第八話Part2
「だれかぁぁぁ! ひったくりよおお!!」
そんな声が駅前で響いた。私は「ちょっといってくる!」――といって、友達にカバンを放り投げて走り出した。今まではこんなことがあっても、どっか他人事だった。てか私が行ったところで何ができるわけもなかったのだ。
でも……今の私はかなり強いと思われる。いつもは部活に勤しむ女子高生。でも、いざって時にはヒーローになれる。いや、そんなつもりは無かったんだけどね……それに事件がそんな頻繁に起きるわけもない。
この地域には治安を守ってる組織? があるようで、その人達がよく見回りとかしてるからね。柄悪そうにみえるんだけど、その人達はこの街を逆に守ってるというね。けどどうしても事件が起きる時はある。
そういうことを知らない人とか、追い詰められて仕方なく……の人もいるだろう。もちろん、追い詰められたからといって犯罪に手を染めるのはだめなことだ。けどそれは綺麗事でもあるんだよね。
私はそんな極限に追い詰められたことがないから――「こんな事いけない。絶対に駄目だよ!!」――といえる。でも本当に追い詰められて、何日も何日も食べてない人に、それを言えるのか? といえば、そんな自信はない。
でも流石に捕まえるときにはそこまで考えてはないけど。だってこの瞬間は明確に相手は犯人で……被害者がいるのなら、助けないと! っておもうから。今までスルーしてきたわたしだけど、今の私ならひったくり犯を捕まえるなんて造作もないことだ。とりあえずそれなりの速度で走って、人がまばらになってきたら、スピードを更にあげようて思ってた。
だって流石に人前では音速を超える……とかできないじゃん。ソニックウェーブとかいう衝撃波もでるからね。危ないのだ。そもそもが肉体一つで音速を超えるとかもう人間じゃないし……そうなると、私の力がバレる。だから人前では常識の範囲内で力を押さえてる。
「あっ、しまった」
常識の範囲で力を押さえてたから、犯人を見失ってしまった。でもその時だ。私のスマホが震えたのかわかった。この振動のパターンは……
「野々野君、今急いでて――」
『犯人はそこの自販機の細い路地に入っていった。案内するから、走るんだ!」
「わかった!」
野々野君はサポートをする為に電話してきてくれたみたいだ。ありがたい。そして言われたとおりに自販機に近づくと路地があった。ホッソイ路地だ。こんなの電話無かったら気づかなかったよ!! 流石野々野君だね! でもどうしてこの状況がわかったんだろう?




