王都の騎士団二番隊
王都スフェーンを守護する騎士団は王都の治安を維持するうえで必要不可欠なものである。
王族を警護する近衛騎士団とは別に、王都の騎士団はいくつかの小隊に分かれており、王宮の周りと城下の貴族街が広がる一の門までの警備を一番隊、商店や工房が多い二の門までを二番隊、一般市民が住まう三の門から城壁の外を守るのが三・四番隊となっていた。
王都の騎士団に配備された者たちは、こぞって二番隊を希望するとのうわさがあった。
それと言うのも、貴族や王族に係わる一番隊は貴族の二男や三男といった近衛からあぶれた者たちが多く、平民出身の貴族は配備されにくい。三・四番隊は、一番広い三の門の中と城門の外にまでおよぶため、活動区域が広く騎士の人数が多く、また、トラブルも起きやすいことで有名だったからだ。
二番隊の管理下に置かれている区域に、二番隊の騎士の中で他の区域よりも巡回が楽だと言われている通りがあった。
三の門から二の門につながる道を一番通りと言うのだが、そこからやや西側に逸れた場所に、高価な装飾品や、製作者に選ばれた者しか使えない武器、防具を作る職人が集まる王都の三番通りがあった。通称職人通りと呼ばれるこの場所は、商人の下請け的な職人も多いのだが、ウィスマリア魔法国の中でも特に抜きんでた技術を持つ者たちが集まる場所として特に有名だった。
職人通りを、二人の騎士が騎獣を連れて巡回している時の事だった。中年の騎士は、この通りの巡回も慣れているようで、店の主人や職人と思われる人たちが顔を合わせるごとに一声かけてきていた。一方で、相方の若手の騎士は、そんな様子に慣れないようで、周りをきょろきょろと見渡しながら、中年騎士の後を追いかけるように騎獣の綱を引いていた。
「あ、アルノーさん。悪いが、こいつ持って帰ってくれないか?」
「お疲れ様です、傭兵関連のトラブルですか?」
「まぁな! 弓矢が欲しいって言われたが、値段が割に合わねぇって煩くてな。大した実力もないひよっこが何抜かしてんだが」
「なるほど。わかりましたこちらで引き取ります。一晩牢に入れば反省するでしょうし」
「おう、頼むわ!」
木工細工店と看板を掲げているウッドは、主に木彫の家具や籐製の籠といった生活に使うものを作る職人である。趣味で作っている弓矢の性能が良く、猟師や傭兵といった弓を使用する者たちにとって垂涎の的になっている品物であった。
木工細工店のウッドが巡回に通りかかった二人組の騎士に声をかけた。騎士たちはてきぱきと慣れた様子で店先に荒々しい風貌の男が白目を向いて倒れていた男の腕を縛り、一緒に連れてきていた騎獣の背に乗せた。
「そういや、そっちの若いのは見ない顔だがお前さんこの通りの巡回は初めてか?」
「は、はい! 先日移動になりました、ロータルと申します!」
「ええ、まぁ。相方が今日は休暇を取っておりまして、その代わりなんです」
「そうか、坊主! この通りは癖のある職人が多いから覚えてもらえるよう頑張れや」
魔道具や武器防具を作る職人は必ずといって良いほど、購入者を品定めするため、たとえ大金を積んで売ってくれと迫ったとしても、職人の眼鏡に適わない者は貴族であろうが、傭兵であろうが門前払いを食らうのが常だった。
それゆえ、傭兵や魔導師や騎士といった力を求める者にとっては一流と認められた証として、貴族たちは自身のステータスとして、国内に留まらずこの通りの職人が作ったものを求める客であふれかえっていた。
一ヶ月後には建国祭が催されるため、普段以上に客も多く、問題の発生件数はうなぎ上りであった。
「それにしても、王都に武器防具を買いに来る傭兵って、結構な腕利きですけどよく追い払えましたね」
放り出されていた傭兵は、職人通りに武具を求めに来たということもあり、井の中の蛙でない限り、ある程度の実力は持っていたのだろう。
ロータルは傭兵を難なく撃退したウッドに対して、尊敬のまなざしを向けていた。
「それ相応の実力がなけりゃ、貴族やら傭兵やらの魔窟になってる場所で商売はやってらんねぇよ。まぁ、そいつの場合は単なる力不足だ」
「でも、実際強いじゃないですか!」
「俺程度に勝てないようじゃここらで装備を作るのは無理だな」
「ウッドさんそう言いつつ魔道具使って楽してるじゃないですか」
「まぁな、これが一番めんどくさくなくていいんだよ。何度かやりすぎて騎士団に大顰蹙を買ったことがあってな、これを貰ってから騎士から苦情がくることはなくなったな」
「魔道具!?」
「あぁ、確かに……。5年ほど前は、今の倍の人数で巡回して対応していましたからね……」
「トラブルといっても、客同士じゃなくて職人と客だったし、血の雨が降ることもざらだったな」
不思議そうにアルノーに顔を向けたロータルに、ウッドが魔道具の配布される前まではトラブルが絶えなかったことを説明してやると、なるほどと納得した表情になった。
「それにしても、魔道具にしては小さいですし、大きい商店なんかは競って欲しがりそうな性能ですけど。何処の店の品でしょうか?」
「確か、騎士団の方からカロッサの旦那に依頼して作ってもらったんだよな?」
「ええ、前の隊長がカロッサ殿と懇意だったので」
「魔道具職人のカロッサ殿ですか? 聞いたことのない職人さんですね……」
どこの店だろうかと首を傾げた。ロータルは魔道具を扱う店は何件かあるのは知っていたが、彼はカロッサと言う名前は聞いたことがなかった。
魔法を込めた道具を作ることは、高度な魔法の知識と技術が必要になるため、魔道具を取り扱う店は著名な魔導師や職人が作った物を仕入れて売ることが多い。効果が高い物を作る職人ほど有名になっていくため、一種のブランドのような扱いになっていた。むしろ無名の職人が居ること自体あまりない。居たとしても裏社会に属する者か、駆け出しの新人のような人物だろう。
「そりゃそうだ。本職は宝飾店だからな。魔道具は趣味で作っていたんだとよ。娘が店を継ぐって言うんで治安をどうにかしないといけないと思ってたようで、騎士団としても都合が良かったらしい。まぁ、俺も何かにつけて親しくしていたんだがな、旦那の形見みたいになっちまった……」
「それじゃ、カロッサ殿は……」
「もう、死んで2年になるか……。俺よりもだいぶ年嵩だったから寿命だろうよ」
「職人通りの人たちは皆さん癖のある人が多いけど、カロッサさんはものすごく温和な人でしたよね」
「いや? 温和っていうか、あれで結構腹の中で何を考えているかわかんねぇ人だったが……」
アルノーが故人を悼むようにしみじみと語ったが、ウッドが首を傾げながら正反対の印象を持っていたことで、ロータルはどちらが本当なのだろうと少しばかり困惑気味だった。
「坊主。そんなに興味があるなら休みの日にでも行ってみたらどうだ? 表の通りを下ったところにあるカロッサ宝飾店だ、看板があるから分かるだろ。店は旦那の娘が継いでいるが、腕のいい職人だぜ?」
「そうなんですか? じゃあ、休日にでも行ってみようかな」
そうつぶやいた若いロータルの頭をアルノーは軽く叩き、促すように巡回に戻ったのだった。
カレンは作業台の上で魔石化した鼈甲の破片を睨みつけていた。
普通の鼈甲ならまだしも、めったに手に入らない魔石化した鼈甲を常連客から持ち込まれ、これを使って何か作ってほしいと依頼を受けたのだった。
魔力や宝石に反応する地の精霊が反応するほどの上質なもので、部屋の中に居る精霊たちはこぞって作業台に置いてある鼈甲を見て涎を垂らさんばかりにうっとりとしていたが、カレン自身そんなことはどうでも良かった。
「マジで丸投げ勘弁してほしい……!」
女性客や吟遊詩人のような容姿が整った男性であれば、かんざしやバレッタのような髪飾りを作ればよかったのだが、あいにく持ち込んできた客は熊のような大柄な男で名のある傭兵団の団長をしているような人物だった。
付与する魔法は決まっているのだが、カレン自身が鼈甲を加工した経験がほとんどなく、持ち込んだ本人が装飾品の事はよく分からんとカレンに丸投げをしてしまったため、何を作ればよいのやらと頭を悩ませていたのだった。
「はぁ……。あとで、宿屋に行って聞いてみるかなぁ」
しばらく王都の宿屋に泊まると聞いていたため、カレンは軽くため息を付いて、今後の方針を決めると、作業台の上に置いてある物を片付けたのだった。
会計のカウンターよりも一段高くなっている作業台から降りると、凝り固まった肩をほぐすように伸びをした。昼間の客が少ない時間帯のため、そのまま昼食に出かけようかと思い視線を店の外に向け、店の前で窓から店内を覗き込み入り難そうにしている人物が居たのに気が付いた。
昼食はお預けだなと、少し残念な気分になりながらも、カレンは店の前に居た人物に声をかけた。
「いらっしゃいませ? 何かお探しですか?」
「あ、あの! カロッサ宝飾店の、てっ、店主殿は居られるだろうか?」
「私が店主ですが 何か御用でも?」
「自分は王都騎士団二番隊に配属されましたロータルと申します。職人通りのウッド殿から、こちらの先代の店主が防犯用の魔道具を作っていたと伺いま「どうぞ中にお入りください」して……」
店の前に居たのは腰に剣を佩いた若い男だった。装飾付きのショートソードは王都の騎士が叙勲の際に賜わる品だったため、騎士が何の用だろうとカレンは首を傾た。
カレンが声をかけたことで驚いたようだったが、何か用事があるのかと問うと、職人たちに配った魔道具をについて詳しく聞きたいとのことだった。
「えっと、よろしいので?」
「店先でうろうろされても困りますし、それに、こんなところでお話しできるような内容じゃありません。ウッドさんめ……、後でぬっ殺してくれる……」
「? あ、あの何かおっしゃいましたか?」
「いえ、別にこちらの事なので気にしないでくださいマセ」
わたわたとしている若い騎士を店の中に押し込むと、カレンはウッドに対する恨み言をボソリとつぶやいた。
魔道具を作っていることが公になると、色々なところから依頼が増えて面倒な事になるため、カレンは常連には言いふらしたりしないよう釘を刺しているのだが、目の前に居る騎士が魔道具の話を口に出したことで、何処からその話が漏れたのかと若干慌てたが、すぐに木工細工店のウッドが漏らしたと語ったことで、カレンは後でウッドを絞めてやろうと考えた。
カレンが何をつぶやいたのかと騎士は聞き返してきたが、カレンはニコリと満面の笑みを騎士に向けることで、騎士の疑問を封殺することに成功したのだった。
「こほん! 要件は分かりましたが、養父が配った魔道具はそんなにすごいものじゃないですよ? 軽い麻痺魔法がかけられるだけの魔道具ですから」
「え、それじゃ耐性がある人は効果はないですよね? ウッドさんは捕まえてらっしゃいましたが……」
「耐性がなかったんじゃないですか? その傭兵さんは」
来客用のテーブルに案内し、騎士の話を聞いてみると幸いなことに、ウッドは魔道具を作れるが、養父が死んだことも話していたようで、厄介ごとに巻き込まれる心配はしなくてもよさそうだった。
心配事が杞憂だったため、カレンは胸をなでおろし、それと同時にウッドへの報復の具体案を頭の中に並べつつ、少々投げやりに騎士の対応をしていた。
それにしても、先ほどから不躾な視線でカレンを眺めてくるため、非常に鬱陶しい。
「私の顔に何かついてますか?」
「あ、いや、その……。先代の店主がご高齢でなくなられたと聞いたので、てっきり……」
「私もそれ相応の年だと思ったと? 失礼な方ですねぇ……。こう見えても私はまだ19ですよ?」
「いや、大変申し訳ありませんでした!」
何か言いたいことがあるのなら、さっさと言えと言わんばかりにカレンは不快な表情を隠さずに言うと、目の前の騎士は年頃の少女が出てきてびっくりしたのだと語った。
一体何歳を想像していたのかと疑問に思ったが、
「私は先日二番隊に配属されたばかりでして、このあたりの巡回は初めてだったのですが、こちらは今でも魔道具も作ってらっしゃるんでしょうか?」
「養父は作っていましたけど、今は作ってないですよ?」
「……本当に?」
「ええ、作ってないです(今は)」
「これから作るようなことh「たのもー!!!!」
「? すみません。来客の様なので、ちょっと失礼します」
「あ、はい」
騎士の科白に被るような大声の来客があった。勢いよく店の扉が開いたため、来客を告げるベルがものすごい音量で鳴っている。
「いらっしゃいませ、カロッサ宝飾店へ。どのようなご用件でしょうか?」
「ここで魔道具を作っていると聞いた! 店主は居るか!」
「私がそうですが」
「ハッ。こんな小娘が店主だと? まぁいい、置いてある魔道具を見せてもらおうか」
道場破りでもないのに『たのもー』と言いながら入ってきた男は、接客のために寄ってきたカレンを上から下まで舐めるように眺め、店主は居るかと声をかけてきた。
カレンは自分が店主だと告げたのだが、小娘が何を言っていると男が明らかに馬鹿にした態度でカレンに魔道具を持ってこいと言ってきた。
接客の邪魔にならない場所にいた騎士は横柄な態度の男に対し、講義するため来客用のソファから腰を浮かせかけたが、カレンは彼に鋭い視線を向けることで邪魔をするなと騎士を牽制したのだった。
「去年店を継いだばかりの若輩でして……。魔道具でしたら、先代の店主が作ったものがございますが、どのようなものをお求めでしょうか?」
「そうだな! 見ないと分からん! 全て見たい!」
「かしこまりました。持ってまいりますので少々お待ちください」
服装を見る限り傭兵なのは間違いないのだが、装備している武具の手入れがあまりなされていないのを見ると、それほど腕の良い部類にないと思われた。
カレンはこのような迷惑な客が来た時用の魔道具を持ってくると、一つずつベルベットを敷いた箱に入れて、男の前に置いて見せた。
「ルビー指輪は魔力感知効果の魔道具。こちらのトパーズの腕輪は身体能力向上、そちらの琥珀の腕輪は状態異常解除の効果が付与されています」
「本当に魔道具か?」
どれも見事な意匠が刻まれた宝飾品だったため、次々に並べられる魔道具を見て目を白黒させていた。
男の様子を見ていたカレンは、男がこの魔道具を買う気はないとわかっていた。どう見ても男の収入と魔道具の金額が釣り合わなかったからだ。
「ええ、正真正銘、掛け値なしの本物の魔道具です。値段の方は一つ金貨100枚と言ったところでしょうか。皆様、この値段で納得されて購入されますが、いかがです?」
「ふ、ふむ。効果は実際に確認してみないことには分からん!」
「では、お試しになられます? 」
「い、いいのか?」
「非常に高価な品ですので、持ち逃げなどお考えにならないようお願いしますね」
「……店主殿、あの傭兵に渡してしまって大丈夫なのか!?」
「……」
金貨100枚を超える値段を聞いた男はギョッとしたような表情を見せたが、カレンが試に使用しても良いと言ったことで目を輝かせた。
騎士は胡散臭い傭兵に貸していいのかと声を小さくしてカレンにつぶやいたが、カレンは騎士の科白をさっくりと無視をした。
「では、近くの森で試してこよ「あぁ、ここでも効果は分かりますよ」」
「ガッ!?」
「あら、口ほどにもありませんねぇ……。お客様程度の実力で当店の魔道具を使いこなすのは無理ですねぇ」
男はそそくさと置かれた三つの魔道具を装備すると、急いで店を出ようとしたときだった。カレンがここでも効果が分かると意味深なことを言った瞬間、男が低い声と共に倒れた。
奥に居た騎士は目の前の事が信じられなかった。
男が何かにぶつかったようにも見えたのだが、男が居た場所には障害物は何もなく、カレンが何かしたのだろうと判断したのだが、何をしたのか分からなかったのだ。
「て、店主殿、これは一体……」
「騎士さんもウッドさんのところで見たんじゃないんですか? ここは自分の力量を図れない人はつまみ出される場所ですよ?」
「……。では、この男は先ほどの魔道具にふさわしくなかったと」
「ええ、まぁ。それを正直に言っちゃうと、絶対に逆上して店に被害が出そうだったからこうしたんですけどね。それに、この人が装備した魔道具の効果は本物です。魔力を察知する精度が上がっているんですから、私が魔法を使おうとしていることも分かったはずです。相応の実力があれば、身体能力も上がって避けることはできたのに、それすら出来なかったんですから自業自得ですよ」
「では、状態異常解除の魔道具は?」
「ああ、私の魔力が強すぎて相手が魔力中毒になる可能性があったので……。あとは、身体能力向上は物理的な防御力も上がりますからね、打ちどころが悪くて死なないようにした配慮ですよ」
カレンは男が装備した魔道具を外しながら、騎士の質問に答えていた。要するに実力が不足しているのに分不相応な力を求めるのが悪いと言うと、騎士は疲れたようにソファに体を沈めたのだった。
「店主殿は魔道具を作らないのか?」
「ぶっちゃけると養父からは全ての技術を継ぎましたから、魔道具は作れますよ? ただし、騎士さんが魔道具を買いたいっていうのは分かるんですけど、実力がない人、良く知らない人には売りません」
「……そうですか」
「それに父が職人通りの人たちに魔道具を渡したのは、治安を守る為だけじゃないですよ」
「それはどういう……?」
「職人通りの職人さんって下手な傭兵よりも実力がある人が多いから、やりすぎないように魔道具を使ってるんですよ。その辺りの話は、アルノーさんに聞いてもらった方が良いと思うけど」
「そうか……。自分が実力をつけたら、この店に来てもいいだろうか?」
「魔道具じゃない商品をお求めでしたら、いつでも歓迎しますよ」
たかが職人といっても、職人通りの人たちは一般的な実力を持った傭兵でも適わないほど腕っ節が強いものが多かった。
門前払いと言う単語は、この通りの職人たちにとっては叩きのめして放り出すに変換され、中には手加減がうまく出来ず、客を半殺しにしてしまう職人も居り、頭を抱えた騎士団の団長がカロッサ宝飾店に依頼を出したらしいとカレンは語った。
ロータルは騎士団の宿舎に戻り、アルノーをはじめとした先輩騎士たちに当時の話を聞いたのだが、その当時は再起不能とまではいかないまでもボコボコにされた傭兵や貴族の護衛が頻繁に騎士団によって回収されており、職人側の被害(主に店舗)も大きく、通りの店の外観はボロボロのところが多かったのだ。
その手加減が出来ない人物の中にカレンが含まれていることは、職人通りを巡回する騎士たちには有名だったようで、先代は彼女のために魔道具を作ったのではないかと専らの噂だった。
そんな危険人物には見えなかったカレンを思い浮かべつつ、ロータル強くなることを心に決めたのだった。
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