5話 世紀末時代
~世紀末時代~
貴族時代が終わりを迎えた
貴族を公開処刑で同じように拷問して楽しんでいたのだが
途中で飽きてしまったらしい
優越感は何度かやっていると飽きてくる
そこに明確な目的が無ければ尚更の事である
そうして貴族時代は終わりを迎えてから
貴族による束縛の無い解放さから時代は世紀末を迎えていた
「極端な人間性だ それもそうか
俺達貴族は、冷厳さを持っていたがその誇り故に
極端な発想だけは控えていたものだからな
人間はやはり少しばかりの束縛を与えなければならないのか」
ジェニスの足元では白骨体が転がっている
「こいつは娘を守っていたのか 哀れだな」
白骨体が小さな白骨体を抱きかかえていた
救う事が出来なければ、それはただの感想だけで終わってしまう
「力の無い人間は何と脆いのだ」
脆弱な力の無いものがここにある白骨体の山だ
「良い身なりしているな あんたも盗んだのかい?」
「貴様のような愚劣な輩と一緒にするな」
苦笑いをしたのは、白骨体の傍で土や瓦礫を手掘りしては物を物色する男
彼は四六時中、白骨体や死体から物色して生きている男だ
「まあ、俺は力が無いからよぉ そういうあんたはどうだい?」
「俺は力があるぞ…」
男は当然、ジェニスの服装は貴族の死体から取ったものだと思っていた
しかし光り輝いたオーラと光の剣による斬撃に心底驚く
「お前、その力で天下取れるぞ!」
「生憎、俺にはそんなものに価値を求めてなどいない」
しかしだ
力が権力となったこの世紀末時代ではやはり力が正義なのだ
だから、ジェニスは彼から情報を聞いて
支配をしている領域へと足を運んだ




