序
前々から投稿しようとしていた作品です。
これからも頑張ります!
※改名しました!詳しくは活動報告をご覧ください。
10年前、東京である物が発見された…
それは、とても恐ろしく巨大な竜、つまりはドラゴンの骨のような物だった。
世界中の学者が協力して研究を重ねるが、その解明はできず。
その骨と目撃者諸共、闇に葬られた。
そして、2025年 『奴ら』が現れた
奴らは無差別に人を襲い、喰らっていった。
人々は恐怖し、その姿形から
『奴ら』を『ドラゴン』と呼んだ。
人間はあらゆる手段を使って応戦するも、非を吹いて飛び回る生物兵器に敵うわけもなく、
東京は一瞬で焼け野原と化した。
そんな中、一人の学者が立ち上がった
彼の名は、相葉苦留賀。
彼は、闇に葬られたデータを複製し
骨の隠し場所を突き止め、骨を発見した。
彼はその理論通りに、ドラゴンにはドラゴンをと考えていた
そんな理論から生み出された武器が、ドラゴンの骨から作った『ドラコーン』だ
このドラコーンは特殊な力を秘めていて、適応する人間は極わずかなものの
出現したドラゴンを次々に倒していった。
しかし、出現するポイントが次々に増えていき、遂に東京でけではなく世界中に出現した。
これを受け、本拠地であった東京は安全な地域に学校を作り、世界中の適応者を集め、教育してドラゴンに対抗しようと考えた。
◇◇◇
2027年 対ドラゴン対策高等学校・神鳴学園
高校2年生の4月。僕はこの神鳴学園に適正者として転入した。
「は〜いみんな席につけ、みんなに転校生を紹介する」
「東京からやってきた上野陸斗です。戦闘経験はありませんがよろしくお願いします」
「よし、桐谷はその席に座れ」
「はい」
「では、今日は実戦試験を行う。みんな知っていると思うがもう一度、この学園は ドラゴンに対抗する為の学園だ。つまりは、ここを卒業したら戦場に行くということだ。だから、みんなには、ドラゴンの動きをコピーしたこのプログラムと戦ってもらう。プログラムと言っても、痛みは感じる油断するなよ」
『はい!』
「よし、では各自装備をして11・00に集合!では、解散」
みんなが一斉に解散するなか陸斗は突っ立ていた。
「あっ桐谷、お前は残れ」
「なんですか?」
「お前まだドラコーンを持ってないのだろ」
◇◇◇
「ここから、好きなのを選べ」
そう言われて案内されたのは、薄暗くてジメジメした空間だった。
「ここはどこですか?」
「武器庫だ」
「はぁ。銃型・刀型・弓形いろいろありますね。へ〜。あれ?この刀どっかで見たような」
そこで見たのは…とても言葉では表せないような禍々しい刀だった。
「それはやめておいた方がいいぞ。そのドラコーンの名称はムラマサ。歪な形をして妖怪とまで言われドラゴンから作ったものだ。今までに適応者は0、使うことができても体への負担が大きく、持ち主を死に追いやる妖刀だ」
「これにします!」
陸斗は迷わずに言った。
「そうか、わかった って聞いてか人の話を聞け。それを使ったら死ぬと言ってるんだぞ」
「大丈夫です」
「何故そう言える?」
「う〜ん、なんとなくですかね」
「そんな理由で渡せるか」
「お願いします、どうしてもこれがいいんです!」
実際、陸斗には確証はないものの、自信があった。
これならば使いこなせるという自信が…。
それから30分間。陸斗は嘆願し続けた。
結果。
「あ〜もう、わかったよ」
「ありがとうございます!」
「ただし、適応検査は受けてもらう、そこで90%以下の数値の場合は他の武器してもらうからな」
「わかりました」
制限付きではあるもが、なんとか通った。
◇◇◇
適応検査室・刀
「よし、では適応検査を開始する。ムラマサを持って力を引き出してみろ」
「はい、いくぞムラマサ!うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおお」
自分のなかにある力を刀身に込める。
すると、ムラマサに異変が起きた。
当然、光りだしたのだ。
「何だこの光は!?適応率はどうなっている!?」
「適応率100%です」
「なんだって!?何者なんだあいつは?妖刀ムラマサを使いこなすなんてありえない」
「先生、コレでいいですよね?」
「え?あぁ、わかっている。約束通り、それはお前の物だ」
「ありがとうございます!!」
緊急警報 緊急警報
ドラゴン・タイプS ガーゴイルが出現
一般生徒は学校内に避難
教職員もしくは生徒会役員は直ちに戦闘準備を開始せよ
喜んでいる最中、ドラゴンの出現により、警報が鳴る。
「え?なに?どいうこと?」
陸斗はイマイチ状況が理解できていない。
「よく聞け!上野。学校近辺にドラゴンが現れた。私は直ちに応戦に向かう。お前は非戦闘職員の誘導に従いシェルターに避難しろ」
「わ、わかりました」
『石野先生!石野先生聞こえますか?』
モニターから生徒の声がする。
石野とは陸斗のクラスの担任である。
『先生、我々はどうすれば』
『作戦中は中尉と呼べ。まあいい、生徒会役員は生徒の避難を最優先に考えろ。必要であればフェンリルの使用を許可する。そして生徒会長、サガリ・フレア。お前は、私達と一緒に戦ってもらう』
モニターからの声は生徒会の生徒ようだ。
この学校では生徒会は実力者の集団というイメージが強い。
というか、実力者しかいない。
なかでも、生徒会長のサガリ・フレア。
女子生徒ながらも男女総合の模擬戦闘トーナメントで優勝している。
学校で一番の実力者である彼女は将来が約束されていると言っても過言ではない。
『わかりました』
『では、作戦開始』
『了解!!!』
陸斗はモニターの通信が終わるのと同時にシャルターに入った。
「ん?」
ここで陸斗は疑問に気づく。
「なんで、安全地帯である学園にドラゴンが?」
率直な疑問だった。
「なんでドラゴンがいるんだよ」
「私、死んじゃうの?」
「やだ〜!死にたくない!」
周囲の状況から察するに、どうやら初めての出来事ならしい。
◇◇◇
一般生徒が嘆いている間にも、職員+生徒会長の討伐チームはガーゴイルと応戦していた。
「では行くぞ。フォーメーションA」
『了解』
「対象確認できました」
「よし、ドラコーンの使用をを許可。各自、戦闘開始」
生徒会長がここで任されたのは足止めだった。
実戦経験が初な彼女はいつもよりも動きが鈍い。
「フレア!緊張するな!軍が到着したら軍と協力して討伐する。わかったな!」
「は、はい!」
『シャアァァァァァ!』
10匹ほどのガゴーイルが目の前に立ちはだかる。
「どけ!爆裂拳」
体育教諭・三濃部五郎は元陸軍伍長である。
実力は上の上。ドラコーンは拳型。
怪我を負ってからは前線か立ち退いていたが、その能力は健在だ。
「よし。決まったぁ!」
三濃部の爆裂拳をまともに受けたガーゴイルは断末魔とともに絶命した。
普通、空を飛ぶドラゴンにとって、地を這いずり廻る人間などは屁でもない。
しかし、都合よくドラコーンには飛行能力が備え付けられていた。
『シャアァァァァァアアア!!!!』
同胞を殺せれたことでガーゴイルの怒りは頂点に達した。
残り9体になったたとしても油断はできない。
そこには異形種がいたからだ。
ドラゴンで言う異形種は突然変異体のようなものである。
異形種は普通のドラゴンよりもはるかにしぶとく、統率力に長けている。
事実、異形種の存在によって小隊が壊滅することなどはザラだった。
「私は異形種を殺る。他の者は最低でも半分までは数を減らせ!」
『了解』
職員の中ではトップの階級を持つ石野中尉は実力もトップ。異形種がしぶとかろう関係ない。
陸斗と同じ刀型のドラコーンを問答無用で切りつける。
『シャアァァ‥‥』
明らかに弱まっていた。
職員の中に紛れていたフレアはそれをチャンスと勘違いする。
「私が殺ります!聖槍!」
槍型のドラコーンを持つ者ならば誰でも習得したい最高峰の技。それが聖槍だった。
高校生にしてこの技を習得したことから彼女はこの学園の生徒会長にまでなれた。
が、しかし。実戦闘経験のないフレアにとってはドラゴンの誘いに気づかなかった。
「え!?」
フレアを庇った石野中尉が地面に落ちる。
これは罠だったのだ。
ワザと隙を作って攻撃させ、カウンターを喰らわす。ドラゴンの常套手段の一つで『素人殺し』とも呼ばれている。授業で習う初歩の初歩だっが緊張していたフレアの頭は真っ白だった。
『シャアァァァァァアアアアアアア』
この好機を異形種は逃さない。
混乱している職員を一網打尽にかかる。
「いや。やめて。いやぁぁぁぁーーーー!!!」
「待て!待て!待っ…」
15名いた職員も残りは三濃部と虫の息の石野だけだった。
フレアは黙りこくる。
自分のせいで先生たちは死んだ。
そう自覚したのだ。
「クソッ。軍は何してやがる!」
軍の到着はすぐに来るはずだった。
しかし、ドラゴンの数が多すぎたのだ。
応戦しているうちにどんどん数が増えていき、学園のすぐそばで足止めされていた。
ほとんどの職員を殺し尽くしたガーゴイルは標的を生徒に移した。
『シャアァァァァァ』
一斉にシェルターに襲いかかる。
ドーーーーーーーーーーーーッン!
とてつもない音ともに出てきたのは一人の少年だった。
名前は…上野陸斗。
後の世界で救世主と呼ばれた男であった。
次回の題名は『破』です。
上野陸斗の活躍にご期待ください!