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TS転生したから野球で無双する  作者: インスタント脳味噌汁大好き


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第241話 韓国

決勝トーナメントが始まり、日本の初戦の相手は韓国になった。今年の韓国代表は、どちらかというと投手寄りのチームかな。それでも投手陣のレベルは日本より下だから、日本の打線が沈黙するということはないと思う。


日本と韓国の野球は、かなり似ている。国際大会だと純粋なストレートを投げる投手は少なく、動くムービングを投げる投手が多いけど、日本と韓国は素直なストレートを投げる投手が多い。U-18だと国内の試合は金属バットを用いるから打高投低だし、人口に対する野球をする人の割合というのも大体一緒。


そしてU-18W杯での対戦成績は、過去の10年間の成績だけ見ると8勝3敗。アジア予選と本戦とで2回戦うということも多く、因縁のある対決になる。


「今年の韓国のエースは、最速135キロでイメージとしては芳田さんに近いかも」

「例年の日本のエースと、同等ぐらいかしら?……見た感じ、打てない球では無いわね」

「でも、序盤のドイツの打線を沈黙させた投手だし要注意だよ。……2番手で出て来た、ドイツ打線を無失点に抑えた中継ぎがまだ投げられないのは幸いだね」


真凡ちゃんと一緒になって軽くウォーミングアップをしながら、観客席をぐるっと見渡す。韓国ルールが出来て数年間は、まだレーザーポインターを持ち込む観客もいたし、罰金が機能していた。それも近年はいなくなり、韓国は実力で日本に迫っている。


と言っても、世界ランクは日本と一緒で下駄を履かせてもらっている状態だし、日本以上に過剰評価をされている国でもある。ドイツ打線を3イニング1失点に抑え込んだ先発だけは、注意しないといけない。



韓国戦 U18W杯日本代表 スターティングメンバー


1番 左翼手 伊藤(湘東学園・2年)

2番 DH  山村(履陰社・3年)

3番 一塁手 本城(湘東学園・3年)

4番 中堅手 実松(湘東学園・2年)

5番 右翼手 大村(大阪桐正・3年)

6番 遊撃手 荻野(宝徳学園・2年)

7番 捕手  篠宮(宝徳学園・3年)

8番 三塁手 広沢(統光学園・3年)

9番 二塁手 赤石(山梨学園・3年)

投手 新開(統光学園・2年)



U-18W杯も最後の決勝トーナメントに突入し、徐々にレギュラーも固定されつつある。というのも日本代表の右バッターに右投げ左投げの得手不得手は少ない人が多く、大会が煮詰まるにつれ今までに出場経験がある、国際試合に慣れている選手の方が扱いやすいから、固定メンバーになっていってるんじゃないかな。


一方で韓国代表は、左バッターが多い。そのために今日は、左腕である統光学園の新開さんが先発のマウンドに上がった。……2年生ながらも左腕で133キロを出すから、韓国打線にはかなり通用しそう。


1回表、韓国の攻撃はその新開さんの前に三者凡退で終わる。韓国はCブロックの3戦での合計得点が4点だから、打線は前評判ほど強くないんだよね。一方でドイツには1失点、プエルトリコには完封しているから、投手力は良い。


アジア予選では韓国も大量得点してたし、打線が弱いということは無いんだけどね。1回裏になって、ここ数試合は出塁率が落ち着いてしまっている真凡ちゃんからの攻撃。……Dブロック予選の時よりも、集中はしているけど雑念に囚われているね。


追い込まれてから、2球ファールで粘ると観客席からはブーイングが聞こえる。実際に、初回からファールで球数を稼ぐのはあまり良くない行為だけど、球場自体が異様な雰囲気だからそうなる。


2球ファールで粘り、カウント2-2から7球目。ファールを打つ度に冷静になった真凡ちゃんは、ちゃんと芯で捉えてライト線に引っ張る。長打コースになり、一気に3塁まで走塁。ちゃんと韓国のライトの守備力がイマイチなことを把握した上での走塁だけど、少し暴走気味だったかな。


続く山村さんがセンターへフライを打って、飛距離は十分。犠牲フライになり、日本は1点を先制する。3番の本城さんがサード方向にゴロを打つと、韓国のサードの送球が逸れ、1塁はセーフ。日本の選手の精神状態も少しおかしいけど、韓国の選手の精神状態が日本以上におかしいからちょっと居た堪れなくなって来た。


ワンナウトランナー1塁で、私の打順を迎える。韓国のバッテリーは初球、わりとはっきり外して来た。そりゃ、そうなるよね。


国際試合で、敬遠は明確なルールとして禁止されていない。しかし、通常は敬遠を避ける。それは相手国の機嫌を損ねる行為という共通認識があるからで、日本の機嫌を損ねたくないという国は多いからだ。


また互いに敬遠をしないという暗黙の了解は、相互にメリットのあることでもあった。真っ向勝負が増えるからこそ、人気が出る。


しかし、韓国と日本の関係は元から拗れている。ここで私を敬遠することに、何の抵抗も無いのだろう。だけど彼女達は、私のバットの届く範囲で敬遠をしている。たぶん、詳しい私の情報までは集めてないのかな。


私が敬遠球を打てる最大の理由は、直球が来ると分かっているからだ。カウント3-0から4球目。外角高めに外されたボール球を打ち、打球は右中間のフェンスをギリギリ超える。ツーランホームランとなり、日本は0対3と3点のリードを確保することに成功した。

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― 新着の感想 ―
[一言] 敬遠球見た過去の対戦した投手達がテレビ前で察してたんだろうなと。
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