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死獣神~血の書~  作者: 天馬光
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血塗れの聖天使(4)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋の物語。

 そんな人々を助けてきた彼が無差別連続殺人鬼という事実を信じきれない朱雀は、翔馬に質問をぶつけた。

 それを受けて彼は、再びペガサスと入れ替わり真摯に答えたが、その内容は非情なものだった。


 実はペガサスは2ヶ月近く前まで、自分の名前と自分が天使だということ以外の記憶を失っていたが、最近になって任務のことを思い出し、それを果たすためにやっているらしい。

 その任務というのは世界の浄化。

 ペガサスは世界と生命を傷付ける存在と神様が断定した種族・人間を調査するために、翔馬の中に入り、意識を目覚めてからの2年間、彼の中で人類の動向を見てきた。

 その結果、人類は生命体を食べるため以外の目的でも殺し、傷付け、世界を腐敗させる存在と判断し、彼らと文明を絶滅させることが最良の道と考え、これまでの事件を起こしていた。


 一方的に決めつけられたその動機と考えに、朱雀は猛反発した。


「そんなんしたら、うちらは……!」


「儲からない、か? そのための交渉に来たんだろうけど、残念だったね。人が全滅する(イコール)君らも死ぬ。殺し屋もできるはずがない。諦めるんだね」

 冷淡にそう言う彼に怒った朱雀は、感情に任せてに斬りかかったが、ペガサスは彼女の小刀トンファーを払い飛ばし、


「少し弱めにしとこうか。光のセレナーデ」

 と、言って両手でハートを作り、彼女の胸に当ててから、その中心を軽く掌打した。すると、朱雀は一瞬うずくまったあと、どういうわけか彼にメロメロ状態になって戦闘を止めた。

 あの朱雀がキスならともかく、殴られてこうなるのはおかしい。青龍が睨みながら何をしたのか尋ねると、ペガサスはニッコリ笑って、


「別に大したことはしてないよ。魅了効果のある技で戦意を奪っただけさ。多分、今日1日はその状態だよ」

 と、答えた。その答えに青龍は、とりあえず命に関わることではないんだと、ほっとした。

 ここでは光のセレナーデを使いましたが、他にも催眠効果のある光のララバイや、魂を引き抜く光のレクイエム等といった曲や踊りにまつわる名前がついた技が存在します。

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