表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
きみを死なせたくないから、ボクは何度でもループする〜終わらない運命による復讐の無限ループ〜  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/19

黄金色の大聖女オフィーリア

黄金色の大聖女オフィーリア




 セリアの冒険者登録は、柱の聖女としての実績もあって、ステップアップしてBクラスからの開始となった。


 同時にボクとのパーティーも登録した。


 それを見計らったように、神殿からの使者がやってきたのだった。


「神子さま!」


 そんな声が響き、ギルド内にざわめきが広がる。


「ボクのことを言っているのなら、人違いだよ。ボクは神子なんかじゃない。ただの孤児だよ」


 ボクがそう言うと父さんが、ボクとセリアを庇うように前に出た。


「ふたりはうちの大事な冒険者で、俺にとっては大事な息子とその婚約者だ。余計な手出しはやめて貰おうか?」


「ギルドマスターですね。わたしは大神官長を務めております。オルドと申します」


 ゆっくり姿を見せたのは、すこし年老いた神官で、名乗りを信じるなら神殿を治める立場にあるのだろう。


 すべての神官たちが、その場で頭を下げ膝をつく。


「言い訳をしたいわけではありませんが、こちらの説明にもお耳を貸していただけないでしょうか。神子さま」


「ディーが神子とかどういうことだ?」


「柱の聖女だけじゃなかったのか?」


 周りで人々が噂話を交わしている。


 これはマズイかもしれない。


 これ以上ここで騒がれたら、神子だと確定されそうだ。


「父さん。これ以上ここで揉めるのは」


「わかっているが、神官全員がディーに跪いてる。どうしようもないぞ。暴力に訴えてるわけでもないし、騒いでるわけでもない。ただ跪いてるだけだ。喋ってるのはオルド殿だけだし」


「めんどくさいな」


「オルドとやらわらわの大事な盟友、いや、息子とその嫁に無礼な真似は許さぬぞ?」


「あなた様は?」


「妖精族の女王ティターニアじゃ。ディランは大事な盟友兼息子、セリアはその大事な嫁だ。無礼な真似は許さぬ」


「妖精族の女王ティターニアさまが盟友とは、さすが神子さまだ」


 神官たちのあいだをざわめきが走る。


 そのくらいティターニアの存在意義は大きかった。


 中央ギルドのギルマス程度では敵わない。


 しかし人間の父としての立場から助けられるはずだ。


 ギルマスとしてケントはディーやセリアを体で庇っていた。


 勿論一番頑丈なフェリアは、彼を庇うようにティターニアに並んでいた。


 威嚇のため瞳はドラゴンのルビーの瞳になっている。


 そのくらいフェリアにとっても、3人は大事な存在だと言うことである。


星の竜王(スタードラゴン)さま。ティターニアさま。我々は説明したいだけなんです。決して害意はございません。すこしだけお時間を頂けないでしょうか?」


「神殿にパパもママも渡さない!」


「言いたいことがあるなら、言うてみよ。わらわが母として、ギルマスが父として聞く故に」


「有り難きお言葉ありがとうございます」


 大神官長が頭を下げて礼をいう。


「神子さまはお母上さまに当たられる伝説の黄金色の大聖女オフィーリアさまのことをご存知でしょうか?」


「神子じゃないって言ってるのに」


 一度愚痴ってからボクは仕方なく答えた。


「そんな人知らないし、ボクは両親の顔も名前も知らない。孤児院に捨てられていた孤児だからね」


「オフィーリアさま。おいたわしや。孤児院に神子を預けるしかない身の上におなりとは」


「そういう孤児院を下に見た言い方やめてくれる?」


「申し訳ございません。神子さま」


「我々は決して侮辱するつもりでは」


「ただ神殿にいらしたなら、何不自由なくお暮らしになり、神子さまも健やかに育っておられたはず」


「それを思うとオフィーリアさまの行く末がお気の毒で」


「頼るものもなく、おひとりでどんな最期を迎えられたのかと思うと、つい」


 ボクは反論しようかと思って口を開きかけたが、ボクの母かどうかは別にして、神殿で大切にされていた大聖女が、どこともしれぬところで、たったひとりで人知れず亡くなったなら、神官たちが労しく思うのも無理はないと口を閉じた。


 その人が母だなんて思えないけど。


 でも、そうか。


 孤児院に子供を捨てる親なんて、ろくな人間じゃないと思い込んでいたが、仕方なく泣く泣く子供を孤児院に預ける親もいるのか。


 捨てられるのと預けられるのとでは、意味は天で地ほども違う。


 子供にとっては、どっちでも同じ結果なんだけど。


 ボクの母はボクに上等な産着を着せてくれていた。


 ひょっとしたらボクは、親に捨てられたのではなく、仕方なく孤児院に預けられたのだろうか?


 どちらなのか今更確かめようもないけど、どちらなのかは気になった。


「神子さま。お名前はなんと?」


「ディラン。孤児院に捨てられていたとき、着ていた産着にそう刺繍されていたと院長先生が。でも、ボクは神子じゃないから!」


「大聖女さまも刺繍がお得意でした」


「聖女の教養のひとつだから、刺繍は」


「セリア」


「ごめんなさい。ディー。でも、刺繍は誰にでもできることじゃないのよ。それこそ貴族や王族または聖女でもない限り」


「つまりディーは上流階級の出身てことか」


 父さんにまでそういわれ、ボクは返す言葉を失う。


 ボクが上流階級の出身。




 どうでしたか?


 面白かったでしょうか?


 少しでも面白いと感じたら


 ☆☆☆☆☆から評価、コメントなど、よければポチッとお願いします。


 素直な感想でいいので、よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ