Restart-1「嫌な予感(V)」
作者のcrowです(^_^)/
今回の見どころを紹介したいと思います。
今回は、(本来は圧倒的に多い筈が本編では)数少ない一般プレイヤーの反応と、一般プレイヤーとは少しズレつつあるkeyの反応に注目(?)してほしいです。
何て言うのか、keyの順応能力の高さは、初心者だから「この世界ではこれが当たり前なのか」という感じではないんですね。
この辺りが物語の全体的な伏線(布石?)になる……かもしれません。
それでは本編をどうぞ。
――『天樹』 17時頃
広場の北に抜け出した5人は無言で走っていた。先頭を行くtaskは勿論、key達も事の深刻さを理解してか、誰一人として逃走に異を唱えなかった。
それから少し大通りを道なりに進んだ後、路地へ逸れ、入り組んだ所でtaskは立ち止まり、その沈黙を破った。
「『とりあえず、ここまで来れば大丈夫だな』」
それを見て、4人から溜め息が漏れる。そして、そこからは堰を切った様に3人から疑問が飛び交った。
「ってか、何が一体どうなってんだよ……!? アイツ等、つーか、俺達も街中で麻痺したんだぞ!?」
「規律地帯内で武装、8G4Cのトップが4人も揃ってバトル、もう何が何だか……一気に色々起き過ぎで頭回らないよ……」
「そうだよ! アイツ等、ホントに8G4Cのトップなのか!? はじめて見たけど、ぶっ飛んだマジキチ野郎共だぜ」
「確かに、ちょっと何言ってるのか分からないところもあったけど、いきなり襲う理由には、ならないよね……?」
「ま、まあ2人とも落ち着こうよ。分からない事は沢山あるけど……僕達よりもアキちゃんの方が今日始めたばかりなんだから――」
paintの言葉で2人は我に返り、keyへと視線を向けた。
「アレも何でも屋さんの知り合いなの?」
「『いや、あの3人とは今まで直接的な面識はなかったはずだ』」
paintの予想とは裏腹に、keyに動揺はなかった。むしろ、3人よりも明らかに冷静だった。
それもその筈、keyはこの世界でリアルの知り合いとtask以外を一切信用していない。故に、相手がどんな人だろうと、何をしようと、最初から疑いの目で見ている(先入観がないとも言う)ので冷静に対処できるのだ。
加えて、今日だけで街中で武装する人を2人も見て来たのだ。もうkeyはその程度の異常事態には充分慣れていた。
「じゃあ、襲われた理由に心当たりはないのね?」
「『まあ、全く無い訳じゃないけどな。とりあえず、もう少し広場から離れて、話は人目のない所で、だ』」
「分かった。みんな、もう少し移動しよっか?」
「アキ、お前、スゴイな……」
passの呟きの意味が分からず、keyは首を傾げた。
「ん? どうしたの?」
「いや、何でも――」
言いかけたpassの言葉は少し離れた所に居る2人のアバターの怒声で掻き消された。
「てめえ、それでも男かよ!? ホントに女々しいな!」
と、中高生くらいの甲高い声が男口調で言った。勿論、全く説得力がない。
「男、男、ってうっさいわね! そういうアンタはもっと女の子女の子できないの!?」
と、中年男性をオネエ化した感じの低い声が反論した。こちらもまた説得力がない。
(この声は、まさか……!?)
衝動的に声の聞こえた方に路地を進み、少し開けた所に一行が辿り着くと、そこにはtaskの嫌な予感が的中した光景が広がっていた。
ここまで読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
次の投稿は2014年9月23日午前9時頃を予定しています
それでは、次話も是非読んで下さい(^_^)/




