↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生したら、胸が透けて見える世界だった  作者: M


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
16/237

偶発的接触 ― ゴブリンとの短い遭遇

偶発的接触 ― ゴブリンとの短い遭遇

薬草を半分ほど採取した頃、森の奥から甲高い声が聞こえてきた。

「……ゴブリンだ」

リナが低く告げ、すぐに身を低くする。セラが盾を構え、エルがローブの胸元を軽く押さえて魔力を確認した。

木々の隙間から、小型のゴブリンが四匹現れた。武器は粗末な棍棒と短い剣だけで、明らかに索敵中の小集団だ。こちらに気づくと、驚いたように叫び、しかしすぐに威嚇して近づいてくる。

「少人数です。正面からぶつかる必要はありません」

エルが静かに判断を下す。

「魔力を最小限に抑えて、離脱しましょう」

セラが前に出て時間を稼ぐ。俺は彼女の横に一瞬寄り、半透明の胸当て越しに乳房を掌で強く掴んだ。セラが小さく息を呑み、防御の魔力が盾に薄く宿る。

「……これで、少しは持ちます」

同時にリナの肩に手を置き、半透明の胸当てに指を滑らせた。先端が硬くなっているのがわかり、彼女が「っ、いいよ」と短く返す。敏捷の魔力が乗り、リナの姿が森の陰に溶けるように動いた。

ゴブリンの一体が棍棒を振り下ろす。セラが盾で受け流し、俺は魔力を込めた剣でその腕を浅く斬った。深追いせず、すぐに距離を取る。

リナが側面から石を投げ、ゴブリンたちの注意を散らす。エルは攻撃魔法を使わず、足元に薄い霧を発生させて視界を悪くした。

「今です。後退してください」

四人は薬草の袋を抱え、森の茂みへ身を滑らせる。ゴブリンたちは霧と痛みに混乱し、追ってくる気配はすぐに遠ざかった。

安全な距離まで離れると、リナが息を弾ませながら笑った。

「うまく離脱できたね。魔力、あんまり使ってない」

セラが胸当てを軽く押さえ、顔を赤らめている。

「……勇者様の手、強かったです。でも、おかげで盾が安定しました」

エルがローブの胸元を整えながら、静かに頷く。

「小規模な接触でした。これ以上深入りせず、薬草の採取を優先しましょう。魔力の補充は、もう少し安全な場所で行います」

四人は再び薬草の群生地へ戻り、静かに採取を再開した。

ゴブリンとの遭遇は、短く、そして確かに終わった。

(続く)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。