※メッセージを送信します。
第10話です。
※物語を更新します。
教室に戻り、席に着く。
「ふぅ、食べるかぁ。」
蒼はパンの袋を開ける。
康太は――
スマホをじっと見る。
「……食べないのか?」
「あ、うん。」
「どうした?康太」
「…ごめん、食べるよ。弁当。」
弁当を出す。
開ける。
「お、今日も旨そうだな。」
「…そうだね。」
「卵焼き貰っていいか?」
「そうだね。」
「もらうぞ?」
卵焼きが奪われた。
「……うまい!」
「……」
「…ダメだったか?」
「……ごめん。トイレ行ってくる。」
「お、おう。」
教室から出る。
「一応、パン一つやるか。」
蒼は、康太の机に一つ置いておく。
―――
人通りの少ない階段の下。
スマホを開く。
『あの、八神さん?』
送信。
『どしたん?康太』
返信。
(……やっぱり。)
『なんで嘘ついたの?』
送―――
(……違う。)
取り消す。
『下の名前、知ってるじゃん。』
送――
(これでもない。)
取り消す
『友達、だよね?』
(全然ダメ。)
手が震える。
「なんて、送ればいいんだよ。」
ピコン。
『友達、だよね?』
送信。
「あ、ちが……」
取り消―――
『…違うよ?』
返信。
「は、はは。」
ピコン。
『好きな人だよ?』
スマホが―――
床を叩く。
「……え?」
―――
「あ、康太。おかえり。」
「……」
「パン一つやる。。」
「……」
「康太?」
「…あ、ごめん。なんだっけ?」
蒼の頬が少し膨らむ。
「別に。」
「そう?」
「何でもない。」
「あはは、ごめんね。」
「……許す。」
「ありがとう?」
蒼は外を向く。
「良いから、弁当食べろよ。昼休み終わるぞ。」
「そうだね。」
スマホを机に置く。
弁当箱を開ける。
食べる。
「……」
おちつかない。
――通知が鳴る。
『康太~?既読スルー?』
返信。箸を置く。
『ごめん。びっくりしちゃった。』
送信。
『え~、康太には結構伝えてるつもりだけど』
「…どこがだよ。」
声が洩れる。
『そっか。』
『あは☆もう欲しがりさんだなぁ~、康太は』
「…なんで」
指に、力が入る。
『下の名前、覚えてるじゃん。』
送信。
通知が来ない。
『今日学校終わったら、教室来て』
送信。
スマホを置く。
「康太?」
蒼の声が弱くなる。
「なんか、箸進んでないけど、大丈夫か?」
「……」
「康太?」
「…うん。大丈夫だよ。あはは。」
「…そうか。」
弁当を食べる。
味が、しない。
スマホの画面をまた、見る。
「……来るよね。」
―――
夕焼けが当たる教室。
康太は席に座っている。
「…お願い。」
スマホを、両手で強く握る。
かかとが浮いたままで、落ちない。
「だ~れだ。」
視界が真っ暗になる。
「……」
「え?嘘?わかんないの?」
「…八神さん?」
光が入ってくる。
「やっほー。康太。」
八神が見える。
「うん。」
「あは☆どしたん?急に呼び出して?」
「いや――」
「何々?」
「八神さんって―――僕の事、好きなの?」
「……」
八神の笑みが―――
消える。
「そうだよ。」
「なんで?」
「……」
「おかしいよね?」
「だってさ――初対面じゃん?」
「……」
「ねぇ。どうして?」
「…ここまでか。」
八神はボソッと呟く。
「そうだね。好きな人は、少し、語弊があるかも。」
「…だよね。」
「ごめんごめん。」
「ううん。良いよ。」
「そう。語弊がある。」
八神はスマホの画面を向ける。
「これ――」
「……え?」
康太は、八神のスマホを見つめる。
「これ、康太だよね?」
「え、えっと。」
「あ、ごめん。違うね。」
「……」
「KOTAって康太だよね?」
―――
※メッセージの取り消しは出来ません。
読んでいただきありがとうございます。
次回もお楽しみに。
今回は記念すべき10話少し長めの転換期ですね。
※物語が生成されました。




