第二十話 覚悟
一その頃ジンは一
ただ純粋に、ラマフと剣と拳を交えていた
「キィィィンッ――!」
響く心地よい金属音、そしてそれとは裏腹に激しい戦闘が繰り広げられていた
ジンとラマフの剣と拳が正面からぶつかり合い、凄まじい金属音が鼓膜を震わせた
ラマフはその圧倒的な拳の手数に対して
ジンは一歩も退かずに剣を交えていた
「お前とやる戦闘は……面白い! もっとだ…もっと熱くなれ! 情熱を出してみろ!」
狂気じみたニヤけた面を見せるラマフ
するとジンは鋭い踏み込みとともに、自身の剣でグイとラマフの巨体を少しだけ押し返す
「――『雷鳴斬』!!」
鋭い雷がラマフを襲う
ジンは確実にパワーアップしている。直撃すれば、いくら強靭な肉体を持つラマフといえどただでは済まない
「ハアッ…ハアッ…」
少し動いただけでも息が切れて動けなくなってしまいそうなジン
しかし腕を交差させ防いでいたラマフ
「クッ!クソッ!」
それを見たジンは少し絶望するかのように気力が失われていく
「ふう…体力があったお前ならこの技で俺を倒せただろうな…しかしお前はもう弾いただけで死にそうな
ドミノみたいなもんだ…お前はもう終わりだ…」
「ちくしょう!」
苦し紛れに剣を使い当てようとするが、
ラマフは六つの腕を器用に使い、体を翻した。
ラマフが攻撃を避けている途中で、その六本の腕による拳の追撃が、ジンに襲いかかる
しかしジンも人知を超えた素早い剣捌きで、そのすべてを刃の腹で受け止めてみせた
「素晴らしい動きだ!やはりお前と戦うのは飽きん!」
「まだ…まだだ!「雷斬!」
また雷の能力で切り付けようとする
しかし土煙から難なく出てくるラマフ
やはり力尽きそうなジンの力では傷をつけることもできなかった
「ハハハ! そんな弱っちい攻撃じゃ俺を殺さねえぞ!!」
ラマフは地面を踏み込んでジンの懐に入り込み、
拳を叩きつけながら、さらに出力を上げていく。
「がっあっああ…」
ジンの体はとっくに限界を超えていた、並の人間なら
生きることも難しい状況…しかしジンは戦おうとする
ラマフの全力をかけた一撃の凶拳が、ジンの腹部へと正確に突き刺さる。
「ズシュッ!!」
中かが潰れる音がした、それは血生臭く乾いた音だった
「ガッハァ…!」
その音が響いた瞬間ジンの断末魔と共にジンの腹部から大量の血が出てくる
強烈な打撃がジンを襲う
ラマフの容赦のない拳
ラマフは勝ち誇ったように、ジンの耳元で残酷な言葉を囁いた。
「わかるか?俺はお前の内臓を潰した…つまりお前は死ぬ!」
ジンの腹から抜いて大量の血がつきベタベタしているラマフの拳
ラマフはさらに息を荒らげ、その六本の腕に全力を込め、さらなる怒涛の拳のラッシュを仕掛けてきた。
「お前が俺に勝てない訳を教えてやる!お前には覚悟が足らん!」
「ボゴっ!ドゴっバゴっ!」
「があっ!」
ジンの悲鳴が部屋中に響く
「薄っぺらい…・・何もかも!」
殴る! 蹴る! 殴る! ドゴっ! ドゴっっ!! と重低音の衝撃波が周囲に吹き荒れ、ジンの体を容赦なく打ちのめす
「ここでトドメを刺してやる!」
ラマフは狂ったように笑いながら、拳でジンの息の根を止めようとする
だが、ジンは紙一重で避け、静かに剣を構え直す。
それを見たラマフは驚く
「内臓を潰してもまだ動くか!」
なんだも立ち上がるジンに驚くラマフ
「覚悟が足りねえっか… 確かにそうだ…お前の言う
とおりだ俺は覚悟がなかったあの技をまだ使ってねぇ…親父に教わった…あの技を!」
一数年前一
部屋にはジンとジンの父親がいた
「いいかジン? 俺はなこれでも腕の立つ剣士だったそして俺の現役時代の奥義を教えてやる」
「いややめておくよ…」
少し警戒したように断るジン
「なっなんでだよ!」
少し悲しそうにするジンの父
「絶対、碌なことがないんだ親父みたいなやつと
関わると…」
「そんなこと言わないでよージンー(涙)」
泣きそうになるジンの父
「はあしょうがない嘘に付き合ってやるよ」
しばしば聞くことにしたジン
「嘘じゃないし!」
少し不貞腐れるジンの父
「そんな拗ねんのどうでもいいから!早く教えろよ!」
「ふふそれはな…」
自慢げに言うジンの父
一数分が一
「ふーんそんなもんが」
少し感心するようにするジン
「ただし気をつけろ?これに慣れるまでは体への負担が大きい、まだ精度が低く体力がない時にやめとけぶっ倒れるぞ 、ちゃんと鍛錬しとけよ」
少し真剣になって言うジンの父
「はいはいっ」
受け流すように去っていくジン
「あっ!やっぱり信じてない!
一現実一
「あの時は全く信じてなかったけど、今は嘘でもなんでもいい! やらなきゃ…死ぬ!」
剣を構えるジン
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