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断罪ディストーション  作者: 梦月みい
小噺

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242/312

2.肩書

「ね、ガーネくん」

「なに」

書類に目を落とすスメイラに顔を向けると、スメイラが困った顔でガーネを見た。

「責任者更新の提出書類書いてるんだけど、君の役職なに」

「統裁官……じゃねぇ、特務総監でいいだろ」

「対外提出用なんだよ」

「なげー方か」

「そう」

「あー、うーん、えーと」

なんだっけ、と言いながらガーネ本人もわからない様子で引き出しから辞令書をしまったファイルを探すと、サイフィルが小馬鹿にしたように口を開いた。

「ガーネって意外とバカじゃん、自分の役職も覚えらんないの?」

「お前は殺すぞそのうち」

ガーネが辞令書を引っ張り出し、スメイラに目配せをした。

「どこから」

「全部」

「いいか言うぞ、なげーぞ」

「長いのは知ってる、待って欄におさまるかな……よし来い」

「王室近衛騎士兼王命執行最高責任者兼異界対策統裁官兼特務総監」

「ごめんなんて?」

「もうこれ貸すから読んで書いてくれ」

「えっ辞令書の肩書きちっちゃ!なにこれ!陛下も頑張って書いたのかな!ちっちゃ!」

「あとで『頑張って書いたのか』って聞いとくわ、俺もそれ見てちょっとビビった」

「アンタなんでこんな肩書き長いの?」

「いや、俺がつけたわけじゃねーよ」

「なんでそんなに色々兼ねてるの?」

「俺だって兼ねたくて兼ねてるわけじゃねーし」

「ガーネもっかい役職言ってみて」

「……王室近衛騎士兼、…王命執行最高責任者兼異界対策統裁官兼特務総監」

「アンタいまカンニングしたでしょ」

「してない」

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