~アルゴア
私は富を求めてやってきたごく一般的な戦闘商人。
はるばる海の彼方から東方へやってきたが現地の民は視野が狭く敵対的だ。
そこで私は廃墟となった巨大神殿を拠点に周辺を占領、統治して現地民の意向に左右されない強力な貿易公社を設立するため動き出す。
初めに私の持つ金を全部使い、現地兵を雇用できるだけ雇用した。金は使いどころが大事なのだ。
治療兵、弓兵、騎兵など、一応の軍は出来上がった。規模はせいぜい野党か傭兵団レベルである。
その中で使えそうなのは、木の大砲を使う部隊と衝撃波をまき散らしながら戦える重戦士である。今後の前衛、後衛の主軸を担ってもらうことにしよう。
騎乗神官騎士などという治療の技能をもった連中が来たが騎乗というには足が遅いし、治療兵にしては手際が悪い。今は少しでも戦力がほしいので予備隊として雇用した。一般的な給与額ですんだのでヨシ!!
軍が出来たところで侵攻だ。目標は海岸沿いの町、アルゴア。大きい街ではなく最初の進行にうってつけだ。我が軍と同等の兵力は持ち合わせているのが少し不安である。
この土地は、扇状地、扇状の肥沃な土地の周りに山脈がある地形をしている。そこで山のふもとに歩兵、上に弓兵などの遠距離攻撃部隊を設置、包囲する。騎兵は別働隊で動かしておく。港と馬車で回っていた町は我々の包囲を放置することなどできなかった。
自分の有利な土地で戦えたこともあり戦闘は有利に進むが、こちらは全兵力で攻めているので治安維持、次の戦争のためにも兵力の消耗は好ましくない。そこで別働隊である。意識が本隊に集中していたのか瞬く間に後衛を駆りつくし、残った前衛は弓兵の斉射と重戦士の衝撃波で散乱していった。
今回は大きな被害を出さずにアルゴアを占領できたがのんびりしている暇は無い。北では神権国家が分裂して争っている。いつ統一するかも、いつ矛先がこちらに向くかもわからない。敵に我々が気付かれる前に強力な経済基盤と有利な防衛線を確定させなければならないのだ