第2章6話
レブルは敵の中心に瞬間移動をした。瞬間移動というよりワープの方が近いとは思うが、そんな事より俺は魔力コントロールを激にして俺以外の全てがスローモーションになるスローモーを使う。これは魔力コントロールを使い脳に眠る力を無理矢理引き出し、身体能力を無理矢理引き上げるという物である。無論、無理矢理強化するものなので使用時間はスローモーが発動してから本人の体感時間で10秒間が制限時間である。
俺は超手加減をして相手を殴る。何故、手加減するのかと言うとこれは音速かそれ以上の速さで殴る様なものなのでメッチャ手加減しないともれなくグロい死体が出来上がる。俺は二次元物で無殺系の主人公は好きではないが、流石にこれはSANチェックものなので手加減する。下手したら発狂ですから。
手加減したはずだがかなり飛んで行ってしまう。これを見て、レブルはスローモーを解除する。スローモーを解除した時に四方から剣とかで攻撃されそうになるがフロールが相手の持つ武器を格闘技で弾き飛ばす。そして、フロールが相手に向かって言う。
「貴方達には勝ち目はありません。今、投降すれば罪も軽くなるよう私が要請します。ですから投降してください!!」
フロールはそう言うがクーデター軍は聞く耳を持たず、クーデター軍が言う。
「お前の言う事を誰が信用するか!! 俺達は帝国軍による市民への暴力を訴える者だ!! 貴様の言葉1つで俺達が投降するわけが無い!!」
フロールは彼等の言葉を聞いて言う。
「だけど貴方達のやっている事は正しくありません!! 暴力を暴力で返しても産まれるのは暴力と憎しみだけです!! 私、いや私達が話し合いの場を設けます。だから……!!」
彼女はそう言うがクーデター軍は自分達の意見を変えず、フロールを信用しない。
「お前の言う事なんて聞くわけないだろう!! やっちまえ!!」
クーデター軍がフロールに攻撃を開始する。フロールはそれを華麗によけ、一撃で相手を気絶させる。
「口で言って分からないなら実力行使です。もう1度言います。下がってください」
クーデター軍は少し怖気づくがある男がクリスタルを出す。それを見て、他の人達は落ち着きを戻し、下がる。
レブルはそれを観ていた。男がクリスタルに魔力を流し込む。それまでの行動は知っている。次に起きるのは……
ドオン!! そんな感じの大きな音と共に男のずっと後ろにあった。コンテナが爆発した。そこから炎が上がっている。流石に兵器が多くある場所ではあれは危険である。
レブルは右足を大きく踏み込んで大きな音を出す。その時だった。炎は消え、煙も静まり、クリスタルは割れる。
「悪いけど|暴君(俺)の前で無礼な行為は禁ずる。お前達に命ずる」
レブルはクーデター軍を指で指す。そして
「跪け」
その時だったクーデター軍が一斉にレブルに跪き出した。それを見てアッシュ、レイラ、フロールは驚愕する。これは俺のスキル暴君の1つ目の能力。それは『言葉による絶対的な支配』。対象を決めて何をして欲しいのかを言うだけで対象は自らの意思では行動出来ず、全ての肉体の決定権はレブルに委ねられる。レブルが死ねと言えば、肉体が勝手に動いて死ぬであろう。
この能力は余り使用したくはなかった。形はどうあれ、レブルは自分の手足となってくれる人物を多く手に入れた。だが、レブルはそれを余り好きではない。村は頼まれたから仕方ないとはいえ、強制的にこういうのを作るのは好きではない。何故か自分が独裁者になってしまうかも知れないからだ。
とまあ、アッシュが直ぐに連絡を入れてくれたので直ぐに軍人が駆けつけ、クーデター軍を取り押さえた。探知出来なかったのはどうやらとてつもなく高度で複雑な幻影魔法が監視クリスタルにかけられていた。それも視認出来ないタイプにもだ。
その後に舞花と合流したが魔法陣を解いた事で怒られ、より複雑な魔法陣を刻まれてしまった。だけど知識の宝物庫は一瞬で解析して解除するか? と声がしたのだが今は解除しないと答えた。
そこから数日間は暇で軍の技術部に兵器の設計図を貸してくれと頼んだら貸してくれたのでずっとそれを見ていた。俺は軍の中での扱いはVIPと同じ扱いの様だ。ただ監視が着いているだけで。
そして、帝国に来てから1週間の時がたった。その日に事件は起きる。