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おが。

お母さん。



誰かが、俺の頬を撫でている。

あたたかくて、滑らかな……手だろうか。

懐かしい。

花の様な、すこし埃っぽい匂いが鼻を掠めた。

優しい匂いだ。


「ごめんね」


ありふれた様な、でも、確かに特別な声がする。

誰に、何を謝っているんだろう?


「さみしかったろうね、美玲」


俺?

どうして、涙声なんだ?

俺は、さみしかったのか……?


「美玲……」



どうして、俺の名前を呼ぶの?

どうして、俺の頬を優しく撫でる?




「じゃあね、美玲」




あっ……。



待って。

行かないで。




「母さん」




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