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IDEAL―仮想理想世界― /Chapter-1「何でも屋《マスター・オーダー》」  作者: crow
Episode-2「邂逅《エンカウンター》」
31/69

Restart-2「紛らわしい(V)」

 作者のcrowです(^_^)/


 今回の見どころを紹介したいと思います。


 今回は(というか今回も)、新キャラが3体ほど登場します。


 タイトルの通り、紛らわしいキャラが2名居ますので、その2体についてどっちがどっちか理解して頂ければ、と思います。


 今後も充分にtask達と関わって行くので是非、今回と次回、次々回くらいまでに覚えてあげてください(^_^;)



 それでは本編をどうぞ。


――『天樹』 北大通り 路地裏 17時5分頃


 taskの視線の先に居たのは、東洋風の銀甲冑を着た白い羽織の少年と、茨の冠を頭に乗せた赤茶色のボロ布を纏う乙女だった。


 そう、御察しの通り、この2人は容姿と声……アバターとリアルの性別が一致していない。


「まあまあ、2人とも。もう少し、落ち着いて話し合わないかい? これじゃあ、埒が明かないだろ?」


 低い中年男性の声が、状況とは正反対なくらい穏やかな口調で2人を諌める様に割って入った。その声の主の容姿は、青い西洋鎧を着込んだ黒い顎鬚(あごひげ)の似合う大柄な初老男性だった。


 しかし、既にヒートアップした2人にそんな言葉が届く筈もなく、事態は最悪の展開へと進むのであった。


「いーや、ビットさん。今日という今日はこのオカマもといネカマ野郎と白黒、はっきりつけてやるよ!」


「そうね、ビットさんには悪いけど、今日こそは身体だけ女(アンタ)に、心だけ女(アタシ)の葛藤を分からせてあげるわよ!」


「はあ、どうしたものかなぁ……――ん?」


 と、その時、偶然bitの視線が目の前の2人から外れ、少し離れた所に居たtask達を捉えた。そして気づくや否や、bitは2人を置いてtaskの元へと歩み寄って来るのだった。


「やあ、久しいね。こんな所で会うなんて」


「『そうだな。つーか、またか?』」


「ああ、これかい? いや、私は、止めたんだけどね。どうも、聞き入れてもらえなくて、この有様さ」


 そう嘲笑気味に言うbitの後ろで魔法が飛び交い、剣が火花を散らせていた。その光景を横目に、taskは呆れつつbitをフォローした。


「『完全中立がお前のモットーだろ? コイツ等はどちらかが、どちらかの言い分を受け入れない限り和平は成立しないからな。どちらにも肩入れしないお前にコイツ等の仲裁は無理だ』」


「そう……だね。確かに、その通りだ。君の頭の良さには常々感心させられるよ」


 そこで会話が途切れると、ここぞとばかりに後ろで話を聞いていたkeyが会話に割り込んだ。


「えっと、どちら様? 敵? 味方?」


 いきなり随分と物騒な事をストレートに訊くkeyに戸惑いつつもtaskはbitを紹介した。


「『コイツはビット、金城騎士団のギルマスで、敵じゃないが味方でもない』」


「初めまして。君は彼の新しいパートナーかな?」


 bitに悪意はなかったが、keyはまるで反撃を受けたか如く、固まった。


「へ? ぱ、ぱ、ぱ、パートナーなんて……!? 全然、全く、そんなんじゃないです!」


(全否定かよ……傷つくなぁ)


 そう、素のtaskは思いながらも虚構のtaskは平静を保った返しをする。


「『ビット、からかうな。コイツは今日始めたばかりの初心者だぞ』」


「それは失敬。冗談のつもり……と言いたいところだけど、実際彼は会う度に違う女性アバターと一緒に居るからね。完全な言い掛かりという訳でもないんだよ」


「『ビット、お前なあ。俺を女たらしかなんかだと思ってんだろ?』」


「ははっ、そこまで酷い印象ではないよ。むしろ、私の中で君は好印象だよ」


「『どうだかな』」


 2人がそんな会話をしている一方でkeyの友人達は、本日2度目となる異常な光景に絶句していた。そんな3人の事を忘れ、また会話の切れ目を狙ってkeyが会話に入り込んだ。


「ねえ、bitさんの事は何となく分かったんだけど、奥の2人は何?」


「『男の方が破軍のギルマス・クラッシュで、女の方が有終教会のボス・ナルだ』」


 taskの紹介を聞き、keyは2人を見ると丁度、激戦が一段落したところだった。


「おいおい、どうしたよ!? 威勢が良いのは最初だけか、オカマ野郎?」


「ふん、そういうアンタだって1発もアタシに当たってないけど? 口だけの奴は男女問わず最低よね~」


「「ぶっ殺す!」」


 その言葉を合図に激戦は再開された。


 keyの視界には、男らしい言葉を吐く女声の少年と、女らしい言葉を使う男声の乙女が居た。それがkeyを思考停止に追いやるのにそんな時間はかからなかった。


「……え、ちょ、っと、待った。どっちがどっちだって?」


「『紛らわしいが、女の声で男のアバターの方がクラッシュで、男の声で女のアバターの方がナルだ』」


「ああ……ホント紛らわしい人達ね」



 ここまで読んで頂きありがとうございますm(_ _)m



 クラッシュとナルの違いは分かりましたでしょうか?


 まあ、作者もキャラ一覧を確かめてから書く程なので皆様の事を言えた義理ではありませんが(-_-;)


 次の投稿は2014年9月30日午前9時頃を予定しています


 それでは、次話も是非読んで下さい(^_^)/


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