第九話Part1
「あの、好きです! 付き合ってください」
悔しかったウインターカップの試合から数日後。私は部活の仲間たちに後押しされて、野々野君と二人きりになることができてた。ウインターカップの残念会を女バスで開くことになったということで、そこに野々野君を巻き込んだのだ。
当然彼はなぜ? となる。当たり前だよね。だって別に野々野君は女バスの……ひいては男バスの関係者でもない。でも私は打ち明けた。野々野君にいろいろと手助けしてもらった――と。すると女バスのみんなは「それなら彼も呼ばないと!!」――となったのだ。めっちゃにやにやしてたけどね。先輩も皆さんノリノリだった。
今日のことだ。放課後に野々野君に用事とかあってたらとても申し訳ないことになってただろうけど、どうやらそんなこともなく、彼を連れ出すことができた。彼は何もわかってなかっただろう。だって放課後、さっそく私は同じクラスの女バスの仲間とともに、野々野君の席へといった。
彼は――?って感じだった。まあそうだよね。だって別に何も言ってなかったし。てかやんわりとウインターカップが終わったと同時に、朝の二人っきりの時間はなくなった。きっと彼はここがタイミングいいと思ったんだろう。実際大きな大会はまた夏くらいだし? 選抜とかは私たちのような弱小高には関係ないことだからね。
だからもういいって……実際は「ゆっくりやっていけばもう大丈夫だと思うよ」――とか言われた。朝も早すぎたしね。だからこそ、私はこの作戦に乗ったところがある。だってもう私と野々野君とのつながりは切れ始めてる。本当にか細いものしかない。このまま自然とフェードアウトしていきそうな……そんな流れなのだ。
それが嫌だった。でも、一人では踏み出せなくて……だから強引だったけど、みんなが協力してくれようとしてくれたのがうれしかったのだ。
「今日ね、女バスのウインターカップ残念会やるんだ」
「はぁ」
友達の言葉に野々野君は気のない返事を返してた。それはそうだ。なぜにそれを俺に言うんだ? って感じだろうしね。でも彼女にはそんな野々野君の態度は関係ない。彼女は顎に指をあてながらなんか机の右側に回りだしてこう言いだした。
「いやー聞きましたよお前さん」
その口調はなんだ? と言いたいけど、私が突っ込んだらいけないだろうとぐっと我慢した。そして彼女はそのまま座ってる彼の背後にいく。そして後ろから顔を近づけてさらにこういった。
「随分と内のエースが世話になったそうじゃない。よし、それなら参加を許そう! 一緒に残念会、しようぜ!」
うわー、と私は思った。まさか彼女がこんなに心臓が強かったとは……ここまでの強心臓を持ってるのなら彼女も夏までにはレギュラー入りしそうだなって……私は思ったよ。




