ミリアの魔力感知の詳細
ミリアの魔力感知の詳細
ミリアは自分の胸に俺の手を置いたまま、感知の仕組みを詳しく説明し始めた。
「私の魔力感知は、三つの段階に分かれています。すべて、この胸を通じて行います」
1. 接触感知(初期段階)
胸に手が触れた瞬間、相手の魔力の「温度」と「速度」が伝わってきます。熱ければ魔力が多く、冷たければ不足。流れが速ければ緊張や興奮、遅ければ疲労を示します。この段階で、大まかな状態を把握します。
2. 脈動感知(中期段階)
手を動かして胸を揉むと、魔力の「脈打ち」が明確になります。規則正しい脈動なら安定、不規則なら乱れ。パーティの場合、複数人の魔力が混ざっていると、脈動が層になって感じられます。リナさんの敏捷性は細かく速い脈、セラさんの防御性は太く遅い脈、といった具合です。
3. 質感感知(深部段階)
さらに長く触れていると、魔力の「質」まで読めるようになります。滑らかなら良質、ざらついていれば乱れが大きい。勇者様の場合、複数の女性の魔力をまとめているため、質が非常に安定していて、私の胸の内側がじんわりと温かくなります。
ミリアは俺の手をゆっくりと導き、自分の胸を丁寧に揉ませた。
「今、感じています。勇者様の魔力は、三人の特性を綺麗に循環させています。脈動が安定していて、質も滑らか。戦闘のあととは思えないくらい整っています」
彼女の声は少し熱を帯び、頬に赤みが差していた。
「この三段階を、カウンター越しの短い時間で行うのが、私の仕事です。過去に見逃した乱れを、二度と見逃さないために」
ミリアの魔力感知は、胸への接触を通じて、温度・脈動・質の三つを同時に読む、精密な技術だった。
(続く)




