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22話 運命殺しのジョニス

~特別区画~


幻想箱庭はあまり変わっていなかった

懐かしいメンバーが存在していた

エレッカとライスだ


エレッカ

「冒険迷宮をするつもりだったのが、

何故、ジェニス君の脳内にいるのか


些か問題だ」


ライス

「ま、即ち俺達は現実では生きてはいないという事だ

だから、運命殺しの意見に俺らは手を貸している」


ジェニスは二人を見て

ジェニスは何かが足りない気がしていた


ジェニス

「他の住人は?」


エレッカ

「武器商人とレースが知っているだろ

あいつらは僕とライスと違って


一般区画で住んでいるからな」


ライス

「元々、あの方々は一般区画で崇拝と生計を営んでいる人達ですからねぇ」





~一般区画~


武器商人とレースを見つけてから

運命殺しの居場所を聞いて運命殺しの方へと進む




ジェニス

「運命殺しか?」


運命殺しという者は、ジョニスと呼んでいた

銀髪でジェニスの逆の髪色と目をしていた

ジェニスはそのまま光の剣で貫いた

案外、脆くて直ぐ死んだ

直後に、再生をするジョニス


ジョニス

「何故、運命殺しと言われている奴がこれ程弱いのか

そう思っただろう?」


ジョニス

「運命を殺すという事は因果を変えるという事だ

因果律を変えるという事は世界の支配者で無ければ無理なのだ


しかし特定の対象だけという根本的に規模の小さいものなら

誓約絡みの能力に落とし込めば、それは可能となるのだ」


ジョニス

「人は僕を運命殺しと呼ぶが違うのだな

因果改変者なのだよ」




ジョニス

「規模の小さい因果律変更は

例えば、木材を机にしたりのレベルだ


そうだな、僕から言ってしまえば

ジェニス君は、因果改変者なのだよ


冒険迷宮の目的の最後には因果改変者が存在している

そして更なる先には一つの最終目標があるのだ」


ジェニス

「それは何だ?」


ジョニス

「開闢箱を手に入れる事だ」


ジョニス

「開闢する箱パンドラボックス

そこに数多の知識が備わっているという


それを手にする事で、因果支配者となるのだ

それを求める事こそが呪刑所持者の使命だ」




ジョニス

「そんな事の為に…と思っただろう?

しかし考えてみるのだ


ジェニス君は、世界を良くする為に輪廻転生で世界を見てきただろう?

それもまた、「そんな事の為」となるのだ


ジェニス君が何もしなくても、世界は回っていたよ」


モニターを作り出す


ジェニス

「幻想箱庭を操れるのか?」


ジョニス

「操る?違うよ

ジェニス君も同じ因果改変者と言っただろう?

運命殺しの僕には幻想箱庭という呪刑絡みの対象を変える事が出来るんだよ

だからモニター画面を作り出せる


そしてジェニス君の得てきたメビウスの輪での精神体の経験値を通して

未来を予測するよ

ジェニス君が何もしなかった世界はどうなっていたかを」


モニター画面では

時代が先へ行くたびに良くなっていっていた


ジョニス

「つまりだ

ジェニス君という呪刑所持者は要らなかったという事だ


あの世界が、仮に幻想箱庭だとする

ジェニス君がその世界の因果改変者だったとする


あの世界でのジェニス君は余所者だったからこそ

全く機能しなかったのだよ」




ジェニス

「つまり、どういう事だ?」


ジョニス

「つまり、最初からあの世界での出来事は決まっていたという事だ

既に完成された作品だったんだ


世界というのは一つの作品なのだ

技術の発展していない世界ではその作品の在り方を

漫画、アニメ、ドラマ、映画、書籍などと形を変えている


しかし、あの世界での作品は地球という惑星での時代謳歌だったんだ」


ジェニス

「玩具にしている奴らがいるのか?」


ジョニス

「そういう事

僕もジェニス君もただ運命に操られていた玩具だ


メビウスの輪で、世界を全て見ていたのだろう?」


ジェニスはメビウスの輪で世界がどう動いているかを知っていた

しかしジェニスが自分で歩んだ世界は違っていた




ジェニス

「俺が、世界を変えただけだったのか?

あのクモイトビジネスという成れの果てもか」


ジョニス

「ジェニス君がいなかったら釈迦というイレギュラーは恐らく現れなかった」


ジェニス

「いや、待てよ

それはジョニスが仕組んだものだろう?」


ジョニス

「僕が出現したのだって、ジェニス君の羽ばたきあってこそだ

バタフライエフェクトの要領で僕が呪刑となってジェニス君の存在を感知していたんだよ」


ジェニス

「一体いつからだ?いつからジョニスは呪刑となったのだ」


ジョニス

「幻想箱庭を作ったのはいつからだ?」


ジェニス

「美しい時代が終わってからだな」


ジョニス

「僕が出現したのは魔女狩り時代ではあるものの

その根底の裏の釈迦世界があるという事は

魔女狩りという時代の前という事になる」


ジェニス

「幻想箱庭でお前は創造されたのか…」


ジョニス

「そう、ジェニス君が殺したライスの中に存在していた

呪刑者の集合思念体こそが僕なんだ


エレッカとライスと武器商人とレース以外の呪刑者がいないのが何よりの証拠だ」




ジョニス

「開闢箱を手にした者は幾つか存在する

その一つがあの地球という代物を作り出している」


ジェニス

「我たちは、その中で存在していただけの存在なのか」


ジョニス

「そう、有り得無い程にちっぽけな存在だ

だから、イレギュラーを起こした存在に対してどう思うかな?」


ジェニスが危機を察した瞬間に幻想箱庭からサイレンが鳴る

幻想箱庭の外部に圧力がかかるとサイレンが鳴る仕組みなのだ


ジェニス

「敵襲か?我の脳内で作り出された世界だぞ」


ジョニス

「ジェニス君は、地球の存在している世界での作品だからね

容易に侵入出来るのさ」


外部のバリアをそのまま両手でこじ開ける巨人の手


ジョニス

「そして僕は運命殺し

この意味が…分かるだろ?」


ジョニスは巨人の手に対して運命殺しを発動する


ジョニス

「巨人の手が今存在しているのは、ジェニス君の呪刑に対して因果律を調整しているから

だから容易に入れる という事は因果改変者の僕からしたら

それは運命殺しになる対象物だ」


巨人の手は無くなり、直ぐに幻想箱庭の外部バリアが回復される




ジョニス

「幻想箱庭は呪刑脳内の世界だから

運命殺しの僕さえいればこの世界は破壊されはしない」


ジェニス

「我に開闢箱を手に入れろという事か?」


ジョニスは人質を取っているようなものだ

因果改変者であるジェニスの幻想箱庭を破壊しようとする地球世界の開闢箱入手者から幻想箱庭を守っているからだ


ジョニス

「ジェニス君は地球世界を精神体の経験値によって絆のように感じている

そして開闢箱入手者に奪われている世界を取り戻したい そうだろ?」


地球世界は、ジェニスでいう所の幻想箱庭状態

ループを続けさせられている


ジェニス

「我と違うのは、我は束縛を望んではいない

幻想箱庭はそのように自信の都合で出来ているからだ

我の都合で動いている訳ではない



しかし、開闢箱入手者の構築している地球世界は違うのだ

あれでは、世界は変えられん」


世界はもっと自由になるべきだと思うジェニスだった

そしてジョニスの意見を聞き入れて、ジェニスは釈迦世界に再び戻った

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