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訳だけ! 十八史略+蒙求  作者: ヘツポツ斎
01-16 蒙求 一巻分

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01-16-10 蒙求 下2

孟陽擲瓦《もうようてきが》 賈氏如臯《かしじょこう》

張載(晋)&賈氏(左伝)

 張載、あざなが孟陽。博識でおとなしいひとだが、ひどく醜かったそうだ。蜀に任官していた父の陣中見舞いにでたところ、蜀の子供らに石やら河原やらを投げつけられ、へこまされたそうである。ば、バーバリアン……。

 賈と言う姓のひとはめっちゃ醜かったそうだが、その妻は美しかった。ただし夫に対して三年間、まともに会話しようとも笑顔を見せようともしなかった。やがて臯の地で狩りをした時、賈氏、羽ばたく雉を一発で射貫く。それを見て初めて夫人が笑う。その笑顔を見て「才能は磨いておくものだ、お陰でお前に笑ってもらえた」と語った。

 不細工の悲哀、と言うか扱いひどすぎじゃないですかねぇ……?


糜竺收資《びじくしゅうし》 桓景登高《かんけいとうこう》

糜竺(捜神記)&桓景(続斉諧記)

 麋竺は劉備の臣下のひとり。洛陽から家に帰るときにひとりの婦人が同道を求めたので車に乗せた。すると婦人は言う。「私これから天帝の命で麋竺ってひとの家焼かなあかんねん。あんさんわてに優しくしてくれたで内緒で教えたるわ」。びっくりした麋竺、慌てて家から家財道具を外に出したところ、本当に火事が起こったのだとか。

 桓景は縮地の方術を操る費長房の弟子。あるとき費長房に「九月九日にお前んちでやべーことがあるんで、この日には高台に登って酒でも飲んでろ」と言われた。家族総出でその通りに行動し、下山すると、果たして家畜がみな死んでいたという。

 災いの予見と、それを避けるべきという言葉に従い、助かった人たち。


老萊斑衣《ろうらいはんい》 黃香扇枕《おうこうせんちん》

老萊子(高士伝)&黃香(後漢)

 老萊子は隠者。七十才にもなって未だ両親が健在であり、両親の前では赤子のような声を上げたりもしたという。

 黃香は母親を亡くして以降、父親にも更に献身的に尽くした。冬の寒い日には自らの身で布団を温めたし、夏の暑い日には枕元に立って一生懸命に枕を扇いだという。

 親のために全力を尽くす孝子ふたり。


董奉活燮《とうほうかつしょう》 扁鵲起虢《へんじゃくきかく》

董奉(神仙伝)&扁鵲(史記)

 董奉は神医。後漢末に交州刺史であった杜燮が任地で人事不省に陥り、そのまま死亡したのだが、董奉が謎の丸薬を飲ませると復活したのだそうである。

 扁鵲もやはり神医。虢と言う地にさしかかったとき、その国の皇太子が死んだ。しかし扁鵲が駆けつけ、弟子とともに処置を行うと、見事に復活させ、二十日ほどのちには元気になったのだという。

 死をも超越する名医ふたり。

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