幼女は少女へと成長する
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「よかったよー、ゆーちゃん」
「全く、驚かせるなよな」
「ゆーーー」
カナは私を抱きしめて、リアは私の頭をぶっきらぼうに撫でている。
「ごめんね、カナ、リア。魔石を食べたら急に眠くなっちゃって、ほぼ強制的に眠らされたんだ」
「「・・・・はい?」」
「あれっ?そう言えば、リアはなんでここにいたの?」
私はカナの手から逃れて、リアに聞いてみた。
「っ、そりゃお前のことが・・・・・・・心配だったんだよ」
リアは恥ずかしそうに、答えた。最後の方は、小さな声でね。
「私のことがなんだったの〜、リーアーー」
勿論、私は聞こえた上で聞いてます。
「・・・心配したんだよ」
「えーなんてー?」
「お前のことが心配だったんだよ!」
リアは顔を赤らめて、怒鳴るように答える。どうやら、照れ隠しのようだ。耳や尻尾がピコピコ動いてるから、隠せてないような気がするけどね。まったく可愛いなぁ、リアは。
「ありがとう、リア。私は、リアの事が好きだからね」
私は、リアに飛びついてリアの耳元で囁く。今の私は抱っこ状態だ。
「お、お前、よくそんなーー」
「ちゅ、これはお礼だからねリア」
私は頬にキスをした。リアは赤い顔をさらに赤くしている。
「なっ、なななな、なにしてんだよ!」
リアは頬に手をあてて、私に聞く。
「えー、なにってキスだけどー」
「なっ!こ、こいつ」
「きゃー、助けてーカナー」
私はニヤニヤしながら、リアから逃げる。
「カナー!」
私はカナに抱きついた。カナは優しく抱きしめてくれる。
「勿論、カナのことは大好きだからね!」
「ありがとう、ゆーちゃん。でも、キスはやめてね」
「えー」
「えー、じゃないよゆーちゃん」
「はーい」
「リアもゆーちゃんを、追いかけない」
「くっ、けどなカナ」
「でもじゃありません。わかった?」
「・・・わかったよ」
カナとリアがいつの間にか仲良くなっている。面白くない、少しむくれてみる。
「どうしたの、ゆーちゃん?」
「・・・別に」
「そう、なら服を着てね。ギルドに行くから」
「・・・わかった。でも、服がないよ?」
「大丈夫だよ、ゆーちゃん。新しい、服があるからね。はい、これを着てね」
カナが渡してきたのは、白のワンピースと白の下着だった。カナ、コレ好きだよね?私は、すぐに着替えた。
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「ゆー、カナ、コレ短い」
「えっ、そんな筈は・・・」
ゆーちゃんを見ると、膝下まであるはずのワンピースは膝上までになっている。まるで、ミニスカートだ。
「なぁ、カナ」
「なに、リア」
「いや、今まで気づかなかったけどよ、ゆー大きくなってねぇか?」
「うん、私も今そう思ってたよ」
よく見れば、100メルトもなかった身長が120メルト近くになっている。顔も、少しだけ子供っぽさがとれているような気がする。
「・・・似合わない?」
ゆーちゃんは、少し不安そうに聞いてくる。
「ううん、似合ってるよゆーちゃん。ねっ、リア」
「お、おう。似合ってるぜ、ゆー。・・・・・際どいけど」
うん、確かに際どい。少し動くだけで、下着が見えそうだ。
「ゆーーー!」
ゆーちゃんは、褒められて喜んでいる。笑顔が可愛い。
「じゃあ、ギルドに行く!」
「うん、行こうか」
「はいはい」
私達はギルドに向かった。