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突破せよ、アンデット軍の壁

ペイセルの放った極限魔法を見た司令官は驚きを隠せなかった。


~司令部~

ライド司令官「これが極限魔法の威力か・・・。」

観測手「ですが、先程の攻撃のお陰でなんとか戦況を変えることができました。」

観測手「今なら負傷者の治療や補給等もできるかと。」

ライド司令官「ふむ、今すぐ補給と医療班を手配し、陣形を再構築!」

ライド司令官「再びやってくる襲撃に備えよ!」

司令官は次の襲撃が来る前に再度準備を整えるよう各部隊へ通達した。


~最前線~

その頃最前線では・・・。

隊長が司令部からの命令を伝達していた。

メサル「司令部からの命令だ。すぐに負傷者を医療班へと運ぶ!」

レリル「崩れた陣形を戻せ。今のうちに補給を忘れるな!」


一方レッド達はペイセルの様子が気になり、ペイセルの元へと向かっていた。

ペイセル「はぁ・・・はぁ・・・。」

ペイセル「ど・・・どうやら・・・少しは役に・・・立ちました・・・か。」

ペイセルは力を使い果たし、地面に倒れそうになった所をラフェスタが受け止める。


ラフェスタ「ペイセル!しっかりペイセル!」

レッド「極限魔法を使った代償だな。今後暫くの間、ペイセルは動けないだろ。」

雷閑「では、命に関わるような事はないのですか?」

レッド「俺も本で読んだぐらいだから詳しくはないが、命に別状は無いと思うぞ。」

そう聞いたラフェスタと雷閑は一安心する。


ラフェスタ「ペイセル・・・ありがと。ゆっくり休んで。」

ラフェスタはペイセルを優しく撫でて、ねぎらいの言葉を口にする。

しかし、雷閑が今の現状を冷静に分析する。


雷閑「ですがお二人共。これはあくまでも一時しのぎに過ぎません。」

雷閑「また奴らの軍勢が来ても同じ事はできませんよ。」

レッド「確かに。今のうちに親玉の位置を特定させて、一気に先に進むのが吉だな。」

しかし、現状ではまともに動けるのはレッド、ラフェスタ、雷閑の3人だけで、

他の兵士や冒険者、隊長は負傷者の搬送等で手がいっぱいであった。


雷閑「でも、どうします?ペイセルの事も考えると、誰かは残らないと・・・。」

雷閑が心配していたが、レッドはすぐに案を出した。


レッド「親玉の所には俺とラフェスタで行く。雷閑はペイセルの事を頼む。」

雷閑は理由を尋ねる。


雷閑「問題はないですが、理由を伺っても?」

レッド「そうだな。一番は機動力だな。俺とラフェスタは神速スキルが仕えるし、

片手剣と格闘術ということもあって近距離戦は得意だからな。」

レッド「それに、レイラと雅一がもしそっちに戻ってきた時に目立つだろ。」

ラフェスタ「まぁ、鬼人族はそんなに多い訳では無いし確かに理にかなってる気がする。」

レッドの説明を理解し、ダウンしているペイセルを譲り受ける。


雷閑「お二人共。どうかお気をつけて。」

レッド「あぁ、ペイセルの事頼んだぞ。」

ラフェスタ「それじゃあ、行ってきます!」

そう言うとレッドとラフェスタは渓谷の奥地に向けて走り出していった。


一方敵軍の方ではまたもや不吉な空気が流れ始めていた。


~アンデット軍側~

???「へぇ・・・やるじゃないか。人間。」

ブロストキングも不気味な唸り声をあげている。

???「だが、お楽しみはまだここからだぞ。」

言葉を話す謎の人物は突然指パッチンをし、音を鳴らした。

すると、体制を立て直そうとしていた部隊に異変が起き始める。


~防衛戦部隊側~

兵士C「うっ・・・。」

突然補給をしていた兵士の一人が苦しみ始めた。

その様子を近くで見ていた冒険者が駆け寄る。


冒険者A「おい、あんた、大丈夫か!?」

冒険者は声を掛けるが兵士の苦しみもがく様子は変わらなかった。

兵士C「うぐっ・・・が・・・あぁっ!!」

次の瞬間、兵士が形相を変えて駆け寄った冒険者を襲い始めた。

兵士C「グアアアア!!」

冒険者「うわぁぁぁ!!やめろ!やめてくれ!」


しかし、冒険者の声は全く聞こえず、兵士は冒険者を襲い続けた。

冒険者を襲った兵士はまるで凶暴化した獣のように豹変しており、

冒険者はピクリとも動かなくなってしまった。


冒険者B「き・・・キャーーーーーー!!」

兵士A「殺した!兵士が冒険者を殺したぞ!!」

その場に居合わせた者達が衝撃的な光景を目の当たりにし大パニックとなってしまった。

一方司令部では信じがたい報告が司令官の耳に入ってきていた。


~司令部~

兵士「ご報告します!突如として、各エリアで突然兵士や冒険者が

次々を仲間を襲い始めました!」

ライド司令官「ど、どうゆうことだ!?一体何が起きてる!?」

兵士「わかりません!ですが、突然の出来事で全員がパニックを起こしており!」

兵士「全部隊で深刻な被害が出ています!」

ライド司令官「(一体・・・何がどうなってるっ!)」

あまりの状況に司令官ですら状況を呑み込めなかった。

被害は短時間で一気に拡大を続けていき、その情報はレッド達にも伝わっていく。


~レッド&ラフェスタ側~

ラフェスタ「それは本当なんですか!?メサルさん!」

メサル「あぁ、とにかく、今こっちは非常に危険な状況にある。」

レッドはメサルに雷閑とペイセルの安否を確認し始める。


レッド「ペイセルと雷閑は大丈夫なのか?」

メサル「あぁ、今の所はな。ただ、あまりの出来事にこっちも状況整理がついてない。」

メサル「今後この現象がどこまで広がるか不透明な状態だ。」

メサル「一刻も早く、大厄災を止めてくれ!」

ラフェスタ「・・・。了解!」


レッド「しかし、どうしていきなり兵士や冒険者が・・・。」

ラフェスタ「わからないけど、なにか病気にでも感染したんじゃないかな?」

ラフェスタ「相手は厄災でしょ?それにあれだけのアンデット相手にしてたら・・・。」

レッド「細菌か、ウィルスかはわからないけど、ブロストキング関係の感染症なら、

大本を倒せば、その細菌も死滅するはずだ。」

ラフェスタ「急がないと!!」

レッドとラフェスタは急ぐ。しかし、奥で控えていたアンデットの大軍勢が

二人の行く手を阻む。


ラフェスタ「まだ・・・こんなに・・・。」

レッド「時間はかけてられないな。一気に突き進むぞ。」

レッドは自信の魔力の出力を強め、剣に炎をまとわせ、突撃体制をとる。

レッド「火炎蒼龍!(かえんそうりゅう)」

炎は龍の形状に変化する。ラフェスタはレッドの初めて見る力に驚く。


ラフェスタ「レッド・・・。この力は・・・。」

レッド「見せるのは初めてだったか。この戦い、生半可な力じゃ突破できんからな。」

レッド「俺も全力で行かせてもらう!」

次の瞬間、レッドは単身でアンデットの大軍勢の中へと入っていった。

襲いかかるアンデットに対し、レッドは炎をまとった技を巧みに使い、一気に敵を薙ぎ払う。


レッド「おらぁ!!」

レッドの攻撃力の高さにラフェスタもレッドが作った道の後を追いかけた。

ラフェスタ「(レッドってこんなに強かったんだ・・・。)」

ラフェスタ「(これだけいる敵を前に、高火力で圧倒してる・・・。)」

すると、二人の眼の前にひときわ大きい敵の軍勢が行く手を阻んできた。


レッド「へぇ、B級のタイラントか。ものすごい数だな。」

レッド「ラフェスタ。この数は俺でもさばききれない。一部の討伐手伝ってくれ。」

ラフェスタ「わ、わかった!」

ラフェスタはレッドの言葉の通り、タイラント部隊の壁を突破するべく攻撃態勢に入った。

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