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レイルと玄弥 そして温泉郷へ。

ハグラとファルンの登場により雅一達は自分達が戦おうとしている敵の強さを

目の当たりにし、呆然とするしかなかった。

そこへ、大きい音を聞きつけたメルとガイルが現場へとやってきた。


メル「ど、どうしたの?なんかものすごい音が聞こえたけど!?」

ガイル「フレッド、一体何が起きたんだ。」

フレッドが二人に事情を説明すると、二人もその出来事に驚愕した。


メル「まさか・・・生きていたなんて・・・。」

ガイル「伝説の種族が、バイラズ帝国側に付いているとは・・・流石に予想外だ。」

フレッド「レイルが奴等にあっちの方角に吹き飛ばされた。」

メル「まさか、レイルが!?」

ガイル「俺が様子を見に行ってくる!」

ガイルは急いでレイルの元へと足を運んだ。


メル「レイルちゃん・・・大丈夫かしら。」

レイルの事を心配しているメルにラフェスタがある質問をする。


ラフェスタ「メルさん、レイルは元々S級冒険者って本当ですか?」

メル「えぇ、本当よ。所属は別の所だったけど、冒険者の関係で私達の所に

よく顔を出しに来てたの。ある男性と一緒にね。」

その男性という言葉に雅一が反応する。


雅一「もしかして、その男性って、自分と同じ異邦人ですか?」

メル「えぇそうよ。彼女をS級まで上り詰めることができたのは、その男性のおかげなの。」

メルは自分の知っている範囲内で、レイルの過去について話し始めた。


メル「レイルは元々孤児で、街の外れで座っていた所をその異邦人が見つけたんだって。」

メル「その異邦人の名前は【礼堂玄弥(らいどうげんや)】。」

メル「彼は元の世界では武人だったそうで、元々武術や剣術にとても精通していたの。」

レッド「じゃあ、その玄弥がレイルを鍛え上げたのか?」

メル「その通り。彼はこの世界に来た時にすごい能力を与えられたんだけど。」

メル「彼は決して、その力を使うことはなかったそうよ。」

その話を聞いて、なぜハグラ達が玄弥の能力を知っていたのかを雷閑が聞いた。


雷閑「使ったことがなかったって・・・じゃあ、なぜハグラ達は能力の存在を知ってたんだ?」

メル「さぁ、そこまでは。」

メル「でも、どこかでスパイを送り込んで情報を盗んだんじゃないかしら。」

メル「話を戻すけど、玄弥はレイルに武術と剣術を叩き込んで教えた。」

メル「その時、フレッドとガイルも一緒に様子を見に行ってたわよね。」

フレッド「あぁ、異邦人が剣術や武術を教える事なんて、聞いたこともなかったからな。」

フレッド「気になって何回か様子を見に行った事はある。」

メル「まぁ、その頑張りが功を奏して、レイルはS級冒険者へとなったんだけどね・・・。」

ここまで聞いた話だと、いい話だったが、レイラがある質問をする。


レイラ「でも、彼女はハグラ達に物凄い腱膜で怒ってたけど・・・。」

メル「・・・。」

メル「レイルは、玄弥の事を・・・愛していたの。」

メル「玄弥自身が自覚していたかはわからないけど、少なくとも彼女からしたら、

玄弥は尊敬する師匠であり、命の恩人、しかも大好きな人でもあった。」

メル「でも、そんな大切な玄弥は王都から当時のS級メンバーと共に、

バイラズ帝国への攻撃を命令した・・・。」

ペイセル「ま・・・まさか・・・。」

雅一達はその後の展開にとても嫌な予感がした。


メル「あなた達が予想する通り、当時玄弥を含めた50名の異邦人は

誰一人として帰ってくることがなかった・・・。」

メル「当時のS級も甚大な被害を受けて、生き残ったのは・・・彼女だけだった。」

雅一達はその話を聞いて絶句する。


フレッド「正直あの時俺達も王都へ行き、作戦の中止を求めたんだ。」

フレッド「奴等の力は我々の想像をはるかに超えるものだ。このまま戦えば全滅する!と。」

フレッド「だが、王都の上層部は、そんな警告を無視し、作戦を続行した。」

ラフェスタ「ひどい・・・。」

雅一「じゃあ、メルが彼らを前にしてあそこまで激昂してたのは・・・。」

メル「当時の光景を忘れられないんでしょ。戦いが終わった後、救助部隊が

駆けつけた時に受けた報告は・・・。」

メル「玄弥はメルを守ろうと覆いかぶさった状態で亡くなっていたと・・・。」

雅一達はあまりにも壮絶な話に正直、受け止めきれなかった。


雅一「なんだよ、それ・・・。」

ビクト「ワシも当時の新聞を見て流石に驚いたわい。」

ビクト「何しろ、あれだけの戦力を持ってしても、バイラズ帝国最高幹部には

傷一つつけられなかったわけじゃし・・・。」

すると、ラフェスタが異邦人の能力について質問をする。


ラフェスタ「その50人異邦人の能力って、具体的にどんなのが何があったの?」

メル「全員の能力はわからないけど、玄弥は「魔力無限供給」だったし、

他には、「言霊具現化」「ステータス無限」「全レベルカンスト」とか・・・。」

メル「正直、今聞いても意味わからない変な能力ばかりだったわ。」

その言葉を聞いて雅一は確信をする。


雅一「メルさん、それらの能力は私の元の世界では「チート能力」って言うんです。」

メル「チート・・・」

フレッド「能力?」

雅一「簡単に言えば、【俺が考えた最強の設定】です。」

雅一「元の世界だと、異世界に転生や転移した時にほぼ確実に付与される要素なんですが。」

フレッドは雅一の言葉を聞いて少し考える。


フレッド「チート能力か・・・。」

フレッド「確かに、彼らの能力はずば抜けてすごかったし、威力も本物だった。」

フレッド「だが、もしそれだけすごい力を持っていた人がどうして、手も足も出ない状態に

なったのかが説明できんな・・・。」

雅一「それは・・・正直彼らに聞くしかないと思います。」

ラフェスタ「バイラズ帝国・・・。」

雅一「おそらく、すべての答えは・・・彼らしか知らない。」

雅一の答えに一同は少し沈黙する。そしてすぐにフレッドが口を開いた。


フレッド「そうだな。バイラズ帝国の本陣まで行くことができれば、なにかわかるかもな。」

レイラ「えぇ、そうね。バイラズ帝国に奪われた故郷だけじゃない。」

レイラ「この戦いを引き起こした意味も、謎もすべてわかると私もそう思う。」

雷閑「同じく。」

ペイセル「私も!」

みんなの意見がまとまりつつある中、ガイルがレイラを抱えて戻ってきた。


ガイル「フレッド!メル!」

フレッド「どうだ?彼女の容態は?」

ガイル「受け身を取ったことで軽い骨折のみで命に別状はない。」

ガイル「ただ、彼女をしばらく休ませないと。」

フレッド「わかった。」

フレッド「ビクトさん。一緒に来てくれるか?」

ビクト「あぁ、もちろんだとも、アランも一緒に同席させよう。」

次にフレッドはある鍵をメルに渡した。


フレッド「メル。雅一達を温泉郷に連れて行ってくれ。」

メル「えっ?良いの!?」

フレッド「今は体をしっかりと休ませないとだろ。

お前も休暇のつもりで羽を伸ばしてこい。」

メル「~~~~~やったあああああああ!!!!」

メルの歓喜に雅一達は驚いてしまう。


ラフェスタ「め、メルさん!?どうしたの急に!」

メル「みんな、温泉郷に行くことが許可されたんだよ!」

メル「今からみんなで、温泉郷へ出発だぁぁぁぁぁぁ!!」

雅一「お、温泉郷ってまじか・・・。」

雷閑「でも、どうやって行くんです?」

メル「ふふん、それはね・・・。この専用バスで向かうのよ!」

そういうといつの間にか目の前に専用バスが置いてあった。


ペイセル「い、いつの間に・・・。」

メル「ささ、みんな早く乗って!」

メルの言う通り、雅一達はバスへと乗り込んだ。


フレッド「温泉楽しんでこいよ。」

メル「ありがとう!それじゃあ、出発するわよーーー!!」

そう言うと、メルは持っていた鍵をバスにかけ、一緒に付いていた笛を鳴らした。

するとバスは雅一達を乗せて、そのまま温泉郷へ向けて動き出したのだった。

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