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僕だけの幻想郷  作者: 鬼怒
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第二章、訪れるは孤独な地底世界 ③

【第三話、地底が抱える秘密】






「な!? 何を言ってるのヤマメ!?」



「ああ、僕からも理由が聞きたい。

何故殺すという選択なんだ?」



「…鬼怒。 さとり妖怪がどういう存在か知ってる?」


確か紫が言っていたのは四つの勢力の内の一つということだけだった。



「いや、詳しくは知らない」



「なら、心を読む妖怪っていうのは?」



「初耳だ」



「じゃあ、地底を管理してるというのは?」



「ああ、それは知ってる。」



「なら、大丈夫ね」



「…私が地底に人間の手によって落とされたとき、

最初に出会ったのがパルスィだったの。

その時も妬んできたんだけど半年も経てば普通に話せてたわ。


でもそれが変わったのは一か月ぐらい前、

私がパルスィに病気を操る能力だということを喋ったときからだった。

…鬼怒、私ってどう見える?」



「…どうもなにも普通の女の子に見えるよ」



「そう。 私は土蜘蛛の妖怪だけど姿は人間なの。

だからずっと旧都で暮らしていたわ、能力をできる限り抑えてね。

でも私は追い出された。 私が全力で能力を使っても届かないくらい遠い洞窟にね。

でも、なによりもつらかったのは

パルスィ、貴方が私を妬んできたからよ、まるで最初の頃のようにね」



「…ヤマメ」



「でもね、パルスィが何かを隠しているのは分かってたわ。

貴方は会うたびにつらそうな顔をしていた。

それに、貴方が地霊殿に行ってるのは糸で旧都の音を聞ける私からしたら、

知るのは簡単だったわ。

…だから貴方がさとり妖怪に私を監視して、もし必要以上に仲良くなったり、

報告に来なかったら私を殺すと言われてたことも知ってるの」



「…ヤマメ、私は」



「ええ、大丈夫よ 分かってる。 でも私は許せないの。

貴方にそんな思いをさせてるスキマ妖怪にも、

鬼怒と貴方の会話を聞くまで、信じきれなかった自分もね」



「…ヤマメがさとり妖怪を許せないのは分かった。

でも僕は殺すというのは絶対できない。

僕の目的もあるし、僕個人としてもその選択は選べない」



「…なら、私は」


「ただ、聞いてくれヤマメ。

僕が必ずさとり妖怪を【説得】させてみせる。

それで、分かってくれないか?」



「…鬼怒、さっきさとり妖怪について詳しく知らないっていってたわよね?」



「ああ」



「じゃあ、言うけど貴方、100%死ぬわよ?

私を追い出したようにあのさとり妖怪は地底の管理のためなら

平気で殺しもするし、封印された妖怪もいるって聞いたわ。

それに彼女は間違いなく地底で最強の妖怪よ。

そんな妖怪相手に説得? 

…あまり私を怒らせないでちょうだい」



ヤマメが持つ器の力が空気を震わす。


「いいや、必ずだ。 必ず説得させる。 だから信じてほしい」



「…いいわ、鬼怒 貴方を信じる」



「! ちょっとパルスィ! 勝手に」


「ヤマメ。 私たちじゃあこの状況を変えられないわ。

でも鬼怒なら変えられる、そう信じることが今の私たちが

変わる方法だと思う」



「…鬼怒。 できるのね?」



「ああ、必ず」



「なら、5日待つわ。 もしその間に何も変わらなかったら、

貴方を食べに行くから」



ヤマメはそう言うと天井に消えていった。



「…じゃあ、鬼怒。 案内するわ ついてきて」



「ああ、ありがとう。

…でも橋の案内なんているのか?」



「ええ、案内したくなるほど自慢の橋で妬ましいわ」



「はは、たしかに立派な橋だよ」



「ふふ、そうでしょう」






























「鬼怒……信じてるからね」






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