第88話 水辺に潜む階層主
灰脈の迷宮へ続く街道には、朝露に濡れた草の匂いが漂っていた。
東の岩山から昇る陽光が道を明るく照らし、荷車を引く商人たちがリーヴェルへ向かっていく。そんな朝の風景を横目に、ネクシアの四人は昨日探索した迷宮の第二層について話していた。
「今日は第三層まで行くんだよな?」
トーマが期待を隠さずに尋ねる。
「そのつもりだけど、先に第二層の調べていない場所を見ておきたいんだ」
ユウキはドランが持つ地図に目を向けた。
昨日の探索では、水路から離れた比較的乾いた道を進み、第三層へ続く階段を発見している。しかし、水の流れに沿って奥へ伸びる通路は、まだほとんど調べられていなかった。
「水路の先か。何か面白いものがあればいいな!」
「面白いものならいいが、厄介なものがいても不思議じゃねえぞ」
バルドが肩の盾を確かめながら答える。
「第一層では、大石殻蟲が隠れた空洞にいた。第二層にも、階層主がいる可能性は十分ある」
「それなら、なおさら見に行きたいだろ?」
「見るだけで済む相手ならな」
二人のやり取りにドランが笑い、ユウキもつられて口元を緩めた。
かつては魔物一体を相手にするだけでも緊張していた。
それが今では、未知の場所へ向かう道中にも笑い声がある。
黒震狼との戦いで思い知らされた力の差は、決して忘れていない。けれど、あの経験が四人の連携を確かなものにしたのも事実だった。
「無理はしない。でも、行けるところまでは進もう」
ユウキの言葉に、仲間たちはそれぞれ頷いた。
◇
第一層を抜け、第二層へ降りると、乾いた岩の匂いは湿った土と苔の匂いへ変わった。
天井から水滴が落ち、通路の中央を浅い水路が流れている。青白く光る鉱脈が壁面に筋を描き、ランタンの炎が濡れた岩肌に揺らめいていた。
「昨日より少し水が多いな」
ドランが水路を覗き込む。
「上の方で雨でも降ったのかもしれん。滑る場所が増えているから気をつけろ」
トーマは先頭で足場を確かめ、乾いた岩を選んで進んだ。
ほどなくして、岩陰から苔背獣が一体姿を現した。
湿った灰色の皮膚に苔を生やした四足の魔物は、こちらを見つけるなり頭を低く構える。
「来るぞ!」
トーマが声を上げた直後、苔背獣が突進した。
だが、その動きはすでに見慣れている。
トーマが横へかわして後ろ脚を斬りつけ、体勢を崩したところへユウキが踏み込んだ。
剣の一撃で魔物は倒れ、そのまま動かなくなった。
「よし、次だな」
トーマは短剣を収め、前方へ視線を向けた。
その後も同じ魔物と数回遭遇したが、四人の進行を妨げるほどではなかった。
強さだけを比べるなら、現在のネクシアにとって苔背獣は大きな脅威ではない。
しかし、濡れた岩場や狭い通路では、ちょっとした油断が怪我につながる。
ユウキたちは歩く速度を落とさず、それでいて足元の確認を怠らないように進んでいった。
やがて、水の流れる音が一段と大きくなった。
「……広い場所に出そうだ」
バルドが低く呟く。
通路の先には、巨大な地下空間が広がっていた。
高い岩壁の上部から水が流れ落ち、中央には暗い池ができている。池を取り囲むように岩場が続き、その一部は苔で覆われていた。
水面は静かだったが、ランタンの明かりを向けても底までは見通せない。
「すげえ……」
トーマが感心したように声を漏らす。
「こんな場所が第二層にあったんだな」
ドランは地図へ簡単な印をつけた。
そのとき、ユウキの足元に微かな振動が伝わってきた。
水の流れとは違う。
重く、ゆっくりとした何かが岩を踏むような感覚。
「……みんな、待って」
ユウキが声を潜める。
「池の中に、何かいる」
三人が一斉に水面へ目を向けた。
静かな池に、大きな波紋が広がる。
次の瞬間、水しぶきを上げて巨大な影が姿を現した。
◇
現れた魔物は、苔背獣をそのまま巨大にしたような姿をしていた。
全長は三メートル近く。
深緑色の皮膚には厚い苔が張り付き、肩から背中にかけて岩のような隆起が並んでいる。
頭部には大きく湾曲した二本の角。
太い脚が水底を踏みしめるたび、池の水面が波立った。
「普通の苔背獣とは違うな……!」
ドランが鎚を構える。
ユウキは剣を抜き、鑑定を発動した。
【鑑定結果】
名称:大苔背獣
種族:魔獣・四足型
魔物ランク:2
レベル:11
HP:156
MP:20
STR:31
VIT:29
AGI:14
MAG:5
MND:10
DEX:11
【保有スキル】
突進 Lv.3
硬皮 Lv.2
水辺適応 Lv.2
体当たり Lv.2
咆哮 Lv.1
「大苔背獣! ランク2、レベル11!」
「やっぱり階層主か」
バルドが盾を構えた。
ユウキは魔物と足場を見比べる。
水辺適応を持つ相手に、池の中で戦いを挑むのは得策ではない。こちらは足を取られ、相手だけが自由に動ける可能性がある。
「陸へ誘い出そう。乾いた場所で戦う!」
「おう、任せろ!」
バルドが前へ出た。
大苔背獣は低い唸り声を上げると、突然頭を持ち上げた。
「グオオオオッ!」
咆哮が地下空間に響き渡る。
ユウキは耳を刺すような音に顔をしかめたが、足は止めなかった。
次の瞬間、魔物が四肢を踏ん張り、勢いよく突進してくる。
水しぶきが上がり、重い足音が岩場を震わせた。
「来い!」
バルドは正面から力任せに受け止めようとはしなかった。
大きく踏み込みながら盾を斜めに構え、湾曲した角へ縁を当てる。
ガァンッ!
鈍い衝撃音とともに、巨大な頭が横へ逸れた。
衝撃緩和によって腕への負担を抑えながら、バルドは突進の勢いを受け流す。
大苔背獣は進路を変えられ、乾いた岩場へ大きく踏み込んだ。
「今だ!」
トーマが側面へ回り込み、後ろ脚へ短剣を走らせた。
刃は硬い皮膚を裂いたものの、傷は浅い。
「ちっ、やっぱり硬い!」
「無理に深く狙うな。関節を狙え!」
バルドの声を受け、トーマはすぐに位置を変えた。
大苔背獣が身体を捻ろうとした瞬間、ドランの鎚が肩口を打つ。
ゴンッ!
重い打撃に魔物の上体が揺らぎ、その隙へユウキが踏み込んだ。
胸の奥から魔力を引き出す。
昨日、魔法書によって習得した魔力制御。
その感覚を頼りに、腕から剣へと流れる力を整えていく。
魔力付与を発動すると、刃には淡い光がまとわりついた。
これまでのように力任せで流し込むのではなく、必要な場所へ意識を集中させる。
完全に使いこなせているわけではない。
それでも、魔力が散ってしまう感覚は以前より少なかった。
「はあっ!」
ユウキの剣が、トーマのつけた傷の近くへ振り下ろされた。
今度は深く刃が入る。
「グルアアッ!」
大苔背獣が怒りの声を上げた。
魔物は首を大きく振り、角でユウキを薙ぎ払おうとする。
だが、ユウキはすぐに後方へ跳んだ。
角が目の前を通り過ぎ、岩を削って火花を散らす。
「危なっ!」
トーマが叫ぶ。
「大丈夫!」
ユウキは着地すると、素早く体勢を整えた。
大苔背獣の動きは力強い。
しかし、身体が大きい分、方向転換にはわずかな隙がある。
そして、今のネクシアには、その隙を見逃さない仲間が揃っていた。
「トーマ、もう一度脚を!」
「了解!」
トーマが低い姿勢で走り込み、後ろ脚の関節へ短剣を突き立てる。
魔物の巨体が傾いた。
そこへバルドが盾を押し当て、踏み込む力を利用して動きを封じる。
「盾斧連携!」
盾で押さえた直後、片手斧が肩口へ振り下ろされた。
刃が硬い皮膚を裂き、魔物が大きく身をよじる。
「ドラン!」
「おう!」
鎚が横から振り抜かれ、太い前脚へ叩き込まれた。
鈍い打撃音が地下空間へ響く。
大苔背獣は前脚を折り、岩場へ膝をついた。
立ち上がろうとするが、傷ついた脚に力が入らない。
ユウキは剣を両手で握り直した。
魔力の流れを刃へ集中させ、相手の首元を見据える。
「……これで!」
一歩踏み込み、振り下ろす。
魔力を帯びた剣が深く食い込み、大苔背獣の巨体が大きく震えた。
そして、ゆっくりと力を失い、そのまま岩場へ倒れ込んだ。
◇
「……倒した!」
トーマが嬉しそうに叫んだ。
ユウキはしばらく剣を構えたまま、魔物の様子を確認する。
大苔背獣はもう動かない。
周囲にも、新たな魔物が近づく気配はなかった。
「第二層の階層主、討伐成功だな」
バルドが盾を下ろす。
「前よりずっと連携がよくなってる」
ドランの言葉に、ユウキは頷いた。
大苔背獣は第一層の主よりも力が強く、水辺では厄介な相手だった。
だが、得意な地形から引き離し、脚を狙って動きを止めたことで、危険を抑えて戦うことができた。
そのとき、大苔背獣の身体が淡い光に包まれ始めた。
「おっ、来た来た!」
トーマが声を上げる。
魔物の輪郭が光の粒となって崩れ、やがて完全に消え去った。
残されたのは、分厚い皮と湾曲した角、そして鈍い緑色に光る魔石。
さらに、乾いた岩場の上へ木製の宝箱が現れる。
「今度は何が入ってるかな!」
トーマが近づこうとしたところで、バルドが片手を上げた。
「確認が先だ」
「分かってるよ。まず安全確認だろ?」
トーマは少し得意げに笑った。
「お、成長したじゃないか」
ドランがからかうと、トーマは肩をすくめる。
「毎回言われてたら、そりゃ覚えるって!」
四人は周囲を調べ、宝箱に不自然な仕掛けがないか慎重に確認した。
ドランが金具や接合部を確かめ、問題が見当たらないことを確認すると、トーマがゆっくり蓋を持ち上げた。
ぎぃ……。
木の軋む音とともに、箱の中身が姿を現す。
「……籠手?」
入っていたのは、丁寧に折り畳まれた一組の革製の籠手だった。
手の甲から手首までを覆う軽い作りで、縫い目は整っている。装飾はほとんどなく、実用性を重視した品に見えた。
「装備品だな」
ドランが手に取って確かめる。
「見たところ、悪くない作りだ」
「鑑定してみるね」
ユウキは籠手へ意識を集中させた。
【鑑定結果】
名称:軽革の籠手
分類:防具
装備等級:第9級
追加効果:なし
ステータス補正:なし
詳細:手首と手の甲を保護する軽量な革製防具。動きやすく、短剣を扱う者にも適している。
「……第9級だね。追加効果やステータス補正はないみたい」
ユウキが伝えると、トーマが興味深そうに覗き込んだ。
「第9級か。普通の装備ってことだな」
「そうだな」
ドランが頷く。
「第10級は粗悪品、第9級は特殊な効果を持たない通常の装備品だ。第8級以上になると、追加効果やステータス補正を持つものが出てくる」
「へえ……じゃあ、これより上もあるんだな」
「もちろんだ。第5級になれば高級品、第4級なら最高級品として扱われる。さらに上となると、普通の冒険者が手にする機会は滅多にないだろう」
「いつか、そういう装備も手に入れてみたいな!」
トーマが目を輝かせた。
バルドは小さく笑いながら、籠手へ視線を向ける。
「等級が高けりゃいいってもんでもねえ。まずは自分に合った装備を使いこなすことだ」
「それもそうか」
ユウキは籠手を手に取り、トーマへ差し出した。
「これ、トーマが使う?」
「え、いいのか?」
「うん。短剣を使うし、手首を守れるのは大きいと思う」
トーマは少し驚いたように仲間たちを見渡した。
バルドとドランも頷いている。
「じゃあ、ありがたく使わせてもらう!」
トーマは籠手を装着し、短剣を握って手首を動かした。
革は柔らかく、動きを妨げない。
「おお、いい感じ!」
「似合ってるよ」
ユウキが笑うと、トーマは嬉しそうに胸を張った。
◇
続いて四人は、大苔背獣の残した素材を確認した。
厚い皮は通常の苔背獣より丈夫で、角には硬い筋が走っている。
ドランは丁寧に素材を袋へ収めながら、興味深そうに呟いた。
「これなら防具の補強材に使えるかもしれん。角の方も、加工すれば何かに使えそうだ」
「ガルドさんに見てもらおうか」
「ああ。あの人なら、いい判断をしてくれるはずだ」
ユウキは魔石を手に取り、鑑定を発動した。
【鑑定結果】
名称:大苔背獣の魔石
分類:魔物素材
品質:低級
詳細:魔力を内包した魔石。魔導具の素材などに利用可能。
「魔石は低級だね」
「第二層なら、そんなもんだろう」
バルドが答える。
そのとき、トーマが籠手を見ながら呟いた。
「そういえば、階層主のスキルがついた装備ってのも出るんだよな?」
「ああ。低確率だがな」
ドランが答えた。
「迷宮の奥へ進むほど、上等な装備や特殊な効果を持つ品が出やすくなると言われている。階層主の能力に関連したスキルが宿ることもあるらしい」
「今回の籠手にはついてなかったけど、いつか当たりを引きたいな!」
「そう簡単には出ねえから、珍しいんだよ」
バルドが笑う。
ユウキは籠手を嬉しそうに眺めるトーマを見つめた。
特殊な効果がなくても、仲間の身を守る装備には十分な価値がある。
そして、迷宮の深い場所には、さらに強力な装備が眠っているのかもしれない。
そう考えると、ユウキの胸にも小さな期待が芽生えた。
◇
報酬を回収した四人は、ドランの地図を広げて現在地を確かめた。
昨日発見した第三層への階段は、ここからそれほど遠くない。
戦闘で多少の疲労は残っているものの、大きな怪我をした者はいなかった。
「どうする? このまま第三層まで行くか?」
バルドが尋ねる。
ユウキは少し考え、頷いた。
「うん。第三層の入口だけでも確認しておきたい」
「よし!」
トーマが拳を握る。
「じゃあ、次の階層だな!」
四人は池のある空間を後にし、石壁に囲まれた通路へ向かった。
途中、数体の苔背獣と遭遇したが、すでに戦い方は把握している。
トーマが動きを誘導し、ユウキが剣で仕留める。
バルドとドランも必要に応じて援護し、足を止めることなく先へ進んだ。
やがて、昨日見つけた階段が姿を現した。
幅の広い石段がゆるやかな下り坂となって続き、その先にはランタンの光が届かない暗闇が広がっている。
「……ここだね」
ユウキが呟く。
「ああ。第三層へ続いているはずだ」
ドランが地図を畳んだ。
四人は装備を確かめ、慎重に階段を下り始めた。
◇
階段を下るにつれて、水の流れる音が遠ざかっていった。
代わりに感じられるのは、乾いた土と古い石の匂いだった。
足元の石段は長い年月を経て摩耗し、ところどころに細い亀裂が走っている。
壁には自然の岩肌と人工的に加工された石材が混在し、かつて誰かがこの通路を整備した痕跡が残されていた。
「……また雰囲気が変わったな」
トーマが呟く。
「階層ごとに環境が違うのは面白いな」
ドランが答える。
やがて階段が終わり、四人の前に新しい通路が現れた。
第三層。
そこには、第一層や第二層とは異なる景色が広がっていた。
壁面には人工的に積み上げられた石材が並び、床には古い石畳が敷かれている。
天井はそれほど高くないものの、通路の幅は十分にあり、四人が並んで歩けるほどの広さがあった。
「……遺跡みたいだな」
トーマが感心したように周囲を見渡す。
「そうだな。第一層の採掘坑とは、造りが違う」
ドランは石壁へ手を当て、刻まれた細かな模様を確かめた。
「古い地下施設の一部かもしれん。だが、詳しいことは分からないな」
ユウキも壁面を見つめた。
崩れかけた石材や風化した模様が、長い年月を感じさせる。
けれど、今のところ特別な魔力反応や危険な仕掛けは見当たらない。
「……第三層には、どんな魔物がいるんだろう」
「それは次に来たときのお楽しみだな」
バルドが答える。
「今日は入口までの確認だ。位置も分かったし、そろそろ戻るぞ」
「えー、もうちょっと進みたいけどなぁ」
トーマが残念そうに言う。
「次の探索でじっくり調べればいい」
ドランが笑うと、トーマも渋々頷いた。
ユウキは通路の奥へ視線を向けた。
石畳は暗闇の先まで続いている。
今の自分たちが知らない場所。
まだ出会っていない魔物。
そして、奥へ進むことで得られるかもしれない、新たな力。
迷宮には危険がある。
それでも、一歩ずつ前へ進んでいる実感があった。
「……次は第三層だね」
ユウキが言うと、三人が頷いた。
四人は来た道を引き返し、地上へ向かった。
灰脈の迷宮。
その奥には、まだ多くの階層が待っている。
ネクシアの探索は、始まったばかりだった。
――第88話 完。
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【基本情報】
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名称:大苔背獣
種族:魔獣・四足型
魔物ランク:2
レベル:11
出現場所:灰脈の迷宮・第2層
分類:第2層の階層主
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【基本ステータス】
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HP:156
MP:20
STR(筋力):31
VIT(耐久):29
AGI(敏捷):14
MAG(魔力):5
MND(精神):10
DEX(器用):11
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【保有スキル】
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突進 Lv.3
硬皮 Lv.2
水辺適応 Lv.2
体当たり Lv.2
咆哮 Lv.1
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【外見・特徴】
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全長約3メートル。
通常の苔背獣を大きく上回る巨体を持つ四足歩行の魔物。
深緑色の皮膚には分厚い苔が張り付き、肩から背中にかけて岩のような隆起が並んでいる。
頭部には大きく湾曲した二本の角があり、太い四肢によって強力な突進を繰り出す。
灰脈の迷宮・第2層の奥にある、滝と池を備えた地下空間に出現した。
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【戦闘特性】
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強靭な四肢と巨体を利用した突進攻撃を得意とする。
通常の苔背獣よりも攻撃力と耐久力が高く、硬皮によって斬撃への耐性を持つ。
また、水辺適応 Lv.2により、濡れた岩場や浅い水中でも安定して行動できる。
咆哮 Lv.1は周囲の敵を一時的に怯ませる効果を持つ。
一方で、巨体ゆえに急激な方向転換は苦手。
水辺から離れた場所へ誘導し、脚の関節を狙う戦法が有効となる。
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【討伐報酬】
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■ 宝箱報酬
軽革の籠手 ×1組
装備等級:第9級
分類:防具
追加効果:なし
ステータス補正:なし
装備者:トーマ
■ 通常ドロップ
大苔背獣の皮 ×1
大苔背獣の角 ×1
大苔背獣の魔石(低級)×1
■ レアドロップ
階層主が保有するスキルに関連した装備品が、低確率で出現する可能性がある。
関連スキル:
・突進
・硬皮
・水辺適応
・体当たり
・咆哮
※第88話ではレアドロップは発生していない。
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【初登場】
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第三章『リーヴェル迷宮探索編』
第88話『水辺に潜む階層主』
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【討伐記録】
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討伐パーティー:ネクシア
討伐結果:成功
第二層の未探索区域にある池から出現。
水辺での戦闘を避けるため、バルドが盾で突進を受け流し、乾いた岩場へ誘導した。
トーマが短剣で後ろ脚の関節を攻撃し、ドランが鎚で体勢を崩したところへ、ユウキが魔力付与を施した剣で攻撃。
最後は四人の連携によって動きを封じ、ユウキがとどめを刺した。
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【備考】
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・灰脈の迷宮における第2層の階層主。
・第1層の階層主「大石殻蟲」と同じ魔物ランク2に分類される。
・大石殻蟲が防御力に優れるのに対し、大苔背獣は筋力と突進力に優れる。
・討伐後、魔物の身体は光の粒となって消滅し、宝箱と素材が出現した。
・討伐後、ネクシアは第3層への進入に成功した。
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