は凄まじい強風が吹き荒れる中、運転車両へと進んでいく。
そして二人はついに1号車の屋根の上まで到着する。そして二人はフードの人物を確認する。
ラフェスタ「居た!」
雅一「まじかよ・・・。」
フードの男「ん?あぁ・・・誰かと思ったら・・・。」
ラフェスタ「(こ、この人・・・列車の廊下ですれ違った人!)」
雅一「な、なんだよ、あの人と知り合いなのか?」
ラフェスタ「いいや・・・初対面のはず・・・だけど・・・。」
ラフェスタはそのフードの男の感覚がどこかで感じたことのあるものと一緒なのを感じ取る。
ラフェスタ「(何・・・この男の感覚・・・どこかで・・・。)」
フードの男「全く、まさか、この私をすっかり忘れてしまったのか・・・。」
フードの男は覆いかぶさっていたフードと上着を脱ぎ捨て姿を表す。
すると雅一とラフェスタはその顔に見覚えがある事に気づく。
雅一「お、お前はっ!」
ラフェスタ「どうして・・・こんな所にあんたがいるのよ!」
フードの男「そんなに不思議かい?この私がここにいることが・・・。」
雅一「まさか・・・こいつ俺達がこの列車に乗ることを知っていたとでも言うのか!?」
ラフェスタ「えぇ、そうとしか考えられない。あの時感じた違和感の正体・・・。」
ラフェスタ「バイラズ帝国使者、クルド!!お前だったなんて!」
クルド「久しぶりですねぇ。お二人さん。このクルド華麗に参上しました!」




