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人として舐め腐られるべき男 

これは鳩と汝田 雫玲王汝田 雫玲王(なれた なれお)が会うほんの18年前の話である。


それは非戸無芽久佐里(ひとなめくさり)小学校のうち5年生の4クラスのうち、一つのクラスでのほんの些細な、本人たちでさえ忘れてしまったのではないかというほどの小さな出来事だった。


「なぁ、お前は将来の夢決まったか?」


その日、仲良しな男の二人組の片方、試しにAとしよう、Aは最近授業で課題とされている『将来の夢』について親友のこれも試しにЭ(エー)としよう、Эに話してかけてた。


「…将来の夢?そんなの今日の5時間目が自習だからその時に考えればいいだろ?それよりも俺は1時間目の国語の最初にある漢字の小テストの勉強をするんだ」


と言いワークに向かったЭを見たAは


「今日のテストに『好き』って漢字が必ず出るらしいぜ」


「はぁ?どこ情報だよ、それ」


「先生からのタレコミ」


「それは大丈夫なやつか?」


「校長に十円渡したら快諾したぜ」


「安上がりだな。っていうか、それで良いのか校長」


Эは頭のてっぺんから後光が指すような河童の生まれ変わりというあだ名をつけられている校長の姿を思い出していた。


「それはそうと、『すき』ってどう書くんだよ」


「そんなの簡単だ、お前、女の子は好きか?」


「は?まぁ、すきだぞ?」


「女子って書くと好きになる」


と言い実際にAはノートに『女子』と書きその次に『好き』と書いた。


「はぁ、こんな字なのか、好きって」


あまりのわかりやすさからЭは感嘆のため息をこぼした。


「こんな簡単なことだからな、覚えておいて損はないぞ」


すると少しだけ離れたところから女子の声が聞こえた。

それを2人は特に相談もせず、アイコンタクトも取らずに。

耳に全神経を集中させて聞き取ることにした。


「…えっ!ホント?隣のクラスに帰国子女が来たって」


「ホントみたいよ、でもなんでかどんなことを聞いても返答がないらしいの」


そこまで聞くと2人は耳に集中させていた神経をもとに戻して


「きこくしじょってなんだ?」


「帰国子女か?帰国子女はな日本で生まれたけど外国へ行って帰ってきたことのことを言うんだ」


「どういう漢字を使うんだ?」


「帰国子女は、帰る、国に、子の、女って書くんだ」


と言いAはノートに『帰 国 子 女』と書いた。


「女の子?てことは隣のクラスに女子が来たってことか?」


「いや、そうとは限らない、子女と書かれていても男の可能性もあるからな」


「わかんねぇな、ていうか子女の意味知らないんだけど、女子と一緒って思っておけばいい?」


「それでいいと思うぞ」


そして1時間目の国語が始まった


AもЭも頑張った、真摯に休み時間中に話していた『すき』も出てきた、2人は1時間目を終えた、そして時間は流れて5時間目の自習へ。


5時間目の自習では漢字の小テストが返却された。

小テストを返却すると先生はいなくなり、生徒たちは各々の友人にテストの点数を聞きに行ったりしていた。

それはAとЭも例外ではなく


「せーので点数見ようぜ」


「いいよ、やろう」


「「せーの!」」


2人は10点満点のテストを同時に開いた。

合格点は6点、6点以下は追試となる。

A 8点

Э 7点


「あー負けた、でも合格点だしいいよね」


「まぁな、どこ間違えたんだ?」


Aは、とめはねがされていなかったり点がなかったりしたため2点減点されたが。

Эは最初の2つは同じだったが3点目の間違いは


「お前、好きを子女って書いたのか?」


「書いてるね」


 ()』きと書かれている解答欄にЭは『子女()』きと書いたのである。


「こんがらがったな?」


「こんがらがったよ」


「まぁ、合格だし、いいんだけど」


「ていうか将来の夢どうする?」


「急に話を変えてくるな、お前は」


「俺は、学校の先生とかかな」


「お前らしいよ、俺は…」


そう口を開こうとしたとき、Эの頭の中には今日の朝、通学路で頭をつついてきた1羽の鳩が頭の中に浮かんできた。

その鳩は空へ高く飛び去っていったが。

その姿をЭははっきり覚えていた。

綺麗な流線型のフォルム、クチバシは綺麗に整い、純白の羽根は汚れを知らず、何処までも跳んで行こうと空を見据える目はとても澄んでいた、まるでついさっきまでЭの頭をつついたとは思えないほどに。

その鳩は飛び去る直前「くるっぽー!」と大きく鳴いた


「俺は、そうだな発明家になるさ、鳩の言葉を翻訳できる翻訳機を作れるほどに」


「ふはっ!ははは!鳩の言葉を翻訳か、面白いな!俺が校長にでもなった日にはお前が翻訳した鳩の言葉をまとめた本を必読図書にしてやるさ!」


「言ったな?その本は高いぞ!」



そんな事を話していた2人は18年もの月日が流れても交友を続けている。


少年Aは本名を秘賭盧 兎選竜(ひとの うえたつ)と言い現在は非戸無芽久佐里(ひとなめくさり)小学校の校長と市長に就任し、その手腕をいかんなく発揮して落ち目になっていた小学校や市をその名前のインパクトも利用して市と小学校の評価をぐんぐん上げていっている。


少年Эは知っての通り、本名を汝田 雫玲王(なれた なれお)、あの日の約束を果たしあのイケ鳩(雫玲王曰く鳩野郎)の翻訳をまとめた本を出版している、小学校の必読図書になったのを境に爆発的大ヒットを記録している。

正直彼を発明家であると認識する人は校長Aと雫玲王の妻と子くらいのものだ。




雫玲王は知ることが出来ないが、あの時、雫玲王が少年Эであった時に出会った鳩が最後に行った言葉は


『下賤な猿よ、お前は地を這うために先ほどから泥に落ち、デカい鉄の箱が踏んだ水たまりのはねた水をまともに浴び、犬に噛みつかれた、哀れな猿よ、貴様ほど哀れなものには道を示してやろう』


正直言って鳩の戯言(たわごと)である、しかしその鳩の言葉通りに雫玲王はおのが人生の道を定め、その道と深く交わる者たちの未来も、少し、ほんの少しだけ、変わったのかもしれない。

鳩野郎の出番はありません。

あと鳩野郎に言いたいこととかあったら好きなように書いてください、4話目とかでまとめて鳩野郎に返答させます。

1週間位を目安にしたいです。

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