オーディン③
今回短いです。。すみません。。
オーディンについて調べてみると、相当なクズになっていることが解った。
そもそも特攻型であまり考え無しらしい彼だが、窮地に追いつめられて倫理観すらなくなったらしい。「知っている」と嘘を吐いて街の人を騙し好き勝手やった上、手籠めにした女性は彼女だけでなく、金もせびり取っているという。
「……つーか、オーディンってのはそんなに頭良いやつなのか?」
私は話を聞いて多少の違和感を覚えていた。
兄貴の遺書から得たオーディンの印象は「頭が悪い勢いだけの奴」だ。実際そうなのだろうし、だから誤解なんかをして兄貴を責めたんだろう。
だが――そんな奴が街の人を騙して上に立つなんて芸当ができるのだろうか。
そもそもああいう手合いは、非道を行うとしてもだいたいお粗末なものだ。暴力を振るったり食事を要求したり。
なんだかイメージとかけ離れているように思えた。
(っつっても、実際そうなってるみたいだしな……)
それに、女性も言っていた。
みんなが縋るのだと。世界の終焉から逃れたいから。
自分で言うのもなんだが、私は少し特殊な部類の人間だ。世界が終わるなどと言われても特に絶望はしない。大事な人はもう死んでしまったし、両親はいないし、別に未練もないわけで。
でも普通はそうじゃないんだろう。オーディンみたいな奴に縋っちまうくらいに。ルチアが私を攫おうとしたように。
「……どっちにしろ私も奴には用があるしな。ちょっくら顔見に行ってやるか」
オーディンの居場所は街の中央にある区長館。
大理石が美しい館だ。
金髪の女性を後に残し、私とルチアは二人でその館に足を向けた。
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