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7、名付けはセンスが大事。
差別的表現かもしれません。
笑ってスルー希望。
リーザが仔犬の名を呼ぶ。
「ハゲ!ヅラ!」
…どうやら二匹の仔犬の名は『ハゲ』と『ヅラ』らしい…って!
仔犬たちはしっぽをフリフリ。
すでに自分の名前として認識してしまったようだ…。
屋敷の窓からリーザの父君であるマーセルがはしゃぐ娘を眺めている。
最近、前髪前線の後退を気にしている彼の口元はひきつっている。
更に連呼されて、ちょっと涙目になっていた。
娘を溺愛しているとはいえ、かわいそうになってしまった。
☆☆☆☆☆☆
「私はこの子にアレクシェールと名付けた」
「アレクシェール…良い名ね」
「もうひとつは君が着けてくれ…ああ、候補を100ほど考えてくれたら私が選んでおくよ」
「ひゃくー!?」
「うん、その中から…」
人間につけておかしくないのを選ぶよ。
『アレクシェール・センス・ナキアン』
後日、リーザロイスから届けられた候補を書かれた紙の一番最後に
センス ←これ大切。
とあった。